電車とバスで東丹沢の荻野高取山〜華厳山〜経ヶ岳〜仏果山へ春の登山に行ってきました。
「相州アルプス」と呼ばれる縦走ルートで、麓にはミツマタ桃源郷という群生地があり3月は満開を迎える季節。ちょうど見頃を迎えていてホワホワの黄色い花がとても綺麗でした。
山頂からの眺めが良く、稜線には岩場もあったりアップダウンもあったり、低山ながらもハードで歩き応えのある面白いコースでした。
3月下旬、ミツマタの季節がやってきました。
都心近郊のミツマタの名所と言えば、やはり真っ先に思いつくのが丹沢。色々と有名どころはありますが、今回はまだ一度も歩いたことがなかった東丹沢のご当地アルプス、「相州アルプス」に行ってきました。
ここの麓にミツマタ桃源郷と呼ばれる群生地があります。
電車、バスでアクセスする場合、本厚木駅の半原行きバスに乗車します。北口の1番乗り場。
バスの本数が多いので公共交通手段でもアクセスしやすいのが良いところです。
今回は最初にミツマタの群生地に立ち寄って、そこから相州アルプス縦走をするルートにしました。
下りたバス停は泉。ミツマタ桃源郷の最寄りはこの2つ手前の東谷戸入口バス停ですが、ここからでも大して時間は変わりません。
そして泉で降りた目的はただ1つ。
こちらの玉子サンド研究所。
バス停から徒歩3分ほどのところにある、黄色い建物が目印の玉子サンド専門店。
数年前にメディアに取り上げられて知名度が一気に上がった人気店です。
と言っても、ここは無人販売所。こんな感じで黄色い冷蔵庫がずらっと並んでいて、1つ1つ開けては中を確認して商品を買うシステム。
玉子サンドは非常に人気で、仕入れ時間が6時、9時、11時……のように決まっています。そして土日はその時間帯に来ないとすぐ売り切れてしまう入手難易度高めの商品。
自分が到着したのは8時頃だったので案の定売り切れ……。次の仕入れまで待つのも面倒だったのとカツサンドは残っていたので、それだけ購入して山へと向かいました。ちなみに玉子サンドは300円、カツサンドは1000円です。
本日登る相州アルプス。
この時はまだお気楽なハイキング気分でいましたが、低山ながらもアップダウンが多めで、かなりハードな登山となりました。
そんな中で食べることになったカツサンドも結構ヘビーだったぞ。
ミツマタ桃源郷までは徒歩30分ほど。
山が近づいてくると標識も出てきます。
ゴルフ場脇の道を進んで行き、こちらの扉を抜けた左手が目的地。
車でも来れるようで、駐車場にはすでに数台の車が停まっていました。
そして、こちらがミツマタ桃源郷の入り口。
黄色いホワホワのミツマタが群生となって咲いていました。
日が当たっているところはほぼ満開という開花状況。見ごろを迎えていました。
山の斜面の奥に向かって群生地が広がっていて、その間を散策できるようになっています。
荻野高取山の登山口にあるミツマタ桃源郷。丹沢の中では割と最近有名になった群生地で、私が持っている山と高原地図(2011年度版)にはまだ荻野高取山の登山道自体が載っていません。
なかなかの群生の規模。朝の9時前だったので、訪れている人もほとんどいなくて静かでした。
知名度は上がってきているので、おそらく日中になると観光客含めて訪れる人は結構いると思います。
上から眺めるミツマタの群生も壮観な眺めでした。
日陰の部分はまだ蕾の状態もあったので、もうしばらくはミツマタを楽しめそうです。
良ければ行ってみてください。
しばらくミツマタ鑑賞を楽しんでから登山開始。
まず目指すのは高取山ですが、いきなり急登を強いられます。
途中、緩やかなポイントがありつつも基本的にはひたすら登り。
これが結構きつかったです。気温も5月上旬並みの陽気で、半袖で登っても少し暑いくらいでした。
ある程度登ると少しずつ展望も開けてきて、道が緩やかになってきます。
ここに来るまでに何名かの登山者とすれ違いましたが、みんな結構辛そうでした。私もヒィヒィ言いながら登っております。
山頂の手前にあったのが発句石(ほっくいし)と呼ばれる展望台の看板。
ここを左手に進むと、最初の絶景ポイントが待っています。
こちらが発句石。
御覧のように突き出た展望台になっていて、海や市街地方面を見渡せる大パノラマが広がっています。
ここからの眺めはとても良かったです。頑張って急坂を登ってきたのが一気に報われた感じでした。
西側に見えているのは大山。
丹沢でも人気のハイキングスポットですが、3日前に降った雪がまだ残っているようで山頂部は白くなっていました。
ここからは相州アルプスの縦走路へ。
枯れ木が立ち並ぶ稜線で、少し行った先が最初の山頂です。
相州アルプスの最初のピーク、高取山に到着。標高は522mと低山ですが、標高の割になかなかハードな道でした。
ちなみに今回の縦走の最後の山も同名の高取山。そちらと区別するために「荻野高取山」とも呼ばれています。
高取山は展望がなかったので、もう少し先まで行って休憩することに。
しばらくは緩やかな道で歩きやすく、左手側が樹々の合間から展望を望めるようになっています。
少し登り返して華厳山に到着。
山頂はそこそこ広くて丸太のベンチも置かれていたので、ここで最初の休憩にしました。
玉子サンド研究所で買ったとんかつサンド。
こんな感じで肉2枚重ねでボリューミー。ここでは1つだけ食べましたが、肉が柔らかくて食べやすく美味しかったです。
ちなみに玉子サンド研究所で食べ物が手に入らないこともあると思い、普通に菓子パンなども持ってきてしまったので、今日に限っては食料だけは十分にある状態。そして、気温上昇のせいか、あまり食欲が湧かずにほとんど余らせてしまったのが最大の失敗だったか……。
まだこの時点では疲れもそこまでなかったので、カツサンドも非常においしく頂けて残り2切れを食べるのも楽しみでした。
ただ、ここからが相州アルプスの本性が見えてくるところ。一度大きく下っての登り返しになります。
途中には景色が開けるポイントもあって、右手に広がるのは都心方面の街並み。
春の陽気で空気が霞んでいますが、目を凝らせば横浜ランドマークタワーあたりが薄っすらと見えた……気がします。
下ってからの登り返し。
出だしからそうですが、1つ1つの登り坂がまぁ急斜面で部分的にロープが設置されていたりもします。
気温もどんどん上がってきて、水分消費量も多い1日でした。
急坂を登りきった先が経ヶ岳の山頂。
雑誌なんかでは経ヶ岳とこの先の仏果山との周回コースが良く紹介されているルートで、疲れたらこの経ヶ岳から麓のバス停へ下りこともできます。
山頂のベンチは混んでいたので、隅っこの展望の良いところで休憩。
山頂からは丹沢方面が良く見渡せて、左に見えるのが大山。右奥に見えるのが塔ノ岳とか丹沢山あたり。
あんまりお腹は空いてなかったけど、ここでカツサンド二切れ目を頂く。美味しかったですが、水分も持っていかれてヘビーなランチタイムでした。
例によって山頂からはいったん下り道。
こういう階段状の道は丹沢っぽいですね。
そこからしばらくは快適な縦走路。
こういうところをのんびり歩いて体力回復を図る。
途中には展望の良いベンチもあったりして、この区間だけを切り取れば非常に快適なハイキングコースとなっています。
ただし、ここから先がまたしんどい。。。
急な下り坂を下って一度林道に出ます。ここが半原越。
林道に出たのも束の間、すぐに向かいの看板のところから再び登山道に入って行きます。
ここからの登りがきつかった。
まずは階段状の道をひたすら登って行きます。
ある程度登って緩やかな道になったかと思ったら、再び階段。
これはなかなかエグいぞ。
次に目指すピークを横目に見て、さらに肝を冷やす。
山頂直下が反り繰り返ってるやん。
その反り繰り返ってるところがこちら。
見上げるほどに急な階段。しかも歩幅がイマイチ合わないから余計に疲れる。
この辺りが今回の縦走路では一番きついポイントでした。
登った先が革籠石山というピーク。
標識は立派ですが、山頂はそこまで広くなくて他の登山客もいたので1つ先の熊古谷山まで向かうことにしました。
こちらが熊古谷山。ベンチが置かれた山頂で休憩に適しています。
革籠石山から15分ほどの距離ですが、その間にもアップダウンがあるのでまぁ疲れます。
山頂の標識は奥の木の裏側に掛かっていたのでお見逃しなきよう。
そしてここから先が相州アルプスの真骨頂。仏果山~経ヶ岳の登山ルートで良く目にする岩稜エリアへと入って行きます。
ここに入る手前で「この先道幅狭し、注意」という看板がありましたが本当にその通りで、左右が切れ落ちた岩場が続きます。
部分的に鎖の手すりも設けられている岩場ゾーン。
すれ違うのが困難な狭い箇所もありますが、実際に歩くとそこまで危険というわけでもなく、ほどほどの楽しめる面白い区間です。
なかなかの稜線ルートですが、岩場なだけあって展望の良い箇所も多く、途中からは丹沢を一望できるポイントがいくつもあります。
相州アルプスの縦走路で一番楽しめるのがこの辺りだと思うので、じっくりと味わって歩いてみてください。
そうしてたどり着いたのが仏果山。
山頂は広くて多くの人が休憩していました。
そして仏果山の山頂のシンボルともいえるのがこの展望台。
周囲の展望が望めるように、木々の上まで登れるようになってます。
こちらが展望台からの眺め。
眼下に見えているのは宮ヶ瀬湖。ここから先の高取山からはさらにあの湖を広範囲に見渡すことができます。
その高取山目指して最後のアップダウンへ赴く。
高取山~仏果山の周回ルートもお手軽ハイキングコースとして人気で、ここら辺でも多くの人とすれ違いました。
相州アルプス、いくつかに分割して登れば非常に楽しく登れると思いますが、全山を一気に縦走するとなるとそれなりにハード。穏やかに楽しむかハードにキメるか、お好きな方をお選びください。
ミツマタ以降、ひたすら縦走路と格闘していましたが、ふと脇を見ると花も結構咲いていました。
この白い花はアセビですかね。
最後の登りを制したところにこの標識。0.05kmという表現は初めて見た気がします。
つまり50m。視線のすぐ先には山頂が見えている距離です。
こちらが相州アルプス最後のピーク、高取山。
本日最後のピークの高取山と区別するために、こちらは半原高取山と呼ばれていたりもします。
そしてこちらにも展望台が用意されていました。この段階になると、展望台の階段ですら億劫になるところですが、せっかくなので登らせて頂きます。
こちらが展望台からの眺め。
丹沢の山々と宮ヶ瀬湖を一望できる素晴らしい眺めが用意されていました。
宮ヶ瀬ブルーと言われる湖の色がとても綺麗です。
こちらは都心方面の展望。
空気が霞んでいます。そして花粉がヤバいことになってます。今日は鼻水ではなく目がかゆて仕方なかったです。
山頂で最後のカツサンドを食してふれあいの村方面へ下山。
最後の方は無理やり胃に収めた感じ。もうお腹いっぱい、何も食べれない。
下山路が歩きやすかったのが幸い。
途中のアップダウンで出てきたような急坂はほとんどなく、比較的緩やかな道が続きました。
下山したところが愛川ふれあいの村。
バーベキュー場や宿泊棟などがある広い公園でした。トイレもあります。
麓では桜も咲き始めていました。
咲いて間もない、透き通ったピンクの花が綺麗じゃないか。
ここからバス通りまで道なりに下山。
最寄りは野外センター前バス停なのですが、1時間に1本のバスがちょうど目の前を通り過ぎるという不運なタイミングだったので、もう1つ隣のバス通りまで向かいました。
徒歩20分ほどのところにある撚糸組合前バス停。
こちらも1時間に1本の頻度ですが、先ほどの野外センター前バス停とは30分ほど間隔がずれているので、こちらはちょうど良いタイミングでした。
下山時刻に合わせて好きな方をお選びください。もしくは少し歩いて始発の半原バス停まで歩いてしまってもいいかもしれません。それなら1時間に2本ほどの頻度でバスが出ています。
こうして春の丹沢へミツマタハイキングが終了。
低山ながらもアップダウン多めで、トータルの高低差はなかなかのものでした。
かなり疲れましたが、お目当てのミツマタ桃源郷はちょうど見ごろを迎えていたので良かったです。群生もなかなかの規模で見ごたえありました。
また1つ知れたご当地アルプスの「相州アルプス」。登山としての面白さもあるので、良ければ行ってみてください。
個人的なおすすめは序盤の発句石からの展望と仏果山の岩稜エリアです。
それと、自分が手に入れられなかった玉子サンド研究所のたまごサンド、ぜひゲットしてみてください。
【日程】
2025年3月22日
【コースタイム】
7:50 泉バス停
7:55 玉子サンド研究所
8:40 ミツマタ桃源郷
9:40 荻野高取山
10:30 経ヶ岳
12:00 仏果山
12:40 半原高取山
13:20 愛川ふれあいの村
13:45 撚糸組合前バス停
藤野駅から日連アルプスを周回登山してきました。
駅から直接登れて縦走ルートもそこまでのアップダウンがなくて非常に歩きやすい道が続きます。
降雪直後ということで雪景色が見れたり、麓の街には梅の花が咲いていたりと、3月らしい景色を見ることができました。
初心者の方にもおすすめのハイキングコースだと思います。
今月もやってまいりました、ご当地アルプスシリーズ。
今回は神奈川県藤野の「日連アルプス」。「ひづれあるぷす」と読みます。ずっと「にちれんあるぷす」と思ってました、ゴメンナサイ……。
全山登ってさらに青田山まで加えると、辿った軌跡が「あるもの」に見えるのが登山後のちょっとした楽しみ。
私も自分の軌跡でお絵描きしてきました。
スタートとなるのは高尾の2つ先の藤野駅。
ここもまた駅から登れるご当地アルプスで、都心からのアクセスも抜群です。
藤野と言えば「芸術のまち」としてもプロモーションしており、町の中には芸術作品が多数点在しています。
その中でも特に有名なのが「緑のラブレター」。山の斜面に置かれた巨大なラブレターで、駅からもはっきりと見ることができます。
ラブレターを目に焼き付けて出発しましょう。
日連大橋を渡って正面に見えている山が今回の日連アルプス。標高は低いですが、周回すると10km以上になるのでそれなりに歩き応えあります。
藤野駅では多くのハイカーが下りたのですが、ほとんどの人は陣馬山へ行く人たちでこちらに来る人は前後見渡す限りではいませんでした。
日連大橋渡ってしばらく道路沿いを歩いていくと、左手に見えてくる赤い鳥居。こちらが登山口です。
途中にローソンが一軒ありました。
入口にあった日連アルプスハイキングコースマップ。
この地図に書かれている登山道ルートと道路の白線を眺めていると、ぼんやりとある生き物の形が浮かび上がってくるかもしれません。
登山口からスタートすると、しばらくはつづら折りの登り坂。
今回のルートで一番体力使うのは最初のここだと思います。
この坂があっという間に感じる人は、このルートはもうお茶の子さいさい、余裕のよっちゃんだと思います。(どちらも死語ですかね)
途中にベンチがあるので、一息入れるならここでどうぞ。
山頂までの距離はそう長くはありません。
その後もしばらく登って行くと、本日最初のピーク「金剛山」に到着。標識に書かれていますが、ここは藤野15名山の1つ。
藤野には同名の金剛山が別にあるので、区別するために日連金剛山とも呼ばれているそうです。
山頂は比較的広いですが、展望を求めるならこの先に絶好の場所があるのでそちらがお勧めです。
金剛山からは杉峠・宝山方面の標識に従って進んで行きます。
山頂の奥の尾根道に行ってしまうと、赤沢バス停という方に下山してしまうのでご注意ください。
ここからアルプスの縦走路へ。
ここら辺から前日に降った雪が出てきました。都心部ではみぞれでしたが、山の上はやっぱり雪でしたね。
しばらく歩くと峯山頂への分岐点があります。所要時間1分、ここはぜひ立ち寄るべし!
こちらが峯山頂。峯って山頂という意味ですよね。つまり英語に直すと Peak of Peak とかになるのだろうか。カッコいいですね。
山頂はそこまで広くはないですが、本ルートで一番ともいえる展望が用意されています。
峯からの眺め。麓の街と中央本線沿線の山々を一望!
山の上はどこも白くなっていました。
終日晴れの予報だった割に雲が多かったのは、寒気の影響でしょうか。藤野は1日中晴れでしたが、吹く風は冷たかったです。
峯山頂からさらに奥に道が続いていて、八坂山というピークがあります。
こちらも所要時間数分なので立ち寄っておきましょう。
こちらが八坂山。
展望は特になかったのですぐに戻りました。
分岐まで戻ってきて引き続き縦走路を進んで行きます。
雪が残ってはいたもののアイゼンを付けるほどではなく、ここら辺は道も緩やかで非常に歩きやすいです。
次なる分岐に到着。
左奥が縦走路ですが、右に鋭角に曲がった先にも1つピークがあるので寄り道していきます。
向かうのは鉢岡山。所要時間は30分ほどで登ったら再びここに戻ってくることになりますが、こういった寄り道をした方が、日帰りハイキングとしてはちょうどいい行程になります。
鉢岡山までも山頂付近以外はほとんど平坦。
日が当たる箇所は雪も溶けてました。
途中、登山道わきにあった展望台。
階段から上へと登れるようになっていますが、木々に遮られて展望はイマイチでした。
そしてこの展望台のすぐ先に、日連アルプスでもちょっとした有名スポットがあります。
それがこちらの車の残骸。登山道わきのすぐ近くに白い廃車が投棄されています。
鉢岡山に行く場合は必ず目にすることになるので、登山レポでも良く写真がアップされている人気者。ランドマーク的な存在になっています。
いったいこの車はどうやってこの斜面まで来たのか、全くの謎です。
白い車のミステリーを考えていると、登山道も再び白くなってきました。
ここら辺が本日一番の積雪量でした。と言っても、部分的にくるぶし位まで埋まる程度ですが。
先行する足跡もないのでこの日はまだ誰も登っていなかったのかもしれません。
ザクザク踏みながら進む雪道が心地よかったです。
鉄塔が見えたらそこが鉢岡山の山頂。標高は460mで今日登る山の中では最高峰です。
山頂は広いですが、周りを樹々で遮られているので展望はあまりありません。
そしてここも藤野15名山の1つ。これで12座目で残り3つとなりました。いつか登り切りたいです。
山頂からは尾根伝いに下れる道がありましたが、あまり整備されてないルートで細かい枝が邪魔でした。
しかもちょうどこの写真を撮ったすぐ後にぬかるんだ泥に足を滑らせて盛大にコケるというオプション付き。ズボンとザックが泥だらけになっちまったよ……
自分みたいな間抜けな失態はしないよう、雪解けの坂道はお気を付けください。
来た道を戻ります。
この平坦な尾根道の右手に先ほどの白い車がありました。
分岐まで戻ってきて引き続き日連アルプスの縦走路へ。この先もフラットで歩きやすいです。
そして少し標高を下げるだけで雪が全くなくなり、緑も豊かなハイキングコースへと変貌。
冬と春が入り混じっているような景色の変化でした。
そうして、しばらく進んだ先が日連山の山頂。名前を見る限り、この日連アルプスの主役的立ち位置だとは思うのですが、特に展望が良いピークでもなかったです。
むしろこの先の宝山の方が眺めが良いです。
こちらが宝山。北側が開けていて、陣馬山方面の山なみを見渡せます。
日連アルプス、この界隈の山では珍しく富士山の展望がないのが少し残念なところ。
晴れていれば登山道途中の木陰から見えるポイントがあるのかもしれませんが、自分が歩いた限りでははっきりと見える場所はなかったです。
宝山から下山路になります。
標識にある通り、一部急坂でロープが設置された箇所があるのでご注意を。
とはいってもそこまで危険という感じでもなく、ロープも垂らされているのではなく手すりとして張られているもの。
特に問題なく歩けるところです。
下った先に最後の分岐点。日連アルプスハイキングコースとしてはここで終了で、藤野駅へ戻るのであれば左へ進めばOKです。
ただ時間があれば、ここはぜひとも右の青田方面へ進むのをお勧めします。
少し行くと登山口に出て、道路を右手に進んで行きます。
この先にもう一つ登れる山があって、そこが本日最後のピークになります。
少し行くと小さな集落が現れました。ここが青田地区。
地図で見るとわかりますが、相模湖に突き出た半島のような場所にあります。
数軒の家が立ち並ぶ静かな雰囲気で、畑の脇には梅も咲いていたりと癒し空間が広がっていました。
この先、相模湖の眺めが良いポイントもあるので、青田地区は立ち寄って損はない場所だと思います。
道なりに歩いていくと舗装路から竹林の遊歩道になり、さらに奥へ進んで行くと登山口があります。
半島の先端あたりまで来たところが登山口。
標識は特に用意されていないですが、この正面に湖畔が見渡せるベンチがあるのでそれが目印です。
ピンクテープもありました。
登山道がどんなものか少し不安でしたが、なんて事はなくここも非常に歩きやすい道が伸びています。
日差しも届いて非常に明るい雰囲気。
途中、キャンプ場のような広場がありました。
傍らにあった標識には「森のようちえん・てって」と書かれており、子どもたちが自然と触れ合うための場所のようです。
山頂までの登山道はひたすら1本道。途中、やや不明瞭なところがありますが、尾根伝いにまっすぐ進めばよいのでそこまで迷うことはないかと思います。
ピンクテープも所々に用意されてました。
登りきったこちらが青田山の山頂。標識はしっかりと用意されていました。
展望はなかったので、来た道を戻って登山口のベンチで休憩することにします。
こちらが登山口の正面にある休憩ポイント。
湖畔沿いの遊歩道なだけあって、すぐ目の前に相模湖を眺めることができます。
ここで食べるBLTサンドは美味かったぞ。最近、登山中にフレッシュ野菜が採りたくて各コンビニのBLTサンドを食べ比べてますが、個人的にはファミマが一番ですね。
そのあとは反時計回りに半島をグルっと一周して戻って行きます。
ここら辺もすぐわきに相模湖が見えるので気分は上々。近場の低山でも、まだまだ歩いたことのないルートがたくさんあるから登山は面白いです。
湖畔沿いをある程度進んで行くと、廃墟と化したラブホテルが立ち並ぶエリアに突入。
この写真の手前にも1軒廃業となったホテルがあって、ここもどうせ潰れてるんだろうと思ってましたが、右のホテルは絶賛営業中でした。
いにしえのホテル街を進んで行く。こんな場所にあって客は来るのかと思いますが、立ち並んでいるんだから、昔は人が訪れていたんでしょうね。
そんなことを考えながら進んで行くと、正面奥にパトカーを発見。このホテルの出入りを取り締まっているのかと思いましたが、そうではなかったです。
進んだ先にあったのが勝瀬橋。ここを渡っても藤野駅に戻れますが、最初に触れた軌跡のお絵描き計画を目論むならここはスルーして、行きと同様に日連大橋の方を渡りましょう。
ちなみに、先ほどのパトカーはこの橋の一時停止を監視していました。
こんなところで取り締まるかね、と思ってましたがすぐに1台捕まっていたので意外と多いのかもしれません。車で通過する際はお気を付けください。
この後は街中を歩きながら藤野駅へと戻って行きます。
道中には梅が咲いているところも多く、春らしい雰囲気を味わえました。
途中にあった日連神社。
日連アルプスを無事に縦走したということで、ありがとうございましたの一報を入れておきました。
途中の分岐点。
右に行けば藤野駅への近道ですが、ここはあえて左へ。何のことかわからないと思いますが後述。
日連大橋を渡って駅まで戻ります。
行きでは省略しましたが、橋から見渡す眺めもなかなかのもの。
ここはまだ相模湖に行き着く前の相模川ですが、それでも広大な川幅で景色は湖そのもの。
釣り人でしょうか。
エメラルドグリーンな川を下る姿は絵になりました。
こうして藤野駅まで歩いて本日の登山が終了。
駅から周回できる面白いハイキングコースでした。
そして本日歩いた軌跡がこちら。何に見えますかね?
:
:
正解は「ティラノサウルス」。
これは自分が発見したわけでは決してなく、先人たちのたまもの。言われてみれば確かにそう見えるな、ということで自分もその軌跡を辿ってみました。
面白いのが、今回の7つのピークを踏んでいくと、自然とこの形になるところ。もちろん、多少意図したところはあって、最後の分岐を左に行くところは首筋の部分あたり。あえて遠回りしてくびれ感を出してみました。
そんなわけで、日連アルプスのティラノサウルスルート、良ければ歩いてみてください。
下山後の軌跡のお遊びはともかく、縦走路も非常に歩きやすくて初心者にもおすすめできるコースです。特に峯からの展望は素晴らしく、エメラルドグリーンの相模湖を一望できる青田地区も一押し。
ここもまた、素敵なご当地アルプスでした。
【日程】
2025年3月20日
【コースタイム】
7:40 藤野駅
8:00 金剛山登山口
8:25 金剛山
8:30 峯
8:35 八坂山
9:10 鉢岡山
9:45 日連山
9:50 宝山
10:40 青田山
12:00 藤野駅