奥武蔵の蕨山~有間山へ春の登山に行ってきました。
お目当ては5月に咲くシロヤシオ。蕨山にも群生地があるということでしたが、有間山~タタラノ頭にかけての稜線が特に綺麗で見ごたえありました。
名郷バス停から周回コースで歩くことができます。
今回は奥武蔵・秩父界隈の蕨山(わらびやま)へ。
蕨山と言えばアカヤシオが有名で自分も9年前に一度登りに行ってますが、調べて見るとシロヤシオの名所でもあるそうで。
さらに、すぐ近くの有間山の稜線にも群生地があるとのことなので、今回は名郷バス停から蕨山~有間山を周回するコースで行ってきました。
飯能駅の3番乗り場から名郷行きのバスに乗車します。
7時発の始発便はそれなりに乗客がいましたが、ぎゅうぎゅう詰めと言うほどではなかったです。蕨山はアカヤシオが超有名なので、おそらく3月の方が混んでいると思います。
1時間ほどの乗車時間で名郷バス停に到着。終点まで乗っていたのは20人ほどで、半分くらいは途中のさわらびの湯で下車していました。棒ノ折山に登るんでしょうね。
バス停は広くてベンチがあるほか、脇には小さいですがトイレも用意されています。
身支度を整えて出発。
蕨山登山口へと続く林道を歩いていきます。「今日はいい天気だね~」と地元の方が声をかけてくれて「そうっすね!」と元気よく答えましたが、この数時間後、稜線では真っ白なガスに包まれましたとさ。
実際、この日は事前の天気予報もそこまで良くはなかったので、今日はシロヤシオが見れたら御の字という心持ちです。
15分ほど歩いたこちらが登山口。右の道から入って行きます。
バス停から登山道までの距離が短いのが蕨山の良いところ。
……なんですが、登山道に入ったとたんに牙を剥きます。
いきなりの急登。これが尾根に出るまで長いこと続きます。
蕨山は9年ぶりなのでもう登山道の詳細なんて全然記憶になかったですが、急登が続くというのは何となく覚えてました。
尾根に出るといったん傾斜が緩やかになるものの、すぐに登り坂が待っています。
蕨山は山頂までひたすら登らされるという心づもりで臨むべし。
中盤あたりから岩場も出てきて、ロープが垂らされている箇所もあります。
ここら辺の登りはもちろん疲れますが、下りの方が神経使うところかもしれません。
時折出てくるこんな道が天国に感じます。
ここ最近の登山では毎回感じるところですが、新緑のフレッシュグリーンが本当に綺麗。
蕨山はつつじの山。
特に3月のアカヤシオの名所として有名です。さすがにこの時期はアカヤシオは見れないですが、道中にはヤマツツジもたくさん咲いてました。
被写体がいないので傾斜がわかりづらいですが、ガッツリ登り坂です。
この日は曇っていたので日差しは弱かったですが、それでも気温は高めで、もうここら辺は汗だくでしたよ。毛穴という毛穴から噴き出る感じ。
さらに登るとミツバツツジの群生も出てきました。
事前の予習では蕨山山頂までの急登にシロヤシオが咲いているという情報を見たのですが、前日の雨で散ってしまったのか、登山道付近では花は見当たりませんでした。
お目当てのシロヤシオには出会えずに稜線に到着。
こちらの分岐を左に5分ほど行くと蕨山の山頂展望台があります。
こちらが蕨山の山頂展望台。9年ぶりの登頂でございます。
山頂がどんなだったかなんて全然覚えてなかったですが、ベンチがいくつか用意されてました。
登頂時は誰もいなかったですが、すぐに反対側から1名登ってきてご挨拶。
こちらが山頂からの展望。葉が生い茂っているので見える方向は限られていますが、なんとこの標高にして雲海が見えました。
うぉ~!すげぇ~!と久しぶりに見る雲海にテンション上がりましたよ。この後、あの雲海に飲み込まれて真っ白になるとも知らずに……。
蕨山からはさわらびの湯へ下ることもできて、おそらく人気のルートはそちらだと思います。
ただ、今回はまだシロヤシオ様を拝めていないので、群生ポイントがあると聞く有間山方面へ行ってみます。
ちなみに山頂で後から来た方と話したのですが、今年はどうも花の数が少なくいわゆるハズレ年かもと。場所によっては当たり年なんて言っている人もいるので、今年は山によってだいぶ差があるのかもしれません。
シロヤシオを求めて有間山方面の稜線へ。
ここから先は初めて歩く区間ですが、しばらくは平坦な道でとても歩きやすかったです。
少し行くとこちらにも蕨山の標識がありました。
標高1044mと書かれているので、ここが最高地点のようですね。展望はありませんでした。
その後もしばらくは緩やかで快適な道のり。
蕨山、低山らしからぬ急登で苦しめられましたが、ここら辺はハイキングコースという感じ。のんびり歩けます。
道中、目を凝らしてあたりを見渡すも、見つけるのは赤いヤマツツジ。
もちろん綺麗ではあるのですが、今日は白が見たい。
途中でいったん広場のような場所に出て、そのわきにあったのがこの屋根付きの休憩場所。
これが見えてきたら、再び登りが始まると思ってください。
距離は短いですが、緩やかな道に慣れつつあった身体が再び悲鳴を上げ始めました。
太ももに乳酸たまるわ汗が噴き出るわ。これは帰ってからのビールが絶対に旨いやつ。
登った先が有間山。正確には橋小屋の頭というピークで、有間山というのはこの辺りの山の総称らしいです。でも標識にはでかでかと書かれているから、ここがおそらく主峰なんでしょう。
展望はないですが、登り坂で疲れたので軽く休憩。
ここから少し寄り道をして仁田山方面へ。
仁田山までは行かないですが、30分ほど行った先にタタラノ頭というピークがあるのでそこまで行ってみます。
タタラノ頭までの区間は比較的緩やか道で、行きも帰りもそれほど時間は変わりません。
そして、シロヤシオ目的で登りに来たのであれば、ぜひタタラノ頭までは行ってほしいところ!
この稜線区間に群生ポイントがあります。
ないな、ないなと思って歩くこと5分。
ようやくシロヤシオが綺麗に咲いている木を発見!
登山道の真横に綺麗に咲いている群生ポイントがありました。
この時は、ここだけしか咲いてないかもしれないと思って写真をひたすら撮ってましたが、ここを皮切りにシロヤシオが続々と登場。
少し進むとまた群生ポイント。
1つ見つかると面白いように咲いてくるもんで、よく見たら登山道から少し離れたところにも結構な数のシロヤシオが咲いてました。
部分的に満開の樹がありつつもすでに散っているところもあって、やっぱり花はピーク時に訪れるのが難しいなと。
加えてシロヤシオは当たり年とハズレ年が明確だから、余計に狙うのが難しい印象あります。
稜線は基本的には樹林帯ですが、木々の合間から遠くを見渡せるポイントもいくつかあります。
こちらは南側の風景が見えたところ。遠くに見える三角形の山が印象的でしたが、形を見ると丹沢の大山だったのかな?
その後も、途中途中に群生ポイントがあって純白のシロヤシオがとても綺麗でした。
山域としては奥武蔵・秩父界隈ですが、この稜線をひたすら進むと奥多摩の蕎麦粒山あたりに合流するので、ここら一帯がシロヤシオの名所なのかもしれません。
蕎麦粒山のシロヤシオも規模が凄いので非常におすすめです。
そうしてタタラノ頭に到着。標高は1213mでここが有間山の最高地点らしいです。
展望はなく、小さい標識が木に括り付けられているだけなので見逃さないようご注意を。
タタラノ頭から先の区間も気になりましたが、ここまでの道のりだけでも十分シロヤシオが見れたので引き返します。
帰りも帰りでシロヤシオ。
行き帰りですれ違った登山者は7,8人ほどで、比較的静かな縦走路という感じでした。
有間山まで戻ってきたら稜線をそのまま直進。
ここから鳥首峠を目指しますが、その間に3つほどピークを踏んで行きます。
1つ目がこちらのヤシンタイノ頭。
名前が独特ですね。ここまで多少のアップダウンはありますが、長く続く急登というのはありません。
そしてここから先、樹林帯を抜けて展望の良い区間に!
……と思ったら、さっきまで眼下に見えていた雲海がどんどん湧き上がってきて雲に包まれつつある状況。
それでも西側はまだ晴れていて、秩父方面の山なみが見渡せました。
正面に見えている、あのウサギの耳のような山は何じゃろか。
さらに進んで行くとしょうじくぼの頭に到着。
ここも少し先へ進むと展望が良さそうな場所があったのですが……
完全にガスに包まれてしまいました。
久しぶりの虚無登山。。。晴れていたら、きっと大展望が見れていたんだろうと思います。
展望は残念でしたが、ここら辺でもポツポツとシロヤシオの木があるので、ツツジは楽しめる道になっています。
そのまま霧が晴れることはなく、本日最後のピークである滝入ノ頭に到着。
有間山からここまでは大した高低差はないですが、この先が少し要注意ポイントです。
鳥首峠までしばらく下り道なのですが、その斜面がかなりの傾斜。
写真だとあまり伝わってない気がしますが、ロープが垂らされていてそれを頼らないとかなり危ない感じ。足元も滑りやすいのでご注意ください。
標高を下げるとシロヤシオは姿を消して、再び赤色のヤマツツジが主役に。
全体的につつじの多い周回コースという印象でした。
途中、完全に雲の中に入って、濃霧の森が逆にどこか神秘的でした。
これはこれでガスらないと味わえない雰囲気、とポジティブに捉えておきます。
急斜面を下って行くと鳥首峠に到着。
ここはお久しぶりな場所で、半年前の紅葉時期に名郷バス停から武甲山へ登った時に来たところ。
このまま稜線を直進して行けばやがて武甲山へたどり着きますが、今日はここまで。
半年前に登ったルートを下山します。
ここは登ってくるときは大変な思いでしたが、下山はすごく楽。つづら折りの登山道で足場はしっかりしているのでスイスイ下れます。
あたりが依然真っ白で、どこか夢見心地な不思議な雰囲気でした。
ひたすら下ると沢沿いに出て、ここら辺は清涼感あって気持ち良い空間。
滝入ノ頭を過ぎたあたりから一切登山者とはすれ違わなかったですが、途中でシカ2頭と出会いました。
さらに下ると登山口に到着。
ここからひたすら林道を下って行けば名郷バス停に着きますが、時間にすると40分くらい。まぁまぁ歩かされます。
無心になって林道を歩き、名郷バス停に帰還。
蕨山~有間山の周回登山が無事に終了となりました。
シロヤシオを求めて登りに行った今回の山登り。
都内近郊では丹沢がシロヤシオの名所として有名ですが、埼玉の奥武蔵エリアでも綺麗に咲いているところがありました。特に有間山の稜線は群生ポイントも多く、非常に見ごたえあったのでおすすめです。
良ければ開花シーズンを狙って登りに行ってみてください。
【日程】
2025年5月18日
【コースタイム】
8:00 名郷バス停
9:30 蕨山
10:10 有間山(橋小屋の頭)
10:40 タタラノ頭
11:05 有間山(橋小屋の頭)
11:15 ヤシンタイノ頭
11:30 滝入ノ頭
12:00 鳥首峠
13:15 名郷バス停
青梅市にある「赤ぼっこ」へ電車を使ってハイキングに行ってきました。
低山ながらも山頂からの眺めがとにかく素晴らしくて、奥多摩や市街地方面を一望できる絶好の展望台になっています。春の季節はつつじも満開で、山頂の群生も見事でした。
登山道も全体的に歩きやすく、今回は少し距離を伸ばして宮ノ平駅~要害山~赤ぼっこ~大澄山~福生駅というルートで歩いてきました。
青梅の「赤ぼっこ」。
名前が印象的なこの山は標高こそ409mの低山ですが、初心者にも登りやすくて、さらに山頂からの展望は一級品!
ルートも体力に合わせて色々と組めて、電車のみのアクセスで登ることができます。
今回は宮ノ平駅から福生駅へと繋いでみました。
スタートの宮ノ平駅。青梅駅の1つ先です。
奥多摩の山に登りに行くときにはいつも通過していた駅で、こうして降り立ったのは今回が初めて。
朝の7時という早い時間帯だったからか、ここで降りた人はあまりいませんでした。
駅前の国道を南の方へ進んで行き、途中で多摩川を渡って行きます。
目の前に見えている山がおそらくこれから登る丘陵地帯。
透き通った多摩川の清流がとても綺麗。
ここら辺はまだ奥多摩の雰囲気に近しいものがありますね。この先の青梅駅あたりになると、だいぶ都会の河川のような感じになってきて、下山時の福生駅あたりの多摩川はだいぶこれとは印象が違いました。
こちらの左の道を登って行くと、自然と登山道に入って行きます。
駅から登山口まではだいたい20分くらいの距離。
この段階では前後に登山者らしき人は誰もいませんでしたが、山の中では結構な数のハイカーとすれ違ったので人気の山なんだと思います。
登山道に入るとしばらくは単調な登り坂。
最初こそ薄暗い森の中という感じでしたが、少し登るだけで日差しが届いて明るい雰囲気になります。
「緑色を見ると視力が良くなる」なんて聞いたことがあるので、登山中はなるべく森の緑を凝視して視力回復も図りたいところ。真偽のほどはわからないですが、緑にリラックス効果は確かにあるそうで。
しばらく登ると山の稜線に到着。
赤ぼっこは左ですが、右に10分ほど進むと愛宕山というピークがあるので寄り道してみました。
そしてその前に立ち寄るべきが、光に満ちた奥へと続く道。
光の中に飛び込んでみると、そこは森を抜けた高台の展望デッキ。
ここら一帯だけ草木が刈り取られていて、南側が開けてました。今日のルート上で南側の展望が見れたのは確かここだけだったと思います。
赤ぼっことは反対側の道へと進んで、愛宕山に到着。
10分ほどの距離ですが少しアップダウンがあるのと、あまり歩かれていないのか部分的にクモの巣トラップがあって煩わしかったです。山頂からの展望もないので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
先ほどの分岐まで戻って赤ぼっこ方面へ。
標識では赤ぼっこという名前は出てこなくて、「天狗岩・馬引沢峠」の方へ進めばOKです。
しばらく進むとこちらの標識が建てられたところに出ますが、ここも一つの山頂なのでお見逃しなきよう。
標識をよく見てみましょう。
要害山山頂としっかりと書かれていました。
そしてその下にはちっこくて可愛いトトロも発見。色的には中トトロですね。
この先の赤ぼっこでもトトロのキャラクターが勢ぞろいで待っております。
その後も多少のアップダウンはあるものの、平坦で歩きやすい道が続きます。
これは確かに初心者にもおすすめできるルートですわ。
この辺りからすれ違う登山者も出てきて、中にはマウンテンバイクを走らせている人もいました。
途中で天狗岩と書かれた分岐点があるので、そちらへ行ってみます。
天狗岩は本ルートから少し外れたところにありますが、片道10分程度なのでぜひ寄り道しておきましょう。
岩場を登った先に天狗岩の標識発見。
名前的にてっきり岩の展望台だと思っていたので、「なんだ、展望ないんかい」とがっかりしましたが、すぐ先にちゃんと用意されていました。
こちらが天狗岩からの展望。
見えているのは駅がある北側方面。なかなか開放的な眺めですが、この先の赤ぼっこはこれをさらに上回る展望が用意されています。
そんなわけで再び縦走路に戻って赤ぼっこへ。
赤ぼっこも縦走路から少し外れたところにありますが、分岐から山頂まではすぐです。
登山道を進んで行くと突然森を抜けて、突き出た展望広場のようなところに到着。
こちらが赤ぼっこ。
赤ぼっこ山頂。中央には立派は標識が用意されていました。
そして、見るべきはその足元。
たくさんのぷよぷよ!……ではなく、まっくろくろすけ。
よく見るとネコバスやトトロの大と小もいます。トトロの中がいないあたり、やっぱり先ほどの要害山にいたのが中サイズなんですね。一人、あそこまで遊びに抜け出したのか。
赤ぼっこの山レポでは必ずと言っていいほど登頂写真と一緒に撮られているので、このまっくろくろすけは超有名。これだけ数もいるので、見逃すということはまずないですね。
山頂からの展望がもう素晴らしくて、周りを遮るものが一切なくて開放感は抜群!
この縦走路でも屈指の展望スポットになっています。
そして、周りを華やかに彩るのがつつじの花。
ピンクのツツジがちょうど満開と言うタイミングで、山頂に群生が広がっていました。
お花畑が綺麗でそれはそれでとてもよかったのですが、問題だったのはそこに飛び交うハチの群れ。この花の蜜を求めてか山頂にはとにかくハチが多くて、それが結構怖かったです。
スズメバチではなかったですが、サイズ大きめのハチ。刺してくるタイプなのかはわからないですが、ブンブン飛びまくってて、とてもゆっくり休憩できるような状況ではなかったです。
なので、サクッと展望を満喫して引き返すことに。
奥多摩方面の展望も見事ですが、この山頂からだと青梅市街地、さらには都心方面の展望が特に良かったです。
ベンチもたくさん用意されているので、ハチさえいなければゆっくり休憩したんだが……。
赤ぼっこの名前の由来が標識にも書かれていますが、この山頂特有の赤土から、そう呼ばれるようになったそうです。
本当に眺めが良くて風も涼しく、休憩にはもってこいの場所です。蜂さえいなければっ!
同タイミングで山頂に誰もいなかったので、余計に自分だけが狙われるんじゃないかってビビっておりました。
少し慌ただしい登頂になったものの、赤ぼっこの山頂の素晴らしさはしっかりとわかりました。これは人気が出るわけだと。
山頂の周辺には他にもヤマツツジや白いツツジなど、色とりどりのつつじが咲いていました。つつじの山でもあるので、春の季節は特におすすめかと思います。
赤ぼっこの登頂を果たしましたが、今日の縦走コースはまだまだ続きます。
まずは標識に書かれている馬引沢峠へ。
そこまでの道も緩やかな下り坂で歩きやすかったです。
右手にフェンスが出てくると、やがて馬引沢峠に到着。
ここの林道を下って行くと宮ノ平駅へ戻ることもできるので、短い周回コースで楽しみたければここから下山することも可能です。
縦走する場合はさらに登山道を直進。
さっきから右手にずっと続くフェンス、何かと思いましたが時々大型の工場っぽい建物が見えたので、その敷地内だったようです。(帰って調べてみたら、東京多摩エコセメントという会社でした)
ここから先も緩やかな縦走路が続きます。
ところどころに分岐の標識が用意されていて、途中で青梅駅へと抜けるルートもあるのでそちらから下山するのでも良いです。
宮ノ平駅~青梅駅というルートで歩く人も結構多くて、それが日帰りハイキングとしてはちょうど良い距離かもしれません。福生駅までだと総距離17kmくらいにはなります。
その後、一度道路と交錯するところに出ます。ここが二ッ塚峠。
すぐ反対側にある登山道へ入って行くのですが、ここ、意外と交通量が多くて右から来る車がカーブで見えづらいので渡る際はご注意ください。
しばらく登った先でまた寄り道。縦走路を10分ほど外れて倉戸山というピークに登頂。
展望は特になかったです。
縦走路に戻って、ひたすら福生方面目指して直進。
ここが結構距離長いですが、道の大半は平坦なので体力的にはそこまできつくはありません。
気温が上がってきたので、後半は若干暑さとの戦いになりました。そろそろ近場の低山もギリギリの季節になってきましたかね。
しばらく進むと再び右側にフェンスが出てきました。
マムシ注意の看板がたくさんあったのでヒヤリとしましたが、ヘビとの出会いはせずに済みました。
それよりも気になったのが、こっちの看板。
「構内の警察犬に注意してください」って、なんじゃこりゃ。警察犬がフェンスの向こうに放たれているってことなんでしょうか。
謎でしたが、警察犬の姿も特に見ることはなかったです。
その後は単調な道なので端折りますが、まぁ結構長かったです。
満地峠を過ぎると、ようやく最後に目指す大澄山の名前が標識に現れました。
再び登りメインになってくる登山道ですが、右手にはゴルフ場が出てくるので時折視界が開けます。
ゴルフ場のすぐ脇がハイキングコースというのは割と良くありますが、ゴルフしている人に思いっきり驚かれたのは今回が初めてです。熊が出たとでも思ったんだろうか。
変な空気になって、めちゃくちゃ気まずかった……(汗
ゴルフ場脇をひたすら歩いていくと、浅間岳に到着。
山頂にはベンチがたくさんあって屋根付きの小屋も用意されていました。
写真には誰も写っていないですが、浅間岳に登っている人は結構多かったです。
山頂から1分くらいのところにあるのが羽村神社。
せっかくなので参拝しておきましょう。
さらに縦走路を進むと展望が一気に開けるポイントがありました。
東にひたすら歩いてきたので、街の雰囲気もだいぶ都会。すぐ近くに流れているのが多摩川ですが、スタート時に見た宮ノ平駅あたりの雰囲気の面影はもうほとんどありません。
その後、舗装路に一度出たりしながら大澄山を指し示す標識に従って進んで行きます。
竹藪の道が出てくるとゴールも近いので頑張りましょう。
途中に朝日山、番神山という2つのピークがありましたが、どちらも展望は特になかったです。
そうして本日最後のピーク、大澄山に無事に登頂。「だいちょうざん」と読みます。
山頂には立派な標識と綺麗な屋根付き小屋が用意されていました。
赤ぼっこからここまで高低差こそそれほどなかったですが、距離があったのでなかなかの歩き応えでしたよ。
山頂から少し先へ行ったところが草花神社。
最後はこの階段を下って行けば市街地に出て、そこからは舗装路歩き。
福生駅まではだいたい30分くらいです。
こうして福生駅まで歩いて本日の登山が終了。
メインは赤ぼっこでしたが、山頂でハチから逃げ回っていたのも懐かしいくらい後半の縦走路がタフな道のりでした。
一度登ったら忘れない、その名は「赤ぼっこ」。
初心者でも登れる低山でありながら、山頂からの眺めがもう最高!つつじの群生も素晴らしくて、駅から登れるアクセスの良さも気に入りました。
3月あたりに吉野梅郷と合わせて登るルートも面白そうなので、機会があればまた登りに行こうと思います。
【日程】
2025年5月11日
【コースタイム】
7:10 宮ノ平駅
8:20 要害山
9:00 赤ぼっこ
9:30 馬引沢峠
9:45 二ッ塚峠
11:15 浅間岳
12:00 大澄山
12:40 福生駅
狭山丘陵を箱根ヶ崎駅~六道山~狭山湖~多摩湖~東村山駅というルートで春のハイキングに行ってきました。
都心にほど近い場所にありながら緑豊かな自然が広がり、登山道にはつつじやシャガなどの春の花もたくさん咲いていました。
山口千手観音、西武ドームなど、色々と見どころも多くて街中トレイルとしても楽しめます。
東京~埼玉にまたがる狭山丘陵(さやまきゅうりょう)。
ここがもしかしたら東京都心から最も近い丘陵地であり、自然豊かなハイキングと街中トレイルを同時に楽しめる場所なのかもしれない。
初めて訪れましたが非常に面白かったです。
今回は箱根ヶ崎駅から東村山駅までの区間を歩いてきました。距離は少し長いですが、電車のみのアクセスで駅から登山できます。
ということでスタート地点の箱根ヶ崎駅。
一応、狭山丘陵ハイキングコースの最寄り駅の1つですが、周りを見た感じハイカーらしき人は誰もいませんでした。
駅からは八雲神社の方面へ進んで行きます。
こちらの階段を登った右側にさらに上へと登る階段があって、その先が箱根ヶ崎浅間神社。
浅間神社を過ぎると、こんな感じのハイキングコースになります。
狭山丘陵というのが具体的にどの区間を指すのかよくわかっていませんが、おそらくここら辺からもう狭山丘陵なんだと思います。
この先、いくつかの山も越えて行きますが、どれも標高が低くて登りという登りはほとんど出てきません。
少し行くと最初のピーク。ごく普通の分岐点に見えましたが、標識には愛宕山と書かれていたのでここが山頂のようです。
傍らにお地蔵様が祀られていました。
その後も緩やかな傾斜はありつつも、基本的には平坦な道のり。
それでもしっかり自然の中なので、ヤマツツジなんかも綺麗に咲いていました。
さらに進むとお伊勢山の三角点広場に到着。
ベンチが置かれた広い場所で標高は194m。かなりの低山ですが、実はここが狭山丘陵の最高地点だと帰ってから知りました。
広場中央には確かに三角点。
四方を石柱に囲まれて、その見た目はとても崇高な感じ。これほど丁重な扱いを受けているのも、狭山丘陵の最高地点だったからなのか。
お次は出会いの辻方面へと向かいます。
ここら辺は分岐が非常に多いので、標識をよく見て進みましょう。所々に地図も用意されているので、それも一応参考になります。
今歩いているのは野山北・六道山公園。都立公園としては都内最大級を誇る広さだそうで。
小さくて少しわかりづらいですが、スタートの箱根ヶ崎駅が左端でゴールの東村山駅が右端。狭山丘陵をちょうど西から東へ突っ切る感じで進んで行きます。その間にある2つの湖がこのルート最大の見どころポイント。
狭山懸橋を越えていく。
出だしこそ山の中にいるような雰囲気ありましたが、ここら辺からは都内の大型公園らしい整備された道が続きます。
こちらが出会いの辻。
次の六道山へ行く場合は、写真奥の舗装路を左へ進んで行きます。
歩いている道は舗装路でも周りは自然豊かな森の中。
ここら辺はトトロの森とも呼ばれているそうで、この絵だけを切り取れば確かに都会とはかけ離れた大自然の中にいる気になれます。
そうして六道山に到着。
ここら一帯が六道山公園と名付けられている通り、この山が狭山丘陵の中では一番有名なんだと思います。
中央には展望台が用意されていて、上まで登れるようになっているので登っておきましょう。
展望台にあった関東の富士見100景の標識。
なるほど、この展望台からは富士山が見えるようです。
展望台途中の階段に六道山の標識がありました。
標高は192m。先ほどのお伊勢山より2m低いですが、展望台が用意されているので眺めはこちらの方が恵まれています。
こちらが展望台トップからの眺め。
周囲360℃の展望が見渡せる場所で、周り一帯が緑豊かな森に囲まれているのがわかります。
眼下には芝生のベンチも用意されていたり、六道山あたりは朝から散歩している人などたくさんいました。
正面に見えているのは奥多摩方面の山々。
肝心の富士山は雲に隠れていたのか、残念ながらはっきりとは見ることはできませんでした。
登ったと言えるのかわからないですが、とりあえず六道山の登頂を果たして次に目指すのは狭山湖。
六道山から狭山湖までは多少距離がありますが、道中はほぼ平坦で公園の中の遊歩道をひたすら歩いていく感じです。
傍らにはシャガのお花畑。
花が綺麗ですがその反面でハチも多くて、特に途中でスズメバチも見たのでお気を付けください。
途中で目にしたズタボロの車。
登山中にもたまに車の残骸を見ますが、こういうのは写真を撮られることも多いので、得てしてランドマーク的存在になったりもします。
都立野山北・六道山公園。池や小川も流れていて本当に自然豊か。そして広い。
ルートも多岐にわたるので散策しがいがあります。
道中、いくつかピークもあるので立ち寄ってみました。
まずこちらが大将山。一度遊歩道を外れて武蔵村山市総合体育館というところから登り返す感じでやってきました。標高152mしかないですが、しっかりと標識は用意されています。
その後、再び公園内の遊歩道をと合流して六地蔵に到着。
中央の石柱には6体の地蔵菩薩が彫られていました。
そこから少し進むと「あそびの森・冒険の森」という遊具エリアがありました。
GW中とあって、家族連れで賑わってます。
あそびの森を過ぎると、野山北・六道山公園の敷地エリアからも外れて次なるステージへ。
多摩湖通りに出たところにあったのが藤の花が綺麗に咲く休憩所。
ここの雰囲気が妙にメルヘンで居心地よかったのでしばし休憩。
多摩湖通りを時計回りに進んで行けば狭山湖に着きますが、反時計回りに進んだ先に谷津仙元富士というピークがあったので立ち寄っておきました。
展望も特にないので無理に立ち寄らなくても良い場所かと思います。
先ほどの藤の休憩所まで戻って、ここから狭山湖へ向けて進んで行きます。
こちらが多摩湖通りで傍らに自動車用の道路、その隣に歩行者・自転車用の道路が並走された道が続きます。丘陵地帯のサイクリングコースとあって、歩いている人よりも自転車走らせている人の方が多かったです。
多摩湖通りから所沢武蔵村山立川線に合流し、その途中で埼玉県入り。
街中トレイルだと県境の標識がしっかりと用意されているのがいいですね。最近、自分の中では遠征登山よりも、近場の山岳エリアをくまなく探索したい欲の方が断然高いです。
前週の塩船観音〜阿須丘陵~加治丘陵も東京~埼玉をまたぐルートでしたが、ここ最近は奥多摩と奥武蔵がだいぶ繋がってきました。
狭山湖までもう間もなくというところで、玉湖神社の奥に狭山富士というピークがありました。
こちらも標高151mという低山で、道がやや荒れていましたが山頂からの展望はまぁまぁ良かったです。
富士と名の付くあたり、傍から見ればもしかしたら富士山らしい姿をしていたのかもしれません。
そうしてやってきたのが狭山湖堤防。
入口辺りは芝生の公園になっていて、満開のつつじが綺麗でした。
そしてこちらが狭山湖。
最初に目にしたときの感想は「水がめちゃくちゃ綺麗!」ということ。
実際の水質はどんなものかわからないですが、澄んだブルーの輝きがとても美しいです。
堤防の上はこんな感じで対岸まで歩けるようになっているので、湖の中央辺りまで行ってみます。
狭山丘陵を歩くのであれば、ここはぜひ立ち寄ってほしいポイント。
堤防から眺める狭山湖全景。
とても広くて、そして美しい景観。周りが丘陵地帯の森に囲まれているので、都心近くとは思えない雰囲気があります。
奥に見えているのは奥多摩方面の山々で、晴れていれば左奥に富士山も見えるようです。
狭山湖は人造湖で、別名が山口貯水池。
堤防から見ると印象的な塔が湖畔に建てられていますが、あちらは山口貯水池第一取水塔。
三角形の屋根が可愛げで絵になりますね。
狭山湖は初めて訪れましたが、想像以上に綺麗な湖で感動しました。
東京都の上水道としても供給されている湖なので、都民としては貴重な水源。
その源の美しさを見れただけでも、東京水道水の印象が爆上げです。
傍らにあった「五風十雨の味わい」と刻まれた石碑。
これは2002年に狭山湖の耐震強化工事完了を記念して建てられたもので、この言葉は当時の都知事・石原慎太郎知事が揮毫したものだそうです。
狭山湖の次は、すぐ近くにある山口観音金乗院にも立ち寄っておきましょう。
ここも狭山丘陵ハイキングとしては外せない観光スポットです。
多宝塔や鐘楼が立ち並ぶ広大な仏教寺院。
せっかくなので賽銭を済ませて鐘を一突きしておきました。
寺院の目の前には西武ドーム。
大自然の中にいると感じつつも、すぐ傍らには近代的な建造物があるあたり、やっぱりここは都心部だなと。
登山と違って街がすぐ近くなので、気ままに歩いて気ままにやめれるというのが街中トレイルの魅力よ。
お次は千手観音像を見るべく千体観音堂へ。
すぐに目につくのが、奥の院五重塔。朱色の煌びやかな五重塔が印象的で、こちらも狭山丘陵ハイキングの山レポではよく取り上げられるスポットです。
五重塔の下にあるのが仏国窟という洞窟。
中では多数の石仏が祀られてました。
階段にはドラゴンボールの神龍を彷彿させるデザインの2匹の龍。
そして、無数に立ち並ぶ供養地蔵。
この寺院もまた見どころ豊富な観光スポットで、海外観光客もチラホラいました。
引き続き所沢武蔵村山立川線を東へ進んで行きます。
ここから多摩湖堤防までは距離があるので、疲れたら西武球場前駅をゴールにして電車で帰るのもありです。
エスケープルートはいくらでも用意されているので、気分次第で距離を伸ばしたり縮めたりできるのが都心に近い丘陵地ハイキングならでは。
途中で西武ドーム(ベルーナドーム)の真横を通り過ぎる。
プロ野球ファンには申し訳ないですが、野球はそこまで関心がないので、これまでの人生で球場に足を運んだことが実はありません。(サッカーや陸上競技場はありますが)
都民だからと言って巨人を応援しているわけでもないです。でも、大谷翔平とか日本人メジャーリーガーの動向は気になってニュースはチェックする、典型的なにわか気質でございます。
西武ドームからの舗装路歩きが長いですが、多摩湖が近づいてきたところでこちらのファミリーマートを発見。
実は今回のルート上では初めてのコンビニで、意外と補給ポイントがなかったのでここでドリンクとファミチキで腹ごしらえしました。
ファミリーマートからまた少し寄り道して、荒幡の富士という山に到着。
見ての通り低山ではあるものの、富士という名の通り綺麗な三角形しています。
あの山頂までは数秒という距離感ですが、道中には1合目、2合目……、という標識が一丁前に用意されています。
登山口から山頂まで、1分もかからずに登頂。
ここはかつての富士信仰によって築かれた人工の山だそうで天然ものではありません。
山頂からは周囲360℃の景観が見渡せます。
ここも天気が良ければ富士山が見えるそうですが、空気が霞んでいたのか単純に目が悪いだけなのか、この日は富士山の姿を拝むことはできませんでした。
荒幡の富士に寄り道して、先ほどのファミリーマートまで戻ってきました。
ファミリーマートの向かいにあるのが、こちらの掬水亭。標識に書かれている通り、ここは日帰り入浴も可能です。
すぐ裏手が西武園ゆうえんち駅なので、ここをゴールとして大浴場を満喫して帰るのもありだと思います。自分も日帰り入浴の文字に惹かれましたが、予定通りハイキングを続行。
そうしてたどり着いたのが多摩湖。
先ほどの狭山湖と同じく、堤防の上に遊歩道が敷かれているので対岸に向かって少し歩いてみました。
狭山湖に引けを取らないくらい、透明感ある綺麗な水の多摩湖。2つの湖は隣接していますが、繋がっているわけではないようですね。
そしてこちらも人造湖で別名は村山貯水池。東京都内の湖としては最大の広さを誇るらしいです。
狭山湖と景観は似ていますが、時間があればこちらも立ち寄ってみてください。
この後、道なりに舗装路を歩いて八国山緑地に到着。
この緑地帯を越えた先にゴールとなる東村山駅があります。
緑地帯とは言えど、足を踏み入れれば狭山丘陵と変わらないハイキングコース。
道中にはつつじも咲いていて、再び山の中にいるような雰囲気にさせてくれました。
奥へと進んで行くと八国山に到着。
こちらの将軍塚と書かれた石碑が山頂のようです。
そうして市街地へと下りて、東村山駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
色々と寄り道もはさんだので、総距離28kmほどのロングルートになってしまいましたが、高低差はそこまでなかったので何とか歩き通せました。
箱根ヶ崎駅から東村山駅へと抜ける狭山丘陵ハイキングコース。
低山でありながらもいくつものピークを踏めて、さらに湖や寺院、球場などの観光スポットも巡れる非常に面白いコースでした。
何よりも狭山湖と多摩湖の美しさが際立っていたので、この2つはぜひ立ち寄ってほしいポイントです。
都内近郊にもまだまだ面白いトレイルがあると知れた1日でした。
良ければ歩いてみてください!
【日程】
2025年5月5日
【コースタイム】
8:40 箱根ヶ崎駅
9:20 お伊勢山(三角点広場)
9:40 六道山
12:00 狭山湖
14:50 多摩湖
15:50 八国山
16:10 東村山駅
群馬県の鳴神山〜吾妻山へ電車とバスで春の登山に行ってきました。
ゴールデンウィークはこの辺りにしか自生しない絶滅危惧種「カッコソウ」が咲く季節で、ツツジや新緑と合わせて春爛漫の景色を見ることができました。
山頂からの展望も素晴らしくて、赤城山や日光白根山、浅間山、八ヶ岳、そして富士山なども見渡せます。
自分の中で今年は両毛線界隈がホットスポットになっていて、岩船山~晃石山、大小アルプス、三毳山、足利アルプス、と毎月訪れているご贔屓山岳エリアです。
5月に狙っていたのは桐生市の鳴神山~吾妻山。「桐生アルプス」とも呼ばれている縦走コースです。
世界で唯一、絶滅危惧種の「カッコソウ(カッコウソウ)」が咲く山であり、5月上旬のゴールデンウィーク期間がちょうど開花時期にあたります。
お目当てのカッコソウは見れたのですが、それ以上にここの山域はミツバツツジやヤマツツジなど、つつじの群生が広がる花の山でした。
鳴神山に電車とバスの公共交通で行く場合、桐生駅か相老駅から出る吹上行きのバスを使うのが一般的です。
住んでいる沿線にも寄りますが、始発便で相老駅からのバスが間に合うのであればこちらがおすすめ。桐生駅発のバスよりも早く行動開始できます。
乗車する「おりひめバス」は少し小さめのバスですが、10人ほどの乗車人数で全員座れるくらいに空いてました。
20分ほどの乗車時間で終点の吹上バス停に到着。
運賃はたったの200円!利用するこちらが心配になるほどの格安設定です。バス停には簡易的なトイレがありました。
ここからしばらくは道なりに歩いて行って登山口を目指します。
登山口が近づいてくると、マイカー組の路駐の列が見えてきました。
カッコソウが咲く季節とあってやっぱり人気なんですね。登山ルートもここだけではないので、鳴神山周辺では多くの登山者と会いました。
こちらがハイキングコースの入り口。入口では「どこから来れましたか?」と入山者の調査をしていました。「東京です!」と高らかに答えていざ入山。
……ですが、鳴神山の登頂前にカッコソウの群生地に寄るため、ここは直進せずに左の赤柴登山口の標識の方へ進みます。赤柴登山コースから登るとカッコソウ群生地に良い感じで接続できて、最低限の寄り道で済ませられます。
登山口までは約2km。
ひたすら林道歩きですが、すぐ近くに綺麗な沢が流れて清涼感あふれる道になっています。
マイナスイオン全開で身も心も浄化されるような素敵空間でした。
しばらく歩くと古びた小屋があります。
今は使われてなさそうでしたが、見た目はまぁまぁ綺麗。かつての作業小屋か何かでしょうか。
その後もひたすら林道を登って行きます。
単調な道ですが水と新緑が美しいことこの上ない。しかも、着実に標高は稼げているので気分は悪くないです。
早いもので、もうこの辺りから下山者とすれ違うようになってきました。
そして、こちらが赤柴登山口。
ここからようやく登山道に入りますが、稜線までは残り高低差300mを切っています。
入口に早速あったカッコソウの案内板。
「国の宝」「罰金500万円」という文字からも希少性がうかがえます。
登山を始めてもう20年近く経ちますが、カッコソウにお目にかかるのは今回が初めてです。
登山道に入ってしばらくは道も緩やか。
新緑のフレッシュグリーンが美しく、前夜まで雨だったのもあってか余計に瑞々しく感じます。
稜線に出る手前がやや急登。
ですが、それほど長くはありません。
しかも、この辺りからヤマツツジも咲き始めました。
つつじのピークはこの先を登った稜線ですが、ハイキングコース全体を通してミツバツツジとヤマツツジの群生がとにかく凄かったです。
登って行くと両側に鹿よけのフェンスが出てきました。
これは小紫陽花の群落地を保護するためのものです。開花シーズンは6月中旬~下旬とのことで、まだアジサイは咲いていませんでした。
そうして稜線の分岐点、椚田峠に到着。
ここから右の稜線を伝って行けば鳴神山の山頂ですが、そこに行く前に寄るところがある。
そうです、カッコソウの群生地です。
ここから少し下ったところにフェンスで保護された群落ポイントがあります。
数分下ったところにあったカッコソウの群生地。
足元にポツポツとコザクラのような紫色の花が見えました。
こちらがカッコソウ。鳴神山界隈でのみ唯一自生する貴重な花です。
今年は雪が多かったからなのか、開花がやや遅くて満開までもう少しというタイミングだったようです。それでも、足元のすぐ近くにも咲いていたりと、カッコソウの雄姿はしっかりと目に焼き付けられました。
再び稜線まで登り返して鳴神山山頂を目指します。
先に鳴神山に登ってしまうと、ここまで下りてきたうえでカッコソウの群生地に行かないといけないので、吹上からスタートするのであれば赤柴登山コースで登るのが良いかと思います。
そしてこの先で咲き始めたのがミツバツツジ。
透明感ある上品な紫色がとても綺麗です。この先しばらくはミツバツツジの群生地で、登山道のあらゆるところで見れます。
さらに進むと展望も開けてきて、すぐ近くには群馬の名峰・赤城山を間近に見れました。
そして左手奥に見えている雪をかぶった山は浅間山。山頂部がまだ真っ白なので、この距離でもよく分かります。
さらに進んで行くとヒメイワカガミの群落ポイントがありました。
こちらの白い花がヒメイワカガミ。希少性はよく分からないですが、5月上旬に開花を迎えるのでカッコソウと時期が被って同タイミングで見ることができます。
山頂が近づくにつれてどんどん視界が開けてきます。
右の赤城山と浅間山は先ほどの場所からも見れてましたが、中央奥には八ヶ岳、さらに左には富士山の姿も見えるようになってきました。
肉眼で見ると、富士山と浅間山の風貌が非常によく似てます。
鳴神山は双耳峰となっていて、その1つ目のピークが鳴神山(仁田山岳)。
山頂には小さな鳥居と祠がありました。
山頂あたりもミツバツツジの群生地。
本当に山の中のいたるところで咲いています。
そうして最後にロープが設置された岩場を登ると、鳴神山(桐生岳)に到着。
関東百名山、新・花の百名山にも選定されているブランド力も兼ね備えた山です。
山頂からの展望はもう最高!360℃の大パノラマが見渡せます。
正面奥に見えているのは富士山。
こちらは中央に八ヶ岳、右に浅間山の方面。
雨上がりというのもあって、春の割には空気が澄んでいたように思えます。
低山でありながらもすぐ近くに大きい山がないので、各方面の名峰を望める絶好の展望台になっています。
スカイツリーはさすがに空気が霞んでいて見えませんでしたが、日光方面の展望も素晴らしかったです。
日光白根山や男体山、さらに手前に見えている山は2年前のゴールデンウィークに登った袈裟丸山。
その奥には皇海山も見えています。
山頂にもミツバツツジが咲く花の楽園。
ちょうどベンチが1つ空いていたので、ここで軽く休憩しました。
山頂から少し降りたところにあったのが雷神岳神社。鳥居や仏像、狛犬などが祀られた厳かな雰囲気がありました。
山頂はそこまで広くはないので、人がいっぱいであればこちらの広場で休憩するのが良いかと思います。
その脇にあったのがなるかみ小舎。
中を覗くとこたつのちゃぶ台に各種パンフレットなどがあって、どことなく生活感ありました。
ここが分岐点で左に下れば大滝登山口、右に下れば駒形登山口を経て吹上バス停に戻れます。
吾妻山を経て桐生駅を目指すのであればひたすら直進すべし!
吾妻山までは距離8.4km、時間にして3時間20分。
長丁場ですが、バス利用だからこそできる縦走ルート。頑張るぜ。
ここからしばらくは緩やかな稜線区間。
「桐生アルプス」とも呼ばれる縦走コースに入りました。今年何度目かのご当地アルプス登山。
アップダウンもそこまでなくて非常に歩きやすい道が続きます。
そして何よりここら辺でも紫色のミツバツツジのオンパレード。
あちらこちらに満開となって咲いていました。
さらに進んで行くと、紫のつつじは姿を消して朱色のヤマツツジが主役に。
鳴神山の山頂あたりではまだ蕾でしたが、ここから先はヤマツツジの群生が凄いことになってきます。
登り返しの急坂を越えると花台沢ノ頭というピークに到着。
部分的に急登で気温も上がってきましたが、風の通り道なのか吹く風が涼しくて不快指数は終始低めでした。
先へ進むとヤマツツジの群生ポイント再び。
今回のお目当てはカッコソウではありましたが、群生の規模で言えばツツジの方が圧倒的に咲いていました。
少し季節を早めるとアカヤシオも咲くそうなので、鳴神山~吾妻山はまさにつつじの山なんですね。
さらに歩いていくと、祠と仏様が祀られた三峰山というピークに登頂。
ここら辺まで来ると行き交う人も一気に減って、静かな登山道が続きます。
さらに稜線をひたすら南下して、大形山に到着。
ここら辺のピークは展望がないので、新緑のフレッシュグリーンな風景を目の保養として楽しみましょう。
さらに進んで萓野山に到着。
ここは正規ルートから少し外れたピークなので、道なりに進んで行くとスルーしてしまうかもしれません。
展望も特にないので無理に立ち寄らなくてもいいかと思います。
吾妻山まで残り2.2kmとなりました。
そして標識に出てきた「関東ふれあいの道」。登山中にたまに出会う関東ふれあいの道、自分がこれまで全体の何割くらい歩いているのか気になります。
その後、さらに進んで行くと伐採地に出て展望が開けるポイントに出ました。
奥に見えている小高い丘が山頂になっています。
岩木戸山に到着。
鳴神山以降、あまり視界が開けなかったですが、この山頂は展望にすこぶる恵まれています。
伐採地を眼前に周囲の山を一望。
気温も上がってだいぶ疲れてきたので、ここでしばし休憩。
伐採地を横目に下って行きます。
この先、下りメインだろうと思っていましたが、いやいや侮るなかれ。
結構なアップダウンが2回ほど控えています。
まず最初はこちらの階段。
歩幅が合わないので、脇の斜面の方をひたすら登って行きました。終わったと思ったら次の階段が出てきて、ここは結構疲れました。。。
登りきった先が女吾妻山。特に展望もなかったのですぐ先へ進みました。
吾妻山まで残り10分と書かれていますが、この10分の間にもアップダウンがあるので気を抜かぬようご注意ください。
2つ目の階段ゾーン。
こちらも歩幅が合わず、さらに距離も長いのでまぁ疲れます。そう簡単には登らせてくれない縦走路ですが、ここが最後の登りでもあるので頑張りましょう。
登りきった先が本日最後のピーク、吾妻山。
鳴神山から続く鳴神吾妻ハイキングコースを遥々歩いて、無事にたどり着けました。
ただ今の気温は21℃。
日差しは強いですが、吹く風が涼しくてそこまでの暑さは感じずに歩けたのは良かったです。
この日消費した水分は1Lほどでした。
山頂からは関東平野を一望!
桐生市の象徴ともいえる山とあって、街からの距離も非常に近いです。
ここから駅までは約1時間ほど。
下山路は吾妻公園の方へ行きますが、ここら辺の登山道は岩場が多めなのでややご注意ください。
途中、急な岩場の男坂と緩やかな道の女坂に分かれる箇所があるので、安全に行くなら下りは女坂が良いかもしれません。
30分ほどで登山口に下山。市民の憩いの場なのか、軽装で慣れた足取りで登りに来ている人たちも結構いました。
ここから少し林道を行くと再びハイキングコースに入ったのち、ようやく市街地に出ます。
大通りに出たら駅までは15分ほど。
時刻は14時過ぎ、さすがにこの時間の街歩きは暑かったです。アスファルトの照り返しはやっぱり強烈だわ。
桐生駅まで歩いて本日の登山が終了。
ゴールデンウィーク中というのもあって、JR両毛線の臨時便が多数出ていたので帰りの電車はスムーズでした。桐生駅では空いていた電車も、その先のあしかがフラワーパーク駅で凄い数の乗客が乗ってきました。(そういえば、あしかがフラワーパークの藤の花もちょうど開花シーズンだったか)
5月上旬に咲くカッコソウを求めて登りに行った鳴神山~吾妻山。
無事にその姿を見ることができましたが、縦走路全体で印象的だったのはやっぱりツツジ。いたる所に群生地が広がっていて、花と新緑が終始美しいハイキングコースでした。
山頂からの展望も素晴らしくて、日帰り登山として十分すぎるほどの満足度!ここもまた電車・バスの公共交通利用だからこそお勧めしたい縦走ルートでした。
【日程】
2025年5月3日
【コースタイム】
8:35 吹上バス停
9:30 赤柴登山口
9:50 カッコソウ群生地
10:20 鳴神山
11:45 三峰山
13:00 岩木戸山
13:40 吾妻山
14:50 桐生駅
東青梅駅〜塩船観音寺〜阿須丘陵〜加治丘陵〜仏子駅というルートで少し長めのハイキングに行ってきました。
メインは何といっても20種類2万本のツツジが咲き誇る塩船観音!色とりどりのつつじが一斉に咲く光景は圧巻で、毎年ゴールデンウィークに見ごろを迎えます。
東京と埼玉にまたがる緑豊かな登山道も歩きやすくて、道中ではカモシカとの出会いもありました。
東京都青梅市の塩船観音寺。
つつじが咲く寺として有名で、その数なんと20種2万本!都内でも屈指の規模を誇るツツジ寺で、例年4月下旬~5月上旬に見ごろを迎えます。
ちょうどゴールデンウィークと被るので連休中の観光スポットとしても人気で、私が訪れた29日も朝から大勢の人が訪れていました。
ここは登山と組み合わせることもできて、寺の裏から霞丘陵ハイキングコースが伸びています。今回は少し距離を伸ばして東京から埼玉へ、東青梅駅から仏子駅を繋いできました。
スタートとなるのは東青梅駅。
ここから塩船観音寺までは徒歩40分ほどになります。駅前には自分みたく塩船観音から丘陵地帯をハイキングしようと考えている登山客がチラホラいました。
塩船観音目指して、しばしの街中トレッキング。
後々調べてみたら、河辺駅からバスが出ているほか、駅から徒歩でも河辺駅の方が若干違いようです。(確かに、行きの電車でも河辺駅で結構な人が降りていた気が……)
大して変わらないと思うので、お好きな方をお選びください。
9時半過ぎに塩船観音に到着。
寺の周りに有料駐車場がいくつかあるのですが、どこもほぼ満車という盛況っぷりでした。
ゴールデンウィーク合間の祝日。つつじまつり開催中ともあって、朝から賑わっております。
受付で入場料300円を支払って境内へ。
すると早速見えてきた、メインのつつじ園。
こちらが塩船観音寺つつじ園。
す、すごい色付き!
白、赤、紫など、色とりどりのつつじが境内の周りの山肌に咲き乱れております。
出だしから凄まじい規模の群生を見せてくれるつつじ園。
境内中央にある大きな屋根が護摩堂で、正面奥の山の中に小さく見えているのが本堂です。
境内の奥に佇んでいるのが塩船平和観音。
高さ13mの大観音像で、トレッキングコースの入り口はあの観音様の裏手にあります。
観音様がいる高台に向かってつつじ園を散策。
多種多様なつつじを間近に見ながら歩いて行けます。
それにしても凄い景観!色とりどりでまるでパッチワークのよう。
こんなカラフルなつつじ風景を見たのは初めてです。人の手で作られた景観であっても、あまり気にしない。綺麗なものは綺麗、素晴らしいです。
1つ1つの木が丸くてマリモみたいだ。
こんな感じでつつじの中にも歩道があるので、色々と歩きながら鑑賞できます。ちびっ子たちは「迷路だ~」とか言いながら元気に駆け巡ってました。
見渡す限りどこもつつじだらけ。数年分のつつじを一気に見てしまったんじゃないかってくらい、つつじざんまいな景色が広がっています。
カラフルなつつじ園。赤の存在感がやっぱり目立ちますが、上品な雰囲気の紫や白が個人的には好きでした。
多様な品種のつつじはそれぞれで開花時期が微妙に異なるため、すでに散っているものもあればまだ蕾のものもあったりします。
全部が一斉に咲くタイミングというのはないですが、その分長く楽しめるのはいいですね。
咲き始めの木もたくさんあったので、5月に入ってもまだまだ見ごろは続くと思います。
高台に建つ塩船平和観音立像。
真下から眺めるとかなりの迫力で、その大きさは都内最大級。
手に持っているのは水瓶で、大慈大悲の功徳の水を人々に与えてくださっているそうです。
高台にあるので眺めが良く、なんと西側には富士山も見ることができました。
都心は前夜まで雨が降っていましたが富士山山頂付近では雪だったようで、4月下旬にしてもまだ真っ白。
上から見下ろすとこんな感じ。
塩船観音のつつじ園は中心部に向かって取り囲むように咲いているので、上部に来るとその様子を一望できます。
まだ緑も多いので、5月に入って訪れたらまた違った色の組み合わせが見れるんでしょうね。
しばしの塩船観音のつつじまつりでした。
境内が広くて売店もあったりして、じっくり歩くと軽く1時間はかかると思うので、ゆっくり見たければ先にハイキングを済ませて帰りに塩船観音に立ち寄るコースでも良いかと思います。
ここから登山編。大観音様の裏手がちょうど霞丘陵ハイキングコースの入り口になっています。
この接続の良さが素晴らしい。
書かれている通り入場券があれば再入場可能なので、良きところまでハイキングを楽しんで戻ってくるのも全然ありですね。
つつじのカラフルな景色から一転して、新緑のフレッシュグリーンが心地よい森の散策路。
霞丘陵ハイキングコースは自然公園内の遊歩道をひたすら歩く形になるので、ほとんど平坦で誰でも安心して歩けるようになっています。
平和な1本道をひたすら進んで行きます。
時折標識がありますが、七国峠と書かれている方へ進んで行けば、次に歩く阿須丘陵へと行くことができます。
道中にはツツジはもちろん、藤の花も咲いていました。
暑くもなく寒くもなく、花粉もそれほどひどくないこの季節は非常に歩きやすい。
しばらく歩くと最初のピーク、愛宕山に到着。
一応、山頂という扱いですが公園脇の坂を10秒も登ればたどり着ける山になってます。
山頂には愛宕神社と書かれていて、小さな祠もありました。
ここからしばらくは舗装路を歩く感じ。
すぐわきにハイキングコースもあったようですが、自分はこの道をひたすら進んで行きました。
ここら辺は大型自然公園の中という感じで、散歩している方も多かったです。
そんな道の傍らに突如現れた、こちらの木彫り像。
妙にリアルな造りで若干ホラーでした。(目が怖かったぞ……)
その後、道路を渡ってこちらの道から七国峠を目指します。
地図で言うと、ここから阿須丘陵七国コースになるようです。
この一帯は丘陵地だらけで、張り巡らされた登山道も多数。自分の体力に合わせていくらでもルートを組めます。
ここからほんの少しだけしっかりとした登り坂。
それでも全然長くは続かず、すぐにまた平坦で歩きやすい道となります。
登りきった先にあったのが七国見晴台。
見晴台となっていますが、それは葉が枯れ落ちている冬の話なのか、この時期は生い茂る樹々があたりを囲んで特に展望はありませんでした。
その後は平坦なトレイルとなり、自分は時計回りのルートで進んで行きました。写真は七国峠の分岐。
色々とルートが枝分かれがありますが、こんな感じで途中にはしっかりと標識が用意されています。自分みたく、加治丘陵に入って仏子駅を目指す場合は3番の方へ進んで行くことになります。(※先ほどの七国見晴台から反時計回りに進めば3番はすぐですが、あえて遠回りしています)
ストレートに仏子駅を目指すと時間を持て余すと思ったので、いくつかピークに立ち寄っておきます。
まずこちらは七国山。標高は235.4m。小数点が消えて2354mになっていましたが、それは群馬の百名山・四阿山の標高だ。
ここも本ルートは右ですが、左奥の道を進んで行くとその先に1つのピークがあります。
往復40分くらい。行って戻ってくることになるので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
こういうことを繰り返したもんだからトータルで20km超えになってしまい、下山時には足がプルプルで平和なハイキングとはかけ離れた疲労度で終わることになりました。
やや細い道をひたすら歩いて秋葉山に到着。
この山も山頂が神社になっていました。ここから下山するルートもありますが、それだと行きたい方向と真逆に下りてしまうので、来た道を戻ります。
分岐まで戻って引き続き時計回りに周回していきます。
こんな感じの平坦で広い道というのもあって、ここはマウンテンバイクのコースとしても人気のようです。自転車勢もたくさんいました。
不思議と走っている人は皆無でトレラン勢とは誰とも会わなかったですが、たまたまなのか、もしくは平坦すぎて張り合いがないということなのか。
緩やかな登り坂もありつつ、道を途中で戻ったりもして阿須木蓮寺山に到着。
山頂直下の道がややわかりづらかったですが、木彫りのフクロウの下には山頂の標識もしっかりと用意されていました。
そして、ここは埼玉県入間市最高地点とのこと。
その後は道なりに緩やかな道を下って行くのですが、これが結構長くて色々と寄り道もしたもんだからすでになかなかの疲労感。
そんな途中で出会ったのが、まさかのカモシカ。何も考えずに歩いていたので気づいたら目の前にいてビックリしました。写真を撮る前に立ち去ってしまったのが残念。
こうして阿須丘陵七国コースの登山口に一度下山。
道中でもカモシカ注意の看板を見かけたので、ここら辺はカモシカの生息域のようですね。
街から近い丘陵地なので、ちょっと意外でした。
その後、15分くらい道路沿いを歩いてこちらからJR八高線の線路を渡ります。
渡った先からすぐにハイキングコースとなります。
再び森に入っていきなり渡渉ポイント。
さすがにこの細い1本の丸太を渡るほどのバランス力は持ち合わせていないので、小石を伝って越えました。
大した水量ではないので難なく渡れます。
ここからは加治丘陵ハイキングコース。
霞丘陵、阿須丘陵に続いて本日3つ目の丘陵エリア。尾根に出るまでが本日一番の登り坂でした。
ふと何気なく気を見ると、こんな遊び心が。
歩き始めてだいぶ経ってから気づいたので、おそらくもっとたくさん木彫りの顔があったんだと思います。こういうアート作品、飯能界隈の山に多い印象です。
登った先にあったのが山の中の神社。
まだ下山報告をするには先が長いので、この先も無事に歩き通せるようにと参拝しておきました。
倒木にもアートな木の顔。
根っこをもじゃもじゃヘアーに見立てるとは、センスありますね。夜見たら怖そうですが。
その後、阿須赤城山というピークに到着。
展望は特にありませんでした。
ここから一度下って舗装路に出たのち、左奥の茂みから再びハイキングコースに入って行きます。
1つ1つの坂は決して長くはないですが、細かいジャブのようなアップダウンが結構つらくなってきました。
そこから登ると、突然視界が開けて芝生の公園に出ました。
桜山展望台の近くにある「山仕事の広場」と呼ばれる場所で遊具やベンチの他、トイレも用意されてました。
その後再び森の中に入って阿須山に到着。
こちらが本日最後のピークですが、ここから仏子駅まではまだ2km以上あります。
森を抜けたところが展望地になっていて、飯能市街地方面を一望できるポイントがありました。
東京の青梅から丘陵地を渡り歩いて埼玉までやってきたぜ。
あとは下るだけだと思っていましたが、この緩やかな道がなかなか下りに入らずに、その後も結構な距離を歩きました。
累積高低差こそ600m程度ですが、細かい登り下りの連続でだいぶヘトヘト。
こうして仏子駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
登山口から駅までは割とすぐでした。
今回は欲張って塩船観音寺から霞丘陵~阿須丘陵~加治丘陵と歩けるだけ歩いてみましたが、一部だけでも十分楽しめると思います。
特に塩船観音のつつじ園は噂通り素晴らしい規模と華やかさで圧巻の光景でした。
ゴールデンウィークがちょうどつつじまつりのシーズンとも重なるので、春のハイキングと合わせてぜひ行ってみてください。
【日程】
2025年4月29日
【コースタイム】
9:00 東青梅駅
9:35 塩船観音寺
10:50 霞丘陵自然公園
11:40 七国峠
11:45 七国山
12:10 秋葉山
13:10 阿須木蓮寺山
14:00 阿須赤城山
14:30 阿須山
15:00 仏子駅
奥多摩の戸倉三山に電車とバスを使って日帰り登山に行ってきました。
ルートは荷田子バス停~臼杵山〜市道山〜刈寄山〜今熊山~今熊山登山口バス停。いずれの山も1000mに満たない低山ですが、ここは侮るなかれ。
アップダウンが多くて非常にタフなルートでした。どっぷり疲れて下山時には足がプルプル……。
涼しい時期に歩くのをお勧めします。
奥多摩の「戸倉三山」。
臼杵山、市道山、刈寄山の3つの山の総称で、最高峰は臼杵山の842m。
低山とは思えないかなり厳しい縦走コースというのはちょっと有名な話。ビビッてこれまで敬遠していたのですが、使命感というか何なのか、奥多摩を嗜む者として一度は歩くべきと思っていたので今回ようやく決行してきました。
噂通り、ツラかったです。
やってきたのは武蔵五日市駅。1番乗り場のバスに乗車します。
世間的にはゴールデンウィーク初日の土曜日でしたが、登山客はそれほど多くはなくバスも空いていました。
15分ほどの乗車時間で荷田子バス停で下車。
奥に見えている小屋が公衆トイレです。
荷田子バス停から登山開始。
戸倉三山を歩く場合、どのコースで行くにしても総距離15km越えの長丁場になります。
その中でも荷田子ルートはおそらく最短。他はトレラン勢御用達っぽくて、とても手出しできませんでした。
道なりに歩くとすぐに登山口。
こちらのネット、右の標識に書かれている通り電流が流れているそうなので開閉にお気を付けください。
出だしからいきなり急登が始まります。
20分ほど登ると一度傾斜が緩やかになるので、まずはそこまで頑張りましょう。
部分的に平坦な道もありつつ、こんな感じの一本道がひたすら続きます。
ここら辺はまだまだ余裕。
時折展望も開けて、奥多摩方面の山なみを見渡すこともできます。
この日は雲が多めの天気でしたが、だからこその戸倉三山。
気温もここ数日に比べるとだいぶ低くて、こういう涼しい日でないと登れないと思っていたビビりな私です。
最初のピークであるグミの木山に到着。
ここは登山道から少し外れているので道なりに歩くと通り過ぎてしまう山頂です。
特に展望もないで無理に立ち寄らなくても良いと思いますが、名前が印象的だったので寄り道してみました。茱萸ノ木山、グミってこんな難しい漢字なんですね。
暑くもなく寒くもなく、環境としてはベストな状態。
季節は4月末なので、森には新緑が芽吹いてフレッシュな緑が心地よい景色でした。
ある程度進むと、さっそくアップダウンのダウンが現れました。
まだ戸倉三山の1つ目にも登ってないですが、やはりそう簡単に山頂まで行かせてくれるわけではないんですね。「せっかく稼いだ標高が……」と最初の内こそ嘆いていましたが、後半は無の境地になりました。
とにかく上り下りが激しいコースです。
誰もいない静かな登山道を黙々と登って行く。
春の時期とあって、登山道脇には花もたくさん咲いていました。
戸倉三山、意外と展望が開ける箇所も多くて前半はそれなりに楽しく登れてます。
正面に見えている山が最後の刈寄山なのかどうなのか、初めての山域なのでよく分からなかった。
山頂が近づいてきたと思ったら下り坂。
徐々にその牙をむき始める戸倉三山の縦走路。足元が滑りやすくて、これが後半になって応えてきます。
下ってからの登り返し。
このような急な坂をこの日何度見たことか、、、というくらいこの先にもたくさん用意されています。
こうして三山の1つ目、臼杵山(うすぎやま)に到着。
標高842mはこの日のコースの中では最高峰ですが、じゃあこの先下りがメインになるかというと全然そんなことはありません。
ここで軽く休憩。
稜線に出てから足元にも若干岩が増えてきました。
道は全体的に整備されていて、最初から最後まで明瞭。迷うような箇所は全くありません。
平坦な箇所が出たと思ったらすぐに下り。
アップダウンが多いという覚悟を決めていたので、まだ大丈夫。
「これくらい予習済みよ」と澄ました顔で闊歩してやりましょう。
次にあったのが石津窪山。あまり山頂っぽくなくて、登山道右手の木に標識がかかっているにでお見逃しなきよう。
足元にポツポツと白いものがありますが、全部桜の花びら。だいぶ散っていましたが、見上げると桜が咲いていたりして、意外と花も多い登山道です。
そうしてやってきたのがこちらの伐採地。
突然景色が開けるポイントで、これから歩く山なみも一望できます。
一見すると緩やかな稜線に見えるけど、いざ歩くとアップダウンだらけなんだから見た目だけじゃわからないわ。
山肌の一部が刈り取られて痛々しい姿にも見える反面、開放感は抜群の場所。
涼しい風を受けながら歩ける、快適な区間でした。
戸倉三山の縦走では有名な景観で、この先にも似たような伐採地があります。
樹林帯に入ったら再びアップダウン。
まだ今日の縦走路の半分も来てないですが、ここら辺でチラホラとすれ違う登山者が出てきました。
大半がトレラン勢。この高低差でも軽快に走ってるんだから凄いです。
こうして戸倉三山の2つ目のピーク、市道山(いちみちやま)に到着。
展望はなかったですが、周辺ではチラホラとツツジが咲いていました。
足元にいた狛犬さん。
ここでもしばらく休憩。三山の残りはあと1つですが、距離にして5kmも先。
まだまだ気が抜けませんぜ。
市道山から先へ行くと陣馬山との分岐点がありました。距離は5.2km。
もう少し遠いと思ってましたが、案外行けそうな距離。奥多摩と高尾はいつか繋げてみたいので、次に来ることがあればこのルートを歩いてみたいです。
刈寄山目指して、引き続きアップダウンの縦走路を行く。
絵面的に全く同じですが、実際こんな場所ばかりなんだから仕方ない。平坦な箇所ももちろんありますが、この辺りはそう長くは続かず基本的には登っているか下っているかの二択。
途中にあった日本山岳耐久レース10km地点の標識。
トレランを一切しない自分でもここがあの有名なハセツネコースの一部なのは知っています。
お腹タプタプの自分が場違いにも感じますが、頑張るぜ。
最近、どうにも食べ過ぎてしまう自分がいて、ラーメン屋に行ってもライス無料と聞いたら迷わず頼んでしまう感じ。
ちょうど良い修行と捉えましたが、結局下山後にもガッツリ食べてしまうのでプラマイゼロ。登山で痩せるなんてあり得ないんだ……。
途中にあったのが、栗ノ木沢ノ頭というピーク。
ここでも休憩。徐々にきつくなってきて休む回数が増えてくる。
心強い味方は薄皮シリーズのあんぱんよ。
ルヴァンというのが何なのかよく知らずに食べてますが、安定した美味しさ。クリームパンも捨てがたい。
1つピークを越えたら下り坂。
ここら辺まで来ると勝手がわかってきて一喜一憂することもなくなりましたが、足がプルプル言い始める。足元が滑りやすいので、特に下山がきつくなってきます。
こちらの展望がないピークは弾左衛門ノ峰。
なかなか厳つい名前してますが、展望もなくて山頂も狭いのですぐに通過。
そしてやってきたのが2つ目の伐採地。
人工的に作られた展望地ではありますが、景色が開けたらやっぱり気持ち良い。
眼下に見えている林道のところでは絶賛作業中でした。
伐採地脇を歩いていく。
途中にあったのが伐採をまぬがれた1本の木。切り忘れなのかあえて残しているのか、孤高の樹がたたずんでいました。
伐採地からの展望はやっぱり素晴らしい。
特にこちらは東側が開けているので、東京都心方面を見渡せます。
その後、一度林道に出るもすぐにこちらの標識から登山道へ。
刈寄山まで残り500m程度ですが、もちろんアップダウンが控えています。
ここもかつての伐採地かな。
左奥の森に入って一度下って登り返せばようやく山頂です。
戸倉三山のラスト、刈寄山(かりよせやま)に登頂。
三山の中では一番標高が低いですが、屋根付きの休憩所やベンチもあって一番広くて快適な山頂でした。
ここで最後のアンパンを補給。
後は今熊山へ登れば終わりですが、その間にもまだいくつかピークが控えています。
その1つが夕美山。山頂は狭くて標識も茂みの中にあるので見逃しやすいピークですが、眺めは良い場所です。
こんな感じでこの日歩いてきた縦走路を一望できます。
アップダウンが多すぎて、どれがどの山なのかさっぱりわかりませんが、グルっと長い距離を歩いてきたというのはわかって一定の達成感。
その先にあったのが豆佐嵐山。
ここは普通に巻けますが、ここまで来ると変なアドレナリンが出て登れるところは登ってやろうと、荒れた道を登って登頂しておきました。
その後はようやく道が緩やかになってきます。
この先、巻き道を選択して行けば登りらしい登りはほとんどないですが、途中に1つお勧めしたいピークがありました。
それがこちらの舟子尾根ノ頭。
登山道の正規ルートからは少し外れたピークですが、しっかりと標識が用意されており、何より展望が素晴らしいです。
例によってここにも伐採地で市街地方面を見渡せます。
戸倉三山は山が削られているところが多いですね。良いのかどうなのか、ここらの1つの特徴的な景観となっています。
これはヤマツツジかな?
舟子尾根ノ頭あたりに良く咲いていて、まだ蕾もあったのでピークはこれからかと思います。
その後はフラットなハイキングコースでもう過酷なアップダウンは終わったようなもの。
途中に独標というピークもあったそうですが、気づいたら通り過ぎていました。
最後のピーク、今熊山の参道に到着。
この階段を登って行けばすぐに山頂です。
本日最後のピーク、今熊山に登頂。
いやぁ~、長かった。山頂の神社でポンコツなりに頑張りましたよ、と山行報告しておきました。
今熊山山頂のすぐ下にトイレがありました。
ただ、薄暗くてあまり綺麗ではなかったので、そこまで期待なさらぬよう。
そこから15分ほど下山路を行くと、今熊神社に到着。
立派な神社で割と有名なのか、参拝客も数名いました。
神社の周りはお花畑でシャガが綺麗に咲いていました。
ミツバツツジの群生でも有名な場所ですが、少し時期が遅かったのかだいぶ散ってました。
今熊神社から20分ほど歩くと今熊山登山口バス停に到着。ここが今日のゴール。
道路の向かい側にあるのは武蔵五日市駅行きのバス停。待っていたら八王子駅行きのバスの方が早く来たので、こちらに乗って帰ることにしました。
これにて本日の登山が無事に終了。
奥多摩の戸倉三山。
噂通りアップダウン多めのタフな縦走コースでした。
修行にも近い山歩きとなりましたが、何とか歩き通せて良かったです。
【日程】
2025年4月26日
【コースタイム】
7:20 荷田子バス停
8:50 臼杵山
10:00 市道山
11:50 刈寄山
12:50 今熊山
13:10 今熊神社
13:30 今熊山登山口バス停
奥多摩の御前山へ春の日帰り登山に行ってきました。
4月中旬〜下旬の季節はカタクリが満開となる季節で、登山道脇に綺麗な紫の花がたくさん咲いていました。
急登が多いものの全体を通して歩きやすくて、桜やツツジも咲く春爛漫の景色!登っている人も多かったです。
奥多摩湖から奥多摩駅へ電車とバスを使って縦走できます。
奥多摩の御前山。
過去に数回登ってはいますが、それももう10年以上前のお話。
最初は奥多摩で人気の山として御前山の存在を知り、山頂目指してただ登るだけであったものの、調べてみれば御前山は「花の百名山」にも名を連ねているではないかと。
しかも、その花はカタクリですよと。
そういう知識を得てしまったのもあって、春の開花シーズンにもう一度御前山には登っておきたいという思いが芽生え、今年ようやく行ってきました。
御前山までの公共交通アクセスはJR奥多摩駅からの2番乗り場のバスを利用します。
行き先は色々ありますが、登山口となる奥多摩湖は大抵通過するので30分くらいの間隔でバスが出ています。
……とはいえ、奥多摩駅についてみたらこの行列。臨時便としてちょうど奥多摩湖行きのバスを出してくれたので、それに乗車しました。
満員御礼のバスを走らせること15分、終点の奥多摩湖バス停に到着。
ここが御前山の最寄りバス停になります。
すぐ近くにトイレもあるので、ここでゆっくり登山の準備できます。
バス停から眺める奥多摩湖。
東京都民にとっては貴重な水源でございます。
御前山登山口までは小河内ダムの上を渡って行きます。
ここら辺は観光客も訪れる奥多摩の人気スポット。特に春のこの時期は桜の名所としても知られています。
対岸の山肌を見れば、御覧の通り桜が咲く春爛漫の景色。
湖畔に映る鏡の桜も綺麗です。
登山口が近づいてくると、こちらもまだまだ桜は健在。
綺麗なピンクの花が咲き誇っていました。
広場を抜けて、ここから登山道へと入って行きます。
御前山はこれで3回目ですが前回がもう12年も前なので、道中がどんな感じだったとかほとんど覚えていません。
ただ、急登が多いというのだけはぼんやり覚えていて、それが序盤の序盤で早々に現れます。
奥多摩で人気の山と言えば比較的登りやすい山が選ばれている印象ですが、この御前山については要注意。
かなり体力が求められる山です。
出だしからなかなかの登り坂が続きますが、それでもこの時期は花が咲く季節。
道中には桜の他にもツツジが咲いていて、癒し系となってハイカーをサポートしてくれます。
平坦なところが出てきたのも束の間、すぐに急登再開。
最初の内はひたすら登らされるという覚悟を持って臨みましょう。
こうしてしばらく登ると、最初のピークであるサス沢山に到着。
奥の女性が凄まじい手刀を繰り出したような絵になってしまったぞ。
ここは展望台になっていて、眼下に奥多摩湖を一望できる眺めが用意されています。
スタートとなった小河内ダムは右端のところ。
こうして見ると、すでにだいぶ登ってきたのがわかります。
軽く休憩して先へ。
ここからはいったん傾斜が緩やかになって部分的に下り坂も出てきます。
登りで出てくる下り坂は「せっかく稼いだ標高が……」と残念な気持ちもあったりしますが、そこまで下るわけではありません。
この辺りの区間は非常に歩きやすかったです。
行き交う人も多くて、常に前後に人がいる感じでした。私の中で御前山は大岳山や川苔山に比べると地味な印象ですが、奥多摩の中ではやっぱり人気者なんですね。
そしてこの辺りから本日の主役が登場。カタクリ様でございます。
今日の登山はこの花を目当てで登りに来たので、最初の一輪を発見したときは一心不乱に写真を撮ってました。
他の登山者もカタクリを求めて登りに来た人も多いだろうし、この時期の御前山がもしかしたら一番混んでいるのかもしれません。
御前山のカタクリは密集して群生になっているわけではなく、登山道のあちらこちらにポツポツと咲くスタイル。
この上の写真でも登山道わきにカタクリが咲いているのですが、どこかわかりますかね。
右下の岩があるあたりに一輪咲いています。
群れて咲くなんてダサいぜ、と言わんばかりの孤高のカタクリが色々なところに咲いています。
特に中盤あたりは足元に目を向けて歩いてみてください。
御前山が「花の百名山」に選定されている理由もこのカタクリが咲いているから。
このような看板も至る所で見かけました。咲くまでに7年もかかるという希少性の高さも、登山者を魅了する1つなんでしょうね。
年々、数が減少しているという話も聞きますが、どうにか後世まで残ってほしいです。
終盤が近づいてくると再び登り坂がメインになって岩も出てきますが、危険個所はほとんどありません。
ひたすら体力勝負の道です。
そしてこういった岩場の影にもカタクリが咲いていたりします。御前山のカタクリは密度こそ低いものの、広範囲に渡って咲いています。
そしてやってきたのがこの場所。登山道の周りに緑の葉っぱのバイケイソウ群生地が現れます。
御前山に前回登ったのはもう12年前なので道中の大半は忘れてましたが、この緑の葉っぱゾーンだけは妙に印象的で覚えていました。
ここに咲いていたのがこの黒い花。
現地では名前がわからなかったですが、帰って調べてみたらハシリドコロという花だそうで。
一部で群生となって咲いていました。
そうしてやってきたのが惣岳山。
ベンチが置かれた広い山頂で休憩ポイントに最適です。ここまで来れば御前山まであとひと登りなので頑張りましょう。
この先から道が遊歩道のように整備されて、傍らには鹿よけのフェンスも出てきます。
カタクリの植生を守るためのものだと思いますが、そのおかげかフェンス内では群生となって咲いている様子を見れるので、ここは遠くから眺めて楽しみましょう。
もちろん、登山道わきにもカタクリの花が咲いています。
透明感ある紫色がとても綺麗!
意識して足元を見ておかないと気づかないことも多いので、ここら辺はじっくり歩いてみてください。たぶん自分も多くのカタクリを見逃したはず。
ラストが階段の登り。
これが見えてきたら山頂も近いです。
山頂付近でもカタクリが止まらない。
そして発見しては身をかがめて写真を撮るので、その屈伸運動がまた疲れる。
でもやめられない。
こうして久しぶりの御前山に登頂。山頂は広くてベンチもいくつか用意されています。
標高1405mと書かれているこの立派な石柱は前回はなかったものです。
12年前の山頂標識はこんな感じでした。たかが12年ですが、ノスタルジーを感じます。
そして、ここ最近は低山ばかり登っていたので、標高1000m以上の山が実は久しぶり。おそらく、1月の赤城山以来だと思います。
そのせいか、足がプルプルしておる……。
山頂でもカタクリ推し。
過去の御前山はいずれも開花時期ではなかったので、今回ようやく御前山のカタクリを見れて良かったです。
その山の旬と言われるシーズンに、やっぱり一度は登っておきたい。
山頂からは北側の展望が良く開けていて、奥武蔵・秩父の山々を見渡せます。
どれが何の山なのか全くわからないですが、おそらく自分が過去に登った山もいくつか見えているはず。
富士山方面も空気が澄んでいれば見えるのですが、この日は霞んでいて富士の姿は確認できませんでした。
しばらく休憩して鋸山方面のコースを下山していきます。
少し下ると避難小屋への分岐があるので、そこで寄り道。
こちらが御前山避難小屋。
この小屋を見たのは今回が初めてです。ウッドデッキが用意されて内部もなかなか綺麗でした。
すぐ脇に水場もあります。(飲む場合は煮沸必要とのこと)
避難小屋の偵察を済ませて、分岐まで戻って大岳山・鋸山方面の道を下って行きます。
ここから目指すのは奥多摩駅。
そして下山路でもカタクリがたくさん咲いていました。
こちらでは珍しく寄り添って咲いているカタクリもチラホラ見れて、部分的に群生となっていました。
この日一番のカタクリが見れたのは、御前山~クロノ尾山の区間。
特にこのトラバース路では山の斜面のいたるところにカタクリが咲いていたので、ぜひ視線を左に集中させてほしいところです。
登山道脇のいたるところでカタクリざんまい。
三毳山などの群生地に比べるとそれは見劣りするかもしれませんが、こういうポツポツと咲く姿はいかにもナチュラルでこれはこれで素晴らしい。
カタクリを愛でながら進んで行くと、クロノ尾山に到着。
御前山の山頂からここまでは道も緩やかでとても歩きやすいかったです。
展望は特になし。
その後もしばらく緩やかな道を下って鞘口山(さいぐちやま)に到着。
こちらの山頂も展望はありません。
ここが1つの分岐点になっています。
正規ルートは右の鋸山を経由して奥多摩駅へ下る鋸尾根コースですが、左奥に進む道もあってこちらが江戸小屋尾根ルート。破線コース扱いで道も一部不明瞭だったりするので、基本的には鋸尾根コースを歩くのが良いと思います。
自分は過去に一度も歩いたことがなかったので、江戸小屋尾根コースに初挑戦。
どんなもんかと思っていましたが、出だしは割と普通の登山道でした。
しばらく下ると江戸小屋山に到着。
登山道の途中にある目立たないピークなので、標識を見逃さないようにご注意ください。
そこからさらに下ると、一度樹林帯から抜けて明るい場所に出ます。
こんな感じで左側がすっきりと開けて景色が一変。
ここからの展望が最高で、脇にはミツバツツジも咲いていたりしました。
本ルートでは一番気持ちよく歩ける区間です。
この箇所が江戸小屋尾根コースの唯一の醍醐味と言ってもいいくらい。
ここを歩いている段階では、なんだ全然歩きやすいじゃん、とか思ってましたが、この先が結構大変でした。
再び樹林帯に入って九竜山に到着。
この山頂も特に展望はなく、標識がなければ通り過ぎてしまうようなところでした。
山頂直下の道が少しわかりづらいので、尾根沿いを歩くように意識して進みましょう。
そしてこの先が核心部。
非常に急な下り坂で足元も滑りやすいので要注意です。ここを登るのも辛そうですが、下りも下りで足場が不安定で結構神経使いました。
なるほど、これは破線ルートだなと。
その後、ハシゴを下って一度林道に出ますが、すぐにこの「ドコモ 奥多摩の森」と書かれた標識の左わきの道へと入って行きます。
ここの入り口も少しわかりにくいのでご注意を。
そのあとは単調なつづら折りの下り坂。
登山口が近づいてくると桜とツツジが咲いているところがあってとても綺麗でした。
高台にあるお寺に下山。
この後はバス通りに出て市街地方面へひたすら歩いていきます。
登山口から30分ほどで奥多摩駅に到着。
こうして奥多摩湖~御前山~奥多摩駅の縦走登山が無事に完了しました。
御前山のカタクリを求めて春のハイキング。
一面のお花畑!という群生が見れるわけではないですが、広範囲に渡って咲いていて確かにここはカタクリの山だなと思いました。奥多摩では貴重なカタクリスポットだと思います。
例年の開花シーズンは4月中旬から下旬にかけて。
良ければ登りに行ってみてください。
【日程】
2025年4月19日
【コースタイム】
8:10 奥多摩湖バス停
9:10 サス沢山
10:15 御前山
11:00 クロノ尾山
11:20 鞘口山
12:10 九竜山
12:50 登山口
13:20 奥多摩駅
吾野駅〜八徳の一本桜〜関八州見晴台〜飯盛山〜芦ヶ久保駅のルートで縦走ハイキングに行ってきました。
登山道は満開の桜とツツジが咲く春爛漫の景色!いくつもの峠を越えるコースでしたが全体的に歩きやすく展望の良い箇所も多くあって非常に楽しい山登りができました。
この季節の奥武蔵の山はやっぱり花が綺麗ですね。
春の奥武蔵。
花が綺麗な季節とあって、毎年春山シーズンに登りに行きたくなります。
先月にすでに2回、越生梅林と飯能のジャンダルムで足を運んでいますが、今年どうしても行きたい場所があったので4月に入っても早速埼玉の低山に繰り出してきました。
「八徳の一本桜」
ここもまた山の上の桃源郷。桜の名所として春のシーズンに非常にお勧めです。
スタートは吾野駅。「八徳の一本桜」に公共交通でアクセスする場合、吾野駅が最寄り駅になります。
最寄りと言っても駅から徒歩1時間半ほどの道のり。バスもないので、必然的に駅から登山です。
到着したのは7時半過ぎ。同タイミングで吾野駅に下りた人はたくさんいましたが、ここから登れるルートは色々とあるので、皆さん各方面へ散らばって行きました。
八徳の一本桜まではひたすら車道歩きが続きます。
普通なら退屈な区間ですが、4月のこの時期は桜の開花シーズン。道中、桜が咲いている箇所も多くて、さながらお花見ハイキングを楽しめます。
八徳の一本桜は地図によっては載っていないかもしれませんが、八徳という地区を目指して進めば大丈夫です。
ひたすら続く林道では桜の他にもツツジも咲いて、春爛漫の景色が広がっています。
しばらく歩いてこちらが分岐点。
登山で言うと最初に目指すのは関八州見晴台で順路は左なのですが、八徳の一本桜に寄り道するならここを右へ進みましょう。
分岐からの林道が意外と登り坂。地味に体力削られるところで、ある程度登って見えてきたこちらの桜が八徳の一本桜かぁ~と思いましたが、違いました。
道中、いくつか桜の樹があるので焦らされるぜ。
こちらの桜も違うのかなと思ってましたが、これでした。
こちらが八徳の一本桜。このアングルから見るとなんてことはないように見えますが、この桜を見るべきポイントは少し上がったところから。
こちらが改めて「八徳の一本桜」。(読みは「やっとく」ですが、一部では「やっとこ」とも呼ばれているらしい)
御覧のように山の上に広がる高原風景の中に、1本の桜の樹が立派な佇まい。
これは確かに綺麗だわ。
他を寄せ付けない、俺が主役だと言わんばかりの存在感。
ちょうど満開で華やかに咲き誇る一本桜がとても綺麗でした。
子どもの頃「この木なんの木気になる気~♪」のCMでお馴染みだった日立の樹を思い出したのは私だけでしょうか。
確かに一本桜ではありますが、少しアングルを広げて見ると少し隣にも立派な桜の木があります。
最初に登ってくるときに見間違えたのがあの右の桜。
ツツジも咲いていたりしてまさにここは桃源郷。ユガテにも似た穏やかな雰囲気でとても良かったです。
実際に眺めている場所と桜の距離感はこんな感じ。
林道を少し登ればこちらの見下ろす場所に来れます。八徳の一本桜にお越しの際は、間近で見るだけではなく、ぜひここから見下ろす景色も眺めてみてください。
奥多摩方面の山なみと合わせて、絶好の展望デッキにもなっています。
間近で見る一本桜も乙なもので。
車道もあるので車でも一応来れるのですが、狭い林道に路駐することになるのでできれば歩いてきた方が良さそうです。
自分の足で登ってきた方が出会った時の感動もひときわ大きい、ような気がします。
桜の下にはベンチも用意されています。
お淑やかに座って髪でもなびかせたら映えそうですね。
本日のメインでもある八徳の一本桜で尺を使いつつ、来た道を戻ってこちらが関八州見晴台の登山口。
ここからようやく登山道になります。標識を見逃して、林道をそのまま突き進まないようにご注意ください。
登山道に入るとミツマタの群生地がありました。
シーズンは3月ですが、意外や意外にまだまだ黄色くて丸っこいホワホワが健在でした。
ここからしばらくは単調な登り坂。
今日の縦走ルートは稜線に出てからも細かいアップダウンが続きますが、長い登り坂はこの区間だけなので頑張って登りましょう。
急登と呼べる箇所もそれほどなくて、最後の虚空蔵山の登りくらい。
この手前で高山不動尊の分岐がありましたが、今回はスルーしました。
関八州見晴台に登る場合、途中の常楽院(高山不動尊)が1つの有名スポットなので良ければ立ち寄ってみてください。
2023/4/22【奥武蔵】関八州見晴台 ツツジ咲く春の登山
高山不動尊の本宮とか、内部が厳かな雰囲気で独特の世界観がありました。
関東三大不動の1つともされている寺院で、最近あまり聞かなくなりましたがここもパワースポットなんだと思います。
本日最初のピーク、虚空蔵山に到着。標高は618m。
子供じみた感想ですが、虚空ってなんかカッコいいですね。
山頂にはしっかりと標識が用意されていましたが、やや道がわかりづらいので無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
山頂は展望こそあまりなかったですが、周囲にはアカヤシオが咲いていました。
実のところ、この日の登山は蕨山のアカヤシオと迷っていたのですが、結果的にこちらでも見れたのでラッキーでした。
ツツジの開花トップバッターともいえるアカヤシオ。これからツツジシーズン到来となる中で、5月ごろに咲くシロヤシオが早くも気になります。今年は当たり年なのか、と。
ここからいったん林道に出てしばらくは道に沿って登って行きます。
ここら辺も桜が綺麗なので飽きずに歩けるのが良いところ。
再び登山道に入って丸山の山頂に到着。
丸山はこれが2回目で、2年前に関八州見晴台に登りに来た時に立ち寄りました。
その時は真っ赤なツツジが咲き誇っていたのですが、今回は時期が少し早めでツツジの代わりに桜が開花中でした。
そこから少し歩いてこちらの関八州見晴台入口から山頂を目指します。
舗装路が見えている通り、ここら辺まで車やバイクで来ることも可能です。
この先の登山道も林道と交錯するように進んで行くのですが、バイクや自転車を走らせたりトレランで走っている人もいたり、色々な人が色々な楽しみ方をしています。
関八州見晴台は真っ赤なヤマツツジの群生で知られている山ですが、シーズンは4月中旬から下旬にかけて。
桜が咲くこのタイミングは少し時期尚早でしたが、代わりに紫色のミツバツツジが綺麗に咲いていました。
桜とのコラボが絶妙なお花見ロードを進んで行きます。
こうして関八州見晴台に到着。2年ぶり2度目の登頂です。読み方が毎度危うくなりますが「かんはっしゅうみはらしだい」と読みます。
標識に書かれている通り、ここは越生10名山の1つ。近々コンプリートを狙っているカテゴリーですが、全部登るのはおそらく来年以降になるので気長に頑張りたいと思います。
ツツジのシーズンには早かったですが、山頂を覆う満開の桜がとても綺麗でした。
前回来た時には桜は散った後だったので、これは新たな収穫。
関八州見晴台は桜も綺麗な山だったんですね。
見晴台、と名がつくだけあって展望は最高です。
特に都心方面が開けていて、空気が澄んでいれば都心の高層ビル群やスカイツリーなんかも見渡せます。
この日は快晴でしたが、気温が高いせいか高層ビルっぽいものは何一つ見えませんでした。
山頂で軽く休憩してここから稜線の縦走路へ。
前回の関八州見晴台登山では歩かなかった飯盛峠方面のルートを行きます。
ここから先の縦走路は、峠道の舗装路と何度も交錯しながら進んで行きます。
今日の最終目的地は大野峠。
そこまでは林道をひたすら突き進んでもたどり着けるのですが、ハイキングなのでせっかくなら登山道を歩いていきましょう。
ここから先の登山道は多少のアップダウンはありますが、比較的なだらかで快適。
写真には映っていないですが、トレランの方とすれ違うことが非常に多かったです。
登山道を進んで行くと飯盛山に到着。標識に書かれている通り、ここも越生10名山の1つで、越生町の最高峰(標高795m)でもあります。
今回の登山のメインは八徳の一本桜ではありましたが、この飯盛山もターゲットの1つ。これで越生10名山も7つ目で、来年あたりには完登したいです。
山頂からの展望はなかったですが、少し手前から武甲山を望むことができました。
奥武蔵・秩父のランドマーク的存在。この界隈に登りに来るとまずは武甲山を探す人も多いかと思います。
北アルプスの槍ヶ岳のような、武甲山を中心に周囲の山を探る感じ。
そこから少し下ったところが飯盛峠。
この縦走ルートはとにかく峠が多いです。この先もいくつかのピークを踏んで行きますが、それ以上に峠に出くわすことが多いのが特徴。
道案内の標識にも山名ではなく峠の名前が書かれています。
こうして再び登山道に入ると、またもや飯盛山に到着。
標高は先ほどの飯盛山よりも高い816mですが、こちらは全く展望がありません。
飯盛山という同名の山がすぐ近くに2つある点については、標識にも書かれていました。
こちらが「関東ふれあいの道の飯盛山」、先ほどのが「越生10名山の最高の飯盛山」。
同じ名前を付けた理由はわかりませんが、細かいことは気にせず脳筋的思考で両方登っておきましょう。
そこからしばらく行くと大仁田山というのがありました。
ここら辺は山頂の標識も小さいのでお見逃しなきよう。
そこから少し下って檥峠に到着。「ぶなとうげ」と読みます。
当然、現地では何と読むのかわからず、知ったようにうなずいて先へと進みました。
この先も林道を交錯しながら細かいアップダウンを登って行きます。
長く続くことが少ないので体感的にはそこまで辛くはないですが、歩き終えて高低差が1500m近くに行ってたんだから、なかなかタフなルートだなと思いました。
途中にあった丸山というピーク。
このブログを書いているときに気づきましたが、丸山も本日2つ目ですね。1つ目の丸山は桜が綺麗でしたが、こちらには何も咲いておらず展望もありませんでした。
その後も林道と交錯しつつ進んで行き、ツツジ山に到着。
今回の縦走路で言うと最高地点はこのツツジ山の標高879mになります。
名前の割にツツジの花は全く見当たりませんでした。時期が悪かったのか、そもそも山頂に咲くわけではないのか、そこら辺はわかりません。
ツツジ山から少し下ったところにあったのがこちらの駐車場。
右の小屋はトイレで、本ルートでは唯一なので有難い存在。
こちらが刈場坂峠。
もう何度目かの峠ですが、ここが峠の中では一番展望が良かったです。
左奥に見えているのは堂平山、笹山あたり。
ここからも林道と交錯しながらの縦走路。
舗装路では自転車やバイクでツーリングしている人も多くて、本当にこの界隈は人によって楽しみ方が様々だなぁ~と思いました。
自分はひたすら登山道を進んで行きますが、すれ違う人も多かったです。
大半がトレラン勢で、思えばこの日は追い抜くことは少なくて走っている人に追い越される方が圧倒的に多かったです。
奥武蔵は大会も開かれているし、やっぱりトレランが熱いんですかね。
しばらく進むと横見山に到着。
標識に書かれている通り、ここは「関東ふれあいの道」です。
登山始めたての頃は関東ふれあいの道には見向きもしませんでしたが、最近になって少し意識するようになった道。今の自分は関東ふれあいの道の何割くらいを歩いているのだろうか……。暇があったら調べてみようと思います。
その隣にあったのが二子山。
ここも横見山と似たような感じで特に展望もなかったので先へと進みました。
距離は長いですが、歩きやすい縦走路が続く道。
トレラン勢に愛されているコースというのも頷けます。
こうして次なる峠、七曲り峠に到着。
ひたすら林道と並行して進む登山道。もう何個目の峠かもわかりません。
そしてこの先から登山道も一変。
岩場が多くなってきて、慎重に進むシーンも増えてきます。
難しい岩場とかは全然ないですが、ここら辺の関東ふれあいの道は「岩場と触れ合うことなんだな」と思って歩いていきましょう。
そうして山頂としては本日最後のカバ岳に到着。
名前が印象的ですが、展望は特になかったです。
この先も緩やかで走りやすそうな道が続きます。
時刻はもう12時を過ぎていますが、この時間になっても走っている方とすれ違うことは多かったです。
トレランなんてやったことがないですが、荷物をどの程度絞っているのか非常に気になってます。食べ物は何をチョイスしているのか?水分はどのくらい持っているのか?防寒着はどうしているのか?着替えは?……などなど。
こうして本日最後の峠、大野峠に到着。
ここは3年前の芦ヶ久保の氷柱と丸山登山で訪れたことのある峠。これで3年前の縦走路と関八州見晴台を繋げることができました。
駅で言うと飯能駅から横瀬駅までが繋がった感じ。奥武蔵エリアもだいぶ歩いたなぁ~としみじみ。
もうお腹いっぱいなので、ここから芦ヶ久保駅方面へ下山します。
ここからは一度歩いたことがあるので懐かしい道です。
芦ヶ久保駅~大野峠までは登る分には結構つらかったですが、下山はつづら折りの坂で早いもんでした。
終盤になると綺麗な川や滝も現れたりして、マイナスイオンが豊富な森の散策路。
距離は長かったですが快適に下れました。
登山口まで来ると、再びそこは桃源郷。
街中は特に紫色のツツジが多く咲いていて、非常に華やかな雰囲気が広がっていました。
国道299号線に出たら、ひたすら芦ヶ久保駅方面へ。
ここが地味に長いですが、道路わきの桜を癒し系と捉えて先へ進みましょう。
道路沿いを歩いて「道の駅・果樹公園あしがくぼ」に到着。
芦ヶ久保駅はこの裏手なので、道の駅を目指して歩いて来れば大丈夫です。
トイレや自販機の他、売店や食堂もあるので電車の待ち時間があってもここで時間つぶせます。
そして、この道の駅周辺の桜も満開!
都心にあったら桜の名所の1つとして扱われるんじゃないかってくらい、周囲を彩る桜並木が綺麗でした。
こうして芦ヶ久保駅まで歩いて本日の登山が終了。
久しぶりに20km超えのルートで疲れましたが、この辺りは途中でエスケープできる道もあるので体力や時間に応じてコースを組めるようになっています。
今回のメインは一番最初の「八徳の一本桜」。
高原風景に咲く1本の桜の木はやはり見応えありました。ユガテの雰囲気が好きな方は、きっとここも気に入ると思います。
例年だと満開となるのは4月上旬から中旬にかけて。関八州見晴台の登山と合わせて訪れるのがおすすめなので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年4月12日
【コースタイム】
7:40 吾野駅
8:40 八徳の一本桜
10:00 関八州見晴台
10:35 飯盛山
11:30 ツツジ山
11:45 刈場坂峠
12:30 大野峠
13:40 芦ヶ久保駅
栃木県足利市の行道山〜両崖山(足利アルプス)へ電車とバスを使って春のハイキングに行ってきました。
登山道は全体的に歩きやすく展望の良い箇所もたくさんあって、さらにコース上には桜やツツジも咲いて非常に面白い縦走ルートでした。
まさに春の花のシーズンにおすすめ!初心者でも安心して歩けて、帰りは織姫神社を経て足利市駅まで直接下山できるので公共交通でのアクセスも最高です。
最近、自分の中では両毛線界隈の栃木低山が熱いスポットになってます。
今回は足利市の行道山と両崖山。「足利アルプス」と呼ばれている縦走コースを歩いてきました。
ここもまた、変化に富んだ縦走路がとても面白い駅近のご当地アルプスでした。
電車、バスの公共交通でアクセスする場合、東武足利市駅やJR足利駅を経由する行道山行きのバスを利用します。
路線バスの名前は「あしバスアッシー」。運賃はなんとたったの210円という格安設定。現金のみの前払い方式なので、あらかじめ小銭を用意しておきましょう。
自分は東武足利市駅から乗車して、40分ほどで終点の行道山バス停に到着。
晴れた週末でしたが、登山客は自分以外に4名。バス車内はガラガラでした。
ここからしばらくは林道歩き。スタート早々、桜が綺麗に咲いています。
4月5日ということで関東は桜のシーズン。山の中も凄いことになってました。
バス停にトイレはないですが、しばらく歩くと登山口手前にこちらのトイレがあります。
薄暗くてやや不気味だったので、不安であれば駅のトイレで済ませておきましょう。
林道を歩いてこちらが登山口。
標識に書かれている行道山浄因寺まではひたすら階段が続きますが、時間にしたら10分もかかりません。
門をくぐって行道山浄因寺に到着。鐘楼の周りの桜が綺麗です。
ひっそりと静まり返っていましたが、山の中の断崖絶壁に囲まれたお寺で「関東の高野山」とも呼ばれているそう。独特の雰囲気あるので、時間があればじっくり見て回るのも良いかと思います。
秋は紅葉も綺麗だそうで。
登山道はここから本格的な登り坂になります。
しばらくは樹林帯ですが、それも15分ほどで尾根まで上がると最初の絶景ポイントに出ます。
それがこちらの寝釈迦というたくさんの石仏が祀られている場所。
中に寝ているお釈迦様が1体いるので探してみてください。
寝釈迦は眺めが素晴らしい!
突き出た岩場の展望台になっていて、足利市街地方面を見渡すことができます。
手前にベンチもあるので、一息入れるのにちょうど良いポイントです。
ここからは尾根沿いを緩やかに登って行きます。
行道山までは急登と呼べる急登もほとんどなくて、非常に歩きやすい道が続きます。
しばらく歩くと稜線の分岐に出て、右手に少し進むと後行道山に到着。
展望は特にないですが、分岐からすぐなので立ち寄っておいて損はないかと思います。
分岐まで戻って行道山方面の縦走路を進んで行く。
ここからはひたすら稜線を南下していくのですが、ここからの道が変化に富んでいて非常に面白くなってきます。
縦走路に入ったのも束の間、すぐに行道山に到着。標高は442m。
標識に書かれている通り、ここは栃木百名山に選定されているほか、さらに上位の関東百名山にも選定されています。さらには足利百名山にも。ブランド力はかなりのものをお持ちですぜ。
山頂は屋根付きベンチもあるほど広くて、何より展望が凄い!
特に西~北側が開けていて上信越の山々を見事に見渡せます。
左奥に見えるのは赤城山、右奥には新潟方面の雪山が白く輝いています。
右奥にうっすらと見える三角形の雪山は浅間山。
低山とは思えないほどの大展望で行道山のポテンシャルの高さを思い知らされました。
まだ大して疲れてないですが、ロケーションが素晴らしすぎるので山頂のベンチでしばし休憩。
ここから両崖山へ向けて、引き続き登山道を南下していきます。
ここは足利アルプスと呼ばれている縦走路で、この時期ならではの景色も出てきます。
その1つがやっぱり桜。
ヤマザクラが至る所に咲いていて、頭上を覆う白い花がとても綺麗です。一番見応えある桜の木は両崖山の奥にありました。
行道山から一度下って何度か林道と交錯しながら進んで行きます。
途中、最勝寺(大岩山毘沙門天)というお寺があるので、そこに立ち寄ってみるのも良いかもしれません。日本三大毘沙門天だそうです。
写真を載せていないところから察するかもしれませんが、自分はスルーしました。
縦走路の途中にあったのが黒岩山。
山頂自体に展望はなく黒い岩も見当たりませんでしたが、この先に岩場のビュースポットが用意されてます。
ここら辺からアップダウンが出てきて、ご当地アルプスらしい歩き応えになってきます。タフな登り坂もあったりしますが、途中途中にこんな感じでベンチが用意されているのが嬉しいところ。
低山の割に完全に樹林帯に包まれることが少なく、登山道全体を通して明るい雰囲気なのでメンタルは終始上々。非常に楽しく歩けてます。
そしてやってきたのが飛天石と書かれた岩場。
断崖絶壁にある突き出た展望台になっていて、岩からの眺めが最高でした。
眼下に見えている高速は北関東自動車道。
まだまだ先が長い今日の登山。
右奥に見えているのは天狗山で、今日は立ち寄らないですが両崖山~天狗山の周回ルートも人気のハイキングコースになっています。
足利アルプスはルートが多岐にわたっていて、とても今日一日では歩けない規模でした。こりゃ~また来るしかないな。
非常に歩きやすい道が続く足利アルプス。
こんな感じでフラットな箇所も多くあり、トレラン勢も結構いました。
さらに進むと分岐点に到着。両崖山ルートは左ですが、右に行くと小天狗、裏天狗という2つのピークが待っています。
分岐からそんなに距離がなさそうなので行ってみることにしました。
……が、右に行こうとした瞬間、思わず声を上げてビビってしまった。写真に映っている右のやつに。
足元にいたどデカいカエル、の置物。
なんて事はない、普通に見れば置物とわかりますが、視界に入った瞬間に本物と見間違えて飛び退いてしまった。色味が妙にリアル。
情けない声を上げてしまいましたが、誰もいなかったのが幸い。カエルやヘビは大の苦手なんだ。。。
カエルに一撃食らいながらも、分岐から5分も歩けば最初の小天狗に到着。
タヌキや熊の置物が飾られて、標識には天狗のイラスト。足利百名山と書かれていましたが、その割にNo101というのがちょっと謎でした。(帰って調べてみたらNo101~No130が新足利百名山とも呼ばれている次点扱いの山らしい)
ここも山頂からの展望が最高で、歩いてきた縦走路を一望できます。
山肌がポツポツと白くなっている通り、桜が色々な場所で咲いているのもわかります。
さらに奥の裏天狗までも10分もかからないので行ってみることにしました。
左奥に見える山は天狗山で、あそこまでは行きません。
下って少し登り返したところが裏天狗。
私の持っている地図ではここでルートが終わっていますが、標識に書かれている通り、ここから下って天狗山へ登る道があるそうです。そしてそれがラクで早いとのこと。
今日は両崖山に行きたいので自重しましたが、天狗山も非常に展望が良い山らしいので今度来るときに行ってみたいと思います。
寄り道を終えて、先ほどのカエルの分岐点まで戻って先へ進んで行きます。
ここら辺も道が良く整備されてとても歩きやすい。
登った先がまた分岐点。左が雷電神社、右が両崖山。
雷電神社方面に行くとまた2つピークが待っているので、ここも寄り道して左に行ってみることにしました。
まず10分くらいでたどり着いたのが小谷山。
先ほどの小天狗、裏天狗と違ってこの区間はアップダウンあって多少距離も長め。
結構疲れました。
そんな疲れた身体の癒し系が登山道に咲いていたツツジ。
紫色のツツジはミツバツツジしか知らないんですが、それで合ってるのかな?
まだ咲き始めですが、一部群生となっている箇所があって綺麗でした。この翌週くらいに来たら満開になっていそうです。
ツツジロードを抜けてアップダウンの縦走路を進む。
ここら辺も随所に視界が開けるポイントがあって、疲れていても気分は気持ち良く歩けてました。
そしてこちらが2つ目のピーク小谷雷電山。
足利百名山のNo38とのこと。足利百名山はこの日だけでも10個近く登りましたが、足利市だけで百名山組めるってやっぱり凄いですね。
雷電山から先は下山路になるので、ここで来た道を戻ります。
行きでは気づかなかったですが、これから行く両崖山がしっかりと見えていました。
ポイントは山頂左下に咲いている桜。あそこにとても綺麗な桜並木があります。
往復40分ほどで再び分岐まで戻ってきて両崖山へ。
この寄り道は結構体力削られるので、無理に立ち寄らなくてもいいところだと思います。
雷電山方面では誰とも会わず、あまり登られていないコースなのかもしれません。
両崖山までの道も非常に明るくて眺めも良い。
すぐ近くの大小アルプスもそうでしたが、この界隈の低山は非常に展望に恵まれているところが多い印象です。
樹林帯というのも最初のごく一部の区間だけでした。
その大小アルプスも登山道から良く見えます。
正面奥に連なっているあの山脈。大小アルプスの縦走も非常に面白かったのでお勧めしておきます。
ちなみに左手前のピークが先ほどの小谷山でその奥が小谷雷電山です。
こうして両崖山に到着。標高は251m。
山頂には御嶽神社があり、ここら一帯が足利城跡にもなっています。そして標識には特に書かれていなかったですが、両崖山も栃木百名山に選定されています。もちろん、足利百名山にも。
山頂で軽く休憩して織姫神社方面のルートを下って行きます。
ここまで写真には誰も写っていないですが、両崖山でもたくさんの人とすれ違って本当に人気の山なんだなと。ちびっ子たちも元気に登りに来てました。
そして両崖山山頂直下にも、また1つ素晴らしき眺めが用意されていました。
こちらの両崖山の桜並木。
ちょうど満開を迎えていて、今日イチ見ごたえのある桜でした。
気温も暖かくてまさにお花見ハイキング日和。行道山~両崖山は桜が咲いているポイントが非常に多く、中でも両崖山のこの辺りは密集して咲いているのでひときわ華やかです。
その先にあった展望台も凄い!
突き出た展望テラスからの眺めはもう最高で、関東平野を一望できます。
その後の下山路も全然樹林帯に囲まれる気配がなく、展望の良い道が続く天空回廊。
地平線を感じられる景色を眺めながらの下山が続きました。
ここら辺は時折岩場も出てきますが危険個所はほとんどなくて、むしろ変化に富んだ登山道で面白さ倍増という感じ。
さらに進むとツツジの群生ゾーンも出てきました。
標高が高いところではまだ蕾も多かったですが、中腹辺りはすでに見ごろ。稜線部分は翌週あたりには開花すると思うので、良ければ登りに行ってみてください。
途中にあったのが明石山。
下山する中でもいくつかピークを越えていきます。
途中ではヤマツツジも咲き始めてました。
こちらもまだ多くは蕾だったので、ツツジを求めるなら4月中旬辺りが良さそうです。群生ポイントもたくさんあったので、一斉に開花したらすごい景色になりそう。
そして、こちらの不思議なモニュメントのような屋根付きベンチがあるのが鏡山。
ここまで来れば織姫神社も近いです。
鏡山から少し下っていくと広場のような場所に出ます。
ここら辺はもう織姫公園の敷地内で、普段着姿の観光客も目にするようになってきました。
ここら辺でも桜が満開。
本当に今日の縦走路は桜が咲いているポイントが多かったです。
織姫公園を下っている中で見つけた、こちらのロウバイにも似ている黄色い花は何でしょうかね。
一部で群生となって咲いていました。
織姫公園にあったのがこちらの機神山。
小高い丘に見えましたが、実はこちらは古墳だそうです。そのため、立ち入り禁止となっていたので眺めて素通りする形になりました。
そうしてやってきたのが織姫神社。
事前に写真では見ていましたが、朱色に輝く神殿がとても美しい!
名前の通り縁結びのご利益があるとされる神社で、観光地としても非常に人気です。桜も見頃の週末ということで賑わっていました。
織姫神社の七色の鳥居。
赤以外にも青、黄色、緑などのカラフルな鳥居が立ち並ぶ縁結びの坂です。
鳥居は並べるだけでも絵になる風景。こういうのも観光受けするんでしょうね。
織姫神社の229段の階段を下って行く。
山から来たので自分はここを下るだけでしたが、登ってくる人はちょっと辛そうでした。
ここから東武足利市駅までは徒歩20分くらい。そんなに遠くはなく、十分歩ける距離です。(※正面に見えている小さい山がこの後行く浅間山)
ちなみに階段にはこんな注意書きがありました。
なるほど、トレーニング自体を禁止しているわけではないんですね(笑)
寛容な神社の対応が心に響きます。そして確かに地元の高校生と思われる学生さんがトレーニングしてました。
織姫神社を後にして駅に向かう途中で渡良瀬川を越えていく。
山から下山して駅まで向かうこの時間も非常に好き。登山モードから観光モードへ、現地の街並みをのんびり歩いて回れるのは公共交通利用だからこその醍醐味かもしれません。
そんな観光モードでしたが、駅に向かう途中に登れる山があったので締めとして登っておきました。
こちらの浅間神社見晴台と書かれたところから入って行きます。
山に入ると途中からしっかりとした登山道になりましたが、それも10分弱。
写真は登りきったところの分岐点で、奥が山頂、手前側が浅間神社になります。
こちらが浅間山の山頂。
標識は用意されていましたが、展望は特にありませんでした。
そして標識を見て知った栃木283山なるカテゴリー。栃木県は色々と括りを作っていて、登山プロモーションが上手いですね。
そしてこちらが浅間神社。
神社裏手は展望台になっていて、今日登った行道山~両崖山の山々が見渡せます。
肉眼では中腹の織姫神社も目立つので、ぜひ時間があればここにも立ち寄ってその眺めを見てみてください。
こうして足利市駅まで歩いて今日の登山が終了。
行きだけバスを使いましたが、帰りは直接駅に降りてこれるので、この足利アルプスもまた公共交通アクセスが良いご当地アルプスでした。
桜とツツジが咲く行道山~両崖山の足利アルプス縦走登山。
春爛漫の景色に加えて登山道も随所に展望の良いポイントがあって非常に面白いコースでした。
来週以降はツツジが満開となりそうなので、まだまだこの先もお花見ハイキングが楽しめそうです。
良ければ登りに行ってみてください。
【日程】
2025年4月5日
【コースタイム】
8:50 行道山バス停
9:15 浄因寺
9:40 行道山
10:30 黒岩山
12:10 両崖山
13:15 織姫神社
14:15 足利市駅
飯能南アルプスのジャンダルム~柏木山~龍崖山へ春のお花見ハイキングに行ってきました。
低山で歩きやすく、しかも山頂からは大展望が見渡せる初心者にもおすすめの縦走ルート!
登山道には桜やツツジも咲いていて、春爛漫の景色が広がっていました。
電車のみのアクセスで飯能駅から周回登山できます。
「ジャンダルム」と言えば、真っ先に思いつくのが山頂に天使がいるあの北アルプスの岩山。
岩場苦手の私にとっては奥穂高岳から眺めるだけの到底及ばない岩の殿堂ですが、そんな自分にも登れるジャンダルムがありました。
それが飯能のジャンダルム。標高は230mです。岩登りの要素は皆無でしたが、私にはこれくらいがちょうどいい。
歩きやすくて展望にも恵まれて、ここもまた推していきたい縦走コースでした。
スタートとなるのは飯能駅。この駅を基点に登山するのももう何度目か。
だいぶ馴染みのある駅になってきました。
今回はバスは使わず駅からスタート。バスを使うと多少は行程を短縮できますが、全然歩けなくはない距離です。
駅前の大通りを歩いていきますが、ファミマで軽く朝食。コンビニのホットスナック大好き人間で、よく買うのがハッシュドポテト。
物価高の影響か昔に比べてどんどんサイズが小さくなっていくのが悲しいところ。
駅から徒歩10分ほどでやってきたのが飯能中央公園。
ここは桜の名所の1つで、咲き始めではあったものの桜の開花と合わせてお祭りも開催されてました。
3月下旬から4月上旬にかけてこのルートを歩くと、道中で桜という桜をたくさん見ることができます。
中央公園からはしばし舗装路歩き。
この区間を短縮したい場合はバスを使えば良いですが、時間にして駅から50分ほど。自分としては十分許容範囲内です。
目指すのが吾妻峡。
近づいてくると標識が出てくるので、それに従って川岸の方へと下って行きます。
そしてこちらが吾妻峡の有名な「ドレミファ橋」。
対岸に渡るために丸太の飛び石が用意されているので、軽快にステップ踏みながら渡りましょう。
吾妻峡。
断崖絶壁に囲まれた渓谷で、これはこれで見ごたえありました。
飯能駅からのアクセス次第では、この渓谷沿いの遊歩道ルートでここまで来ることもできるのでお好みでどうぞ。
吾妻峡を越えてこちらの柏木山登山口から入山します。
入口の駐車場に車が停まっている通り人気の山のようで、結構な人数の登山者とすれ違いました。
入口に地図があったので載せておきます。
御覧のようにこの周辺にはたくさんのハイキングコースが張り巡らされていて、今日は青ルート以外のほとんどを歩く予定。
どのコースも低山ながら展望が良くてかなり面白いですよ。
登山口は広い芝生スペースになっていました。
奥に登山道が伸びているのですが、ジャンダルム尾根コースを行く場合は入口すぐのところにある分岐を右に行きます。
最初がやや急登ですが、尾根に出てしまえばあとは比較的楽な道。
今日登る低山はどの山も300m程度なので、登りが長く続くようなところはほとんどありません。
そうしてやってきた最初のピークがジャンダルム。標高は230m、あっという間でした。
飯能にも確かにあったジャンダルム。北アルプスのあの岩山とは似ても似つかないですが、危険個所は皆無で非常に登りやすく、さらに山頂からの展望も素晴らしいです。
秩父方面が見渡せて、竹筒の望遠鏡を覗くと書かれている名峰を望むことができます。
この竹筒はこの界隈の山のトレードマークのようなもので、これから向かう各山頂に必ず用意されていました。
ジャンダルムを早々に制して、引き続き尾根コースを縦走。
道が入り組んでいて分岐も多く、地図に載っていない道もあったりしましたが、柏木山と書かれた方へ進めば大丈夫です。
途中にあった富士見の丘。
あいにくの曇り空で富士山の姿は確認できなかったですが、こういう休憩スペースも所々に用意されています。
途中から右手にフェンスが出てきますが、すぐ隣は飯能くすの樹カントリー倶楽部のゴルフ場。
フェンス脇をひたすら歩いていくと、やがて景色が一気に開けるポイントに出ます。
こちらが柏木山。
立派な標識が用意されていて、その下にぶら下がっているのは平和の輪。
山頂からの展望はもう抜群!都心方面を見事に見渡すことができます。
標識の裏側には「Mt.TakadockE」と書かれていましたが、別名「高ドッケ山」とも言うそうです。
Eが大文字なのが洒落てますね。
そして山頂もおしゃれ。木製のイスや机、丸太のベンチなど、手作りのオブジェがたくさんあってちょっとしたテーマパークのような感じ。
その中でも特に有名なオブジェがこちら。
木で作られた人形。
この3人立ち並んでいるハイカーの人形は柏木山のシンボルともいえる存在。他の方の山レポを見ても良く写真が取り上げられています。
かわいいですね。
木彫りの人形はいたるところにいるので、色々と探してみてください。
遊び心があって好きです、こういうの。
山頂でしばし休憩。それにしても展望が素晴らしい。
天気も徐々に回復して青空が広がってきてくれました。
山頂周辺には桜の木もたくさんあって、すでに咲き始めている木もあります。満開は来週あたりかな。4月中旬辺りまではお花見登山としても楽しめると思うので、この時期の柏木山おすすめです。
下山はかもしか新道というルートで行きます。
そして、ここにも小さな人形発見。竹筒の望遠鏡を覗く姿が可愛げ。
下山路ではツツジも咲き始めていました。
梅、ミツマタ、カタクリ、桜と来てのツツジ。季節の移り変わりは早い。
下山路もルートがいくつか分岐していますが、赤根ヶ峠という方を目指して行きます。
尾根伝いに行くのが最短ルートだと思いますが、自分は一度登山口まで下る形になりました。
林道に出て再びここから登り返し。
登り返しと言っても大した距離はありません。
こちらの十字路になっている分岐点が赤根ヶ峠。
次に目指す龍崖山方面は正面奥のルートですが、ここで少し寄り道。
右側のこちらのコースの先に1つピークがあるので、行ってみることにしました。
時間にしたら10分程度です。
朝は寒かったですが、日中になって陽が出てくるとだいぶ暖かくなり、森の緑も多くなって春だな~という感じがしました。
これから新緑シーズンにかけての春山の雰囲気もとても好きです。
登山道を進んだ先にあったのが秋葉山。
展望はなくて山頂近くの道が少し不明瞭でした。無理に立ち寄らなくてもいい場所かと思います。
来た道を戻る途中で見つけた石像。
足元に咲いている真っ赤な花は何でしょうか?バラ??
赤根ヶ峠まで戻って配水場広場という方を目指します。
ここも5分ほど歩けばすぐに登山口に着きます。
こちらの登山口に下山。
入口こそ芝生のベンチがあったものの、その奥には何かの巨大施設。
うぉ!?なんかすごい。山の中から一変、工業エリアに放り込まれた感じ。
帰ってから調べてみたら、日建リース工業という会社の工場らしいです。
この工場脇にハイキングコースが伸びているので、グルっと半周する形でひたすら進んで行きます。
ここら辺は色々な企業の大型工場が密集する工業地帯のようです。日曜日だったのでどこも静かでしたが、平日に訪れたら雰囲気も結構違いそう。
登山口近くに咲いていた菜の花畑。
この時期の奥武蔵界隈は山も街も花が多くて飽きずに歩けます。
舗装路を5分ほど歩くと、龍崖山公園という広い公園に到着。
こちらの山でも桜が咲き始めていました。
公園の階段を下って行くと登山口があるのでそこから入山します。
こちらが龍崖山・燧山の登山口。
本日の後半戦開始。
そしてここからの登りがやや急登。
高低差でいえば大したことはないですが、ここまでが緩やかな道だったもんだから、この坂が結構つらく感じました。
今回のルート上では一番疲れるポイントかもしれません。
アップダウンも何度かあるので、こんな感じで無料休憩所と書かれたベンチが随所に用意されています。
登山者が安心して歩けるように、全体的に非常に整備されたハイキングコースという印象でした。
そうして登っていると1つ目の山、燧山に到着。
ここからの展望も悪くないですが、この先にさらに景色の良いポイントが待っています。
龍崖山までが一度下っての登り返し。
先ほどの柏木山に比べるとタフなルートになってますね。ここら辺はハイキングというよりもしっかりとした登山という感じ。
登山道の癒し系が桜。山の中にも結構咲いていて、見上げたら桜が咲いていた、なんてのもたびたびありました。
開花して間もない透き通った白い花がとても綺麗です。
そして龍崖山の山頂手前にあったのがこちらの展望テラス。
この先の山頂も展望が良いのですが、景色が開けている方向が違うので、ここはぜひ立ち寄ってほしいところです。
展望テラスには例によって竹筒のこれ。
ちょうど正面に見えるのが富士山、奥多摩方面。あいにく雲がかかっていたので山の姿は見えませんでしたが、本当に今日のハイキングコースは展望の良いポイントが多いです。
河津桜でしょうか。
展望テラス脇に満開となって咲いていました。
展望テラスの奥にあるのが龍崖山。
今日登った山の中では一番広い山頂でした。
山頂からは都心方面の展望が開けていて、竹筒が示す先にあるのが東京スカイツリー。
空気はそこまで霞んでいなかったのでスカイツリーらしきものが見えたような見えないような、そんな感じでした。数日前の三毳山の黄砂地獄と比べたらだいぶマシです。
展望が良くて、こちらの山頂にも桜が綺麗に咲いていたのでしばし休憩。
下山路は金蔵寺(八耳堂)コースを行きました。
10分も下れば軍太利神社の鳥居が見えてきます。
八耳堂に下山完了。登山口には有難いことに公衆トイレがあります。
ここから最初に渡ったドレミファ橋までは徒歩5分くらい。実は行きのドレミファ橋を通過する途中で急にお腹を下して、柏木山に向かう前に急遽ここのトイレに駆け込んだのが3時間ほど前のこと。
登山口にトイレがあるってやっぱり大事ですね。助かりました。
ドレミファ橋には戻らずにこちらの道路沿いをまっすぐ歩いて飯能駅を目指します。
徒歩40分くらいあるので、面倒であればバス通りまで出てバスで帰るのもありです。
自分はまだ時間もあったので、ハイキングコースの地図に載っていた「あさひ山・ゆうひ山コース」というのを歩いてみることにしました。
まずこちらがゆうひ山公園の入り口。
5分もかからずに夕日山の山頂に到着。
標識も一応用意されていました。展望も悪くはないですが、次に行くあさひ山の方が眺めが良いのでそちらで休憩するのがお勧めです。
道路を挟んだ反対側にあるのがあさひ山。
右奥の小高い丘がそれです。
こちらがあさひ山展望公園。
階段を登った先が展望台ですが、その前に入口にあった桜並木が満開で思わず見入ってしまった。
今日イチ綺麗な桜は間違いなくここでした。
そしてこちらがあさひ山の展望台。
最高地点は奥の森の中ですが、山頂自体に展望はないので休憩するならここでどうぞ。
街のすぐ近くの山ですが、高台になっているので眺めは最高です。
東側も開けているので、その名の通り綺麗な朝日が見れるんでしょうね。元旦の初日の出とか、結構混雑するそうです。
あさひ山からは北側にハイキングコースが伸びていたので、そこを歩いて飯能駅側に戻ることにしました。
部分的に道が細い箇所はあったものの、不明瞭なところは全くなくて問題なく歩けます。
15分ほど歩くと道路沿いに出るので、あとはこの道をまっすぐ行けば飯能駅に着きます。
徒歩20分くらい。
こうして飯能駅まで歩いてこの日の登山が終了。
低山でしたがなかなか歩き応えあって充実したハイキングを楽しめました。
最後のゆうひ山、あさひ山コースを加えると舗装路歩きも長くなるので、ここは省略しても良いかと思います。
電車のみのアクセスで駅から登山が楽しめる飯能南アルプス。
ジャンダルムに始まり、柏木山も龍崖山も展望が良くて非常に面白かったです。桜も綺麗に咲いていたので、4月のお花見シーズンは狙い目かもしれません。
全体的に道も良く整備されていて初心者でも安心して歩けるハイキングコースでした。
良ければ登ってみてください。
【日程】
2025年3月30日
【コースタイム】
8:40 飯能駅
9:40 ドレミファ橋
10:15 ジャンダルム
10:40 柏木山
11:25 秋葉山
12:10 燧山
12:25 龍崖山
13:15 ゆうひ山
13:30 あさひ山
14:00 飯能駅
栃木県の三毳山(みかも山公園)へ高速バスを使ってハイキングに行ってきました。
3月下旬はカタクリが満開を迎える季節。日本有数の規模を誇る群生地が一斉に開花する光景は圧巻でした。
カタクリと合わせてアズマイチゲもたくさん咲いており、麓では桜も開花。春爛漫の景色を見ることができました。登山道は整備されて歩きやすく、初心者にもおすすめです。
カタクリの群生で有名な三毳山(みかもやま)。
3月25日時点で満開と言う情報を聞き、久しぶりに平日休みが取れたというのもあって行ってきました。
10年前に一度行ったっきり。懐かしさも感じながらのハイキングでした。
都心から三毳山に公共交通でアクセスする場合、佐野アウトレット行きの高速バス(マロニエ新宿号)を利用するのがお勧めです。前回もこのバスを利用して行きました。
バスタ新宿からの始発便で向かっても、三毳山をゆっくりハイキングする時間が取れます。
1時間半ほどの乗車時間で朝の9時30分に佐野アウトレットに到着。終点の佐野新都市バスターミナルよりもアウトレットで降りた方が山に近いです。
まだ営業開始前の静かなアウトレット。ここに来るのも10年ぶりです。
佐野アウトレットから三毳山までは徒歩30分くらい。
「道の駅みかも」が登山口になるので、標識に従って佐野バイパス沿いをひたすら真っすぐ進んで行きます。
道中で見えた三毳山。
あの低山を南から北へ縦走していきます。登山自体はそれほど大変ではなく、部分的に急坂があるくらいで基本的にはなだらかな道です。
そして空気がやたら霞んでいますが、これは黄砂の影響。今年初の大規模飛来にぶち当たり、山の上からは信じられないような景色が広がっていました。
しばらく歩いて道の駅みかもに到着。
売店、自販機、トイレ、色々と揃っているのでここで軽く休憩。
栃木と言えばこれ、レモン牛乳。
久しぶりに見つけたので1本飲んでから山へと赴きます。
今回は高速バスで来ましたが、栃木駅、岩舟駅、静和駅を経由する路線バスもあるので、電車とバスでも来ることも可能です。
前回は帰りにこのバスを利用しましたが、今日は帰りも高速バスで帰ることにしました。
道の駅の脇にある三毳不動尊。
この神社を右に抜けて奥へと進んで行くと、ハイキングコースの標識が出てきます。
それにしてもこの日は朝から暑くて、体感的には夏日の陽気。
ちょうどこの2日前に東京でも桜が開花しましたが、道の駅近くでも桜が咲き始めていました。
そしてコバエもフル稼働。虫よけ対策も必要な時期になってきましたね。
ルートはいくつかありますが、最初のピークである中岳を目指す場合「みかも神社」という標識に従って進めばOKです。
こちらの階段から直登ルートで行くことにしました。標識にも書かれていますが、距離こそ短いものの結構な急坂です。
急坂を登った先の階段の上が三毳神社。
ちょうどカタクリの開花シーズンとあって団体客も多数。この先の登山道でも多くの人とすれ違いました。
ここから三毳山の縦走路へ。
しばらくは緩やかな道が続きます。
こちらの岩は三毳山の名石・蠟燭岩。その見た目がろうそくの炎に見えるから名付けられたそうです。
三毳山七石のひとつで、こんなような特徴的な岩が山のあちこちに散らばっているので、それを巡ってみるのも面白いかもしれません。
少し先へ行くと東側が開けたパラグライダー場に出ました。
展望の良いポイントで広くて休憩にも適しているのですが、ここからの眺めを見てビックリ。
な、なんだ、この真っ白な景色は!?
ものすごく視界が悪い。まるで霧でもかかっているように見えますが、頭上は雲一つない快晴です。
これも黄砂の影響なんですが、この時間帯は特に濃度が濃かったようで全然周りの景色が見えませんでした。この状態での洗濯物の外干しは危険ですね。
この日の景色はあまり期待できないということでカタクリ目指して突き進むと、最初のピーク、中岳に到着。標高は210m。
ベンチがありますがそれほど広くはなく、次々と登山客が登ってくる状況だったので先へと進みました。
ここから道は二手に分かれます。次の青竜ヶ岳へ行く縦走ルートは左ですが、カタクリを見に来たのであれば右のかたくりの園を目指しましょう。
かたくり園までは一度山を下りますが、時間にしたら5分程度。木道の散策路が見えてきたらそこが「みかも山公園かたくりの園」です。
平日にもかかわらず、人がいっぱい。
かたくりの園のカタクリ群生。
ちょうど満開という開花状況で、あたり一面に紫の花が咲き乱れております。
三毳山にはカタクリの群生地が2ヶ所あって、その1つがこのかたくりの園。
山の斜面に広範囲に渡って咲いていて、こちらは奥行きが凄いです。遥か奥までひたすらカタクリ!
その数も実に80000株なんだとか。日本屈指の群生地というのも納得の景観。
しばしのカタクリ鑑賞。
黄砂も花の開花には影響しなかったようで一安心。太陽の光は届いているので、みなさん綺麗に花咲かせてくれていました。
ここから青竜ヶ岳に向かうため、奥の登山道から再び稜線まで登り返します。
分岐にはしっかりと標識が用意されていているのでそれに従って進みましょう。
登り坂といってもここも5分程度。奥の屋根付きのベンチがあるところがみかもの関跡です。
あそこで再び縦走路と合流し、右方面へ進んで行きます。
青竜ヶ岳まで1km。
その奥のカタクリの里が2つ目の群生地になります。
稜線は非常に緩やかで歩きやすい。
この4日前の相州アルプスがなかなかにハードな低山ハイキングだったので、それと比べるとなんと楽な道だろうか。
行きの高速バスでもたっぷり寝れたので、元気だけは有り余っております。
歩いていると再び三毳山の名石を発見。その名も花籠岩。
展望台のようになっていますが、例によって黄砂による霞がひどくてあまり遠くまでは見渡せませんでした。
青竜ヶ岳の山頂直下がやや急登。
足元に滑りやすい岩が隠れていたりもするので、特に下山時はお気を付けください。
こうして青竜ヶ岳に登頂。標高229mしかないですが、ここが三毳山の最高地点です。
青竜ヶ岳って、名前だけ見るとカッコいいですね。
展望も良いので、山頂ではたくさんの人が休憩してました。
展望が良いと言っても霧がかかっているような不思議世界。これも全部黄砂のせいだ。
それでも先ほどまでと比べると、徐々に濃度は薄まってきたようで、遠くの山影がぼんやりと見えてきました。
青竜ヶ岳で軽く休憩してカタクリの里へ向かいますが、その前に東側に1つ山があったのでそちらにまずは行きました。
こちらがカタクリ山。
ここは確か前回スルーして来なかった場所だったと思います。
特に何が見えるというわけでもないですが、三毳山には中岳、青竜ヶ岳、カタクリ山の3つのピークがあるので、時間があれば全部立ち寄ってみてください。
そこから下山していくと、三毳山2つ目の群生地「万葉自然公園かたくりの里」に到着。
先ほどのかたくりの園も凄い規模でしたが、こちらもこちらで一面にカタクリの花が咲いています。
太陽の光を浴びて紫に輝く姿がとても美しい。丸まっていたり両手を広げるように咲いている花もあったり、1つ1つ形も違うから見ていて面白いです。
カタクリは晴れの日しか咲かず、曇りや雨の日は花が閉じてしまうので、とにかく天気が大事。
晴れの日を狙って訪れましょう。
散策路の両脇にカタクリが群生となって咲いています。
先ほどのかたくりの園と同様に山の斜面に広範囲に渡って咲いていますが、密度でいうと1つ目のかたくりの園の方が上だったかもしれません。
ただし、こちらの群生地にはカタクリと合わせてアズマイチゲも咲いているのがアピールポイント。白と紫のコラボがまた美しい。
開花のタイミングが重なるので、カタクリの時期に合わせて来ればアズマイチゲの群生も同時に見ることができます。
カタクリとアズマイチゲの群生をのんびりと鑑賞。
穏やかな景色ですが、写真を撮ろうとすると身をかがめなきゃいけないもんだから、それが意外と疲れる。暑さもあってか、途中立ちくらみしてカタクリ相手にダウンするところでした。
先週までに見てきた梅やミツマタはちょうど目線のあたりに咲いてくれるから身体に優しかったんですね。
こうして2つ目のカタクリ群生地も堪能して三毳山登山が終了しました。
1つ目の群生地が三毳山中央東側にある「みかも山公園かたくりの園」、2つ目が北側にある「万葉自然公園かたくりの里」。
どちらもおすすめですが、かたくりの園は密度が凄く、かたくりの里はアズマイチゲとのコラボも見れる。そんな感じです。カタクリ単体でいえばかたくりの園の方が見ごたえありました。
北側の登山口まで下山。
この時間帯になると黄砂の影響も少なくなってきて、肉眼では写真の奥に日光の男体山も見えるくらいにまでなりました。
こうも違うものかね、と改めて黄砂の厄介さを痛感。
登山口の脇には水芭蕉(ミズバショウ)も咲いていました。
水芭蕉と言えば雪解け後の湿原に咲く花。個人的には5月の尾瀬のイメージがあります。
3月にして見れてしまいましたが、残雪登山と合わせて山の上でも見てみたいです。
出口にはトイレもあります。
駐車場はほぼ満車状態で、平日でこれだけの人が訪れるんだから週末はもっと混むのでしょうね。
カタクリシーズンの三毳山の人気っぷりを改めて知りました。
ここから公共交通利用で帰る場合、グルっと山の反対側へ戻って道の駅からバスで帰るか、佐野アウトレットから高速バスで帰るのが良いと思います。
自分も高速バスで帰ることにしたのですが、まだ時間もあるので佐野駅方面へ向かうことにしました。
途中、東側を眺めると特徴的な岩山が見えます。あちらが岩船山。
2ヶ月前の岩船山~晃石山~太平山登山で登りましたが、あの岩船山は低山とは思えない異世界空間が広がっていて非常にお勧めです。
佐野駅に向かうよりもあちらの岩船山の方が近いので、徒歩で岩船山を登って岩舟駅をゴールにするルートもありだと思います。
自分が佐野駅方面へ向かったのは、駅周辺に散らばる3つの低山に登るため。
その1つ目がこちらの新町薬師堂。
この裏手から登山道が伸びていて、ものの数分で山頂に到着します。
山の名前は米山。標高61mという超低山ですが、しっかりと標識は用意されていました。
ここから先の舗装路歩きも長い。
最終目的は佐野新都市バスターミナルですが、そこに行くまでにかなり大回りしているので、このルートはあまり真似しなくても良いと思います。
単に佐野駅周辺に散らばる低山のピークを踏みたいだけなので。
2つ目のピークがこちらの城山。佐野駅からすぐの場所で、城山公園という高台の公園になっているので眺めもいいです。
園内も広くて市民の憩いの場という感じでした。
城山公園は桜の名所でもあるようで、早咲きの桜がすでに見ごろを迎えていました。
山頂の芝生周辺の木もすべて桜だろうし、もう少し後に訪れたら良いお花見スポットになりそうな場所でした。
そして佐野駅に到着。安直ですが佐野と言えばやっぱり佐野ラーメンが思いつきます。
確かに道中いくつかラーメン屋は見ましたが、駅前は思っていたよりも閑散とした感じ。
佐野アウトレットの最寄り駅でもありますが、徒歩1時間近くかかるのでそこまで近いというわけではありません。
そのアウトレット方面に向かう途中にあるのが観音山。
ここも山頂一帯が観音山公園という公園になっていて、中央には日枝神社がありました。
標高は44m、ここが本日の最後のピークです。
後はひたすら道路沿いを歩いて佐野新都市バスターミナルがゴール。ちょうど5分後にバスタ新宿行きのバスが発車するタイミングだったので、急いでモバイル予約して乗車しました。
佐野アウトレットは降車のみで乗車はできないのでお気を付けください。帰りはこちらのバスターミナルから乗車することになります。
平日だったので帰りのバスはガラガラでした。
10年ぶりに行った三毳山ハイキング。
お目当てのカタクリはちょうど満開で、山の斜面一帯に見事なお花畑が広がっていました。日本屈指の群生地なだけあって、その規模はやはり凄まじかったです。
しばらくは見頃が続きそうでこの先は桜やツツジも咲き始めるので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年3月26日
【コースタイム】
9:40 佐野アウトレット
10:15 道の駅みかも
10:50 中岳
11:00 かたくりの園
11:45 青竜ヶ岳
12:05 カタクリ山
12:15 カタクリの里
13:00 登山口
14:50 佐野新都市バスターミナル
電車とバスで東丹沢の荻野高取山〜華厳山〜経ヶ岳〜仏果山へ春の登山に行ってきました。
「相州アルプス」と呼ばれる縦走ルートで、麓にはミツマタ桃源郷という群生地があり3月は満開を迎える季節。ちょうど見頃を迎えていてホワホワの黄色い花がとても綺麗でした。
山頂からの眺めが良く、稜線には岩場もあったりアップダウンもあったり、低山ながらもハードで歩き応えのある面白いコースでした。
3月下旬、ミツマタの季節がやってきました。
都心近郊のミツマタの名所と言えば、やはり真っ先に思いつくのが丹沢。色々と有名どころはありますが、今回はまだ一度も歩いたことがなかった東丹沢のご当地アルプス、「相州アルプス」に行ってきました。
ここの麓にミツマタ桃源郷と呼ばれる群生地があります。
電車、バスでアクセスする場合、本厚木駅の半原行きバスに乗車します。北口の1番乗り場。
バスの本数が多いので公共交通手段でもアクセスしやすいのが良いところです。
今回は最初にミツマタの群生地に立ち寄って、そこから相州アルプス縦走をするルートにしました。
下りたバス停は泉。ミツマタ桃源郷の最寄りはこの2つ手前の東谷戸入口バス停ですが、ここからでも大して時間は変わりません。
そして泉で降りた目的はただ1つ。
こちらの玉子サンド研究所。
バス停から徒歩3分ほどのところにある、黄色い建物が目印の玉子サンド専門店。
数年前にメディアに取り上げられて知名度が一気に上がった人気店です。
と言っても、ここは無人販売所。こんな感じで黄色い冷蔵庫がずらっと並んでいて、1つ1つ開けては中を確認して商品を買うシステム。
玉子サンドは非常に人気で、仕入れ時間が6時、9時、11時……のように決まっています。そして土日はその時間帯に来ないとすぐ売り切れてしまう入手難易度高めの商品。
自分が到着したのは8時頃だったので案の定売り切れ……。次の仕入れまで待つのも面倒だったのとカツサンドは残っていたので、それだけ購入して山へと向かいました。ちなみに玉子サンドは300円、カツサンドは1000円です。
本日登る相州アルプス。
この時はまだお気楽なハイキング気分でいましたが、低山ながらもアップダウンが多めで、かなりハードな登山となりました。
そんな中で食べることになったカツサンドも結構ヘビーだったぞ。
ミツマタ桃源郷までは徒歩30分ほど。
山が近づいてくると標識も出てきます。
ゴルフ場脇の道を進んで行き、こちらの扉を抜けた左手が目的地。
車でも来れるようで、駐車場にはすでに数台の車が停まっていました。
そして、こちらがミツマタ桃源郷の入り口。
黄色いホワホワのミツマタが群生となって咲いていました。
日が当たっているところはほぼ満開という開花状況。見ごろを迎えていました。
山の斜面の奥に向かって群生地が広がっていて、その間を散策できるようになっています。
荻野高取山の登山口にあるミツマタ桃源郷。丹沢の中では割と最近有名になった群生地で、私が持っている山と高原地図(2011年度版)にはまだ荻野高取山の登山道自体が載っていません。
なかなかの群生の規模。朝の9時前だったので、訪れている人もほとんどいなくて静かでした。
知名度は上がってきているので、おそらく日中になると観光客含めて訪れる人は結構いると思います。
上から眺めるミツマタの群生も壮観な眺めでした。
日陰の部分はまだ蕾の状態もあったので、もうしばらくはミツマタを楽しめそうです。
良ければ行ってみてください。
しばらくミツマタ鑑賞を楽しんでから登山開始。
まず目指すのは高取山ですが、いきなり急登を強いられます。
途中、緩やかなポイントがありつつも基本的にはひたすら登り。
これが結構きつかったです。気温も5月上旬並みの陽気で、半袖で登っても少し暑いくらいでした。
ある程度登ると少しずつ展望も開けてきて、道が緩やかになってきます。
ここに来るまでに何名かの登山者とすれ違いましたが、みんな結構辛そうでした。私もヒィヒィ言いながら登っております。
山頂の手前にあったのが発句石(ほっくいし)と呼ばれる展望台の看板。
ここを左手に進むと、最初の絶景ポイントが待っています。
こちらが発句石。
御覧のように突き出た展望台になっていて、海や市街地方面を見渡せる大パノラマが広がっています。
ここからの眺めはとても良かったです。頑張って急坂を登ってきたのが一気に報われた感じでした。
西側に見えているのは大山。
丹沢でも人気のハイキングスポットですが、3日前に降った雪がまだ残っているようで山頂部は白くなっていました。
ここからは相州アルプスの縦走路へ。
枯れ木が立ち並ぶ稜線で、少し行った先が最初の山頂です。
相州アルプスの最初のピーク、高取山に到着。標高は522mと低山ですが、標高の割になかなかハードな道でした。
ちなみに今回の縦走の最後の山も同名の高取山。そちらと区別するために「荻野高取山」とも呼ばれています。
高取山は展望がなかったので、もう少し先まで行って休憩することに。
しばらくは緩やかな道で歩きやすく、左手側が樹々の合間から展望を望めるようになっています。
少し登り返して華厳山に到着。
山頂はそこそこ広くて丸太のベンチも置かれていたので、ここで最初の休憩にしました。
玉子サンド研究所で買ったとんかつサンド。
こんな感じで肉2枚重ねでボリューミー。ここでは1つだけ食べましたが、肉が柔らかくて食べやすく美味しかったです。
ちなみに玉子サンド研究所で食べ物が手に入らないこともあると思い、普通に菓子パンなども持ってきてしまったので、今日に限っては食料だけは十分にある状態。そして、気温上昇のせいか、あまり食欲が湧かずにほとんど余らせてしまったのが最大の失敗だったか……。
まだこの時点では疲れもそこまでなかったので、カツサンドも非常においしく頂けて残り2切れを食べるのも楽しみでした。
ただ、ここからが相州アルプスの本性が見えてくるところ。一度大きく下っての登り返しになります。
途中には景色が開けるポイントもあって、右手に広がるのは都心方面の街並み。
春の陽気で空気が霞んでいますが、目を凝らせば横浜ランドマークタワーあたりが薄っすらと見えた……気がします。
下ってからの登り返し。
出だしからそうですが、1つ1つの登り坂がまぁ急斜面で部分的にロープが設置されていたりもします。
気温もどんどん上がってきて、水分消費量も多い1日でした。
急坂を登りきった先が経ヶ岳の山頂。
雑誌なんかでは経ヶ岳とこの先の仏果山との周回コースが良く紹介されているルートで、疲れたらこの経ヶ岳から麓のバス停へ下りこともできます。
山頂のベンチは混んでいたので、隅っこの展望の良いところで休憩。
山頂からは丹沢方面が良く見渡せて、左に見えるのが大山。右奥に見えるのが塔ノ岳とか丹沢山あたり。
あんまりお腹は空いてなかったけど、ここでカツサンド二切れ目を頂く。美味しかったですが、水分も持っていかれてヘビーなランチタイムでした。
例によって山頂からはいったん下り道。
こういう階段状の道は丹沢っぽいですね。
そこからしばらくは快適な縦走路。
こういうところをのんびり歩いて体力回復を図る。
途中には展望の良いベンチもあったりして、この区間だけを切り取れば非常に快適なハイキングコースとなっています。
ただし、ここから先がまたしんどい。。。
急な下り坂を下って一度林道に出ます。ここが半原越。
林道に出たのも束の間、すぐに向かいの看板のところから再び登山道に入って行きます。
ここからの登りがきつかった。
まずは階段状の道をひたすら登って行きます。
ある程度登って緩やかな道になったかと思ったら、再び階段。
これはなかなかエグいぞ。
次に目指すピークを横目に見て、さらに肝を冷やす。
山頂直下が反り繰り返ってるやん。
その反り繰り返ってるところがこちら。
見上げるほどに急な階段。しかも歩幅がイマイチ合わないから余計に疲れる。
この辺りが今回の縦走路では一番きついポイントでした。
登った先が革籠石山というピーク。
標識は立派ですが、山頂はそこまで広くなくて他の登山客もいたので1つ先の熊古谷山まで向かうことにしました。
こちらが熊古谷山。ベンチが置かれた山頂で休憩に適しています。
革籠石山から15分ほどの距離ですが、その間にもアップダウンがあるのでまぁ疲れます。
山頂の標識は奥の木の裏側に掛かっていたのでお見逃しなきよう。
そしてここから先が相州アルプスの真骨頂。仏果山~経ヶ岳の登山ルートで良く目にする岩稜エリアへと入って行きます。
ここに入る手前で「この先道幅狭し、注意」という看板がありましたが本当にその通りで、左右が切れ落ちた岩場が続きます。
部分的に鎖の手すりも設けられている岩場ゾーン。
すれ違うのが困難な狭い箇所もありますが、実際に歩くとそこまで危険というわけでもなく、ほどほどの楽しめる面白い区間です。
なかなかの稜線ルートですが、岩場なだけあって展望の良い箇所も多く、途中からは丹沢を一望できるポイントがいくつもあります。
相州アルプスの縦走路で一番楽しめるのがこの辺りだと思うので、じっくりと味わって歩いてみてください。
そうしてたどり着いたのが仏果山。
山頂は広くて多くの人が休憩していました。
そして仏果山の山頂のシンボルともいえるのがこの展望台。
周囲の展望が望めるように、木々の上まで登れるようになってます。
こちらが展望台からの眺め。
眼下に見えているのは宮ヶ瀬湖。ここから先の高取山からはさらにあの湖を広範囲に見渡すことができます。
その高取山目指して最後のアップダウンへ赴く。
高取山~仏果山の周回ルートもお手軽ハイキングコースとして人気で、ここら辺でも多くの人とすれ違いました。
相州アルプス、いくつかに分割して登れば非常に楽しく登れると思いますが、全山を一気に縦走するとなるとそれなりにハード。穏やかに楽しむかハードにキメるか、お好きな方をお選びください。
ミツマタ以降、ひたすら縦走路と格闘していましたが、ふと脇を見ると花も結構咲いていました。
この白い花はアセビですかね。
最後の登りを制したところにこの標識。0.05kmという表現は初めて見た気がします。
つまり50m。視線のすぐ先には山頂が見えている距離です。
こちらが相州アルプス最後のピーク、高取山。
本日最後のピークの高取山と区別するために、こちらは半原高取山と呼ばれていたりもします。
そしてこちらにも展望台が用意されていました。この段階になると、展望台の階段ですら億劫になるところですが、せっかくなので登らせて頂きます。
こちらが展望台からの眺め。
丹沢の山々と宮ヶ瀬湖を一望できる素晴らしい眺めが用意されていました。
宮ヶ瀬ブルーと言われる湖の色がとても綺麗です。
こちらは都心方面の展望。
空気が霞んでいます。そして花粉がヤバいことになってます。今日は鼻水ではなく目がかゆて仕方なかったです。
山頂で最後のカツサンドを食してふれあいの村方面へ下山。
最後の方は無理やり胃に収めた感じ。もうお腹いっぱい、何も食べれない。
下山路が歩きやすかったのが幸い。
途中のアップダウンで出てきたような急坂はほとんどなく、比較的緩やかな道が続きました。
下山したところが愛川ふれあいの村。
バーベキュー場や宿泊棟などがある広い公園でした。トイレもあります。
麓では桜も咲き始めていました。
咲いて間もない、透き通ったピンクの花が綺麗じゃないか。
ここからバス通りまで道なりに下山。
最寄りは野外センター前バス停なのですが、1時間に1本のバスがちょうど目の前を通り過ぎるという不運なタイミングだったので、もう1つ隣のバス通りまで向かいました。
徒歩20分ほどのところにある撚糸組合前バス停。
こちらも1時間に1本の頻度ですが、先ほどの野外センター前バス停とは30分ほど間隔がずれているので、こちらはちょうど良いタイミングでした。
下山時刻に合わせて好きな方をお選びください。もしくは少し歩いて始発の半原バス停まで歩いてしまってもいいかもしれません。それなら1時間に2本ほどの頻度でバスが出ています。
こうして春の丹沢へミツマタハイキングが終了。
低山ながらもアップダウン多めで、トータルの高低差はなかなかのものでした。
かなり疲れましたが、お目当てのミツマタ桃源郷はちょうど見ごろを迎えていたので良かったです。群生もなかなかの規模で見ごたえありました。
また1つ知れたご当地アルプスの「相州アルプス」。登山としての面白さもあるので、良ければ行ってみてください。
個人的なおすすめは序盤の発句石からの展望と仏果山の岩稜エリアです。
それと、自分が手に入れられなかった玉子サンド研究所のたまごサンド、ぜひゲットしてみてください。
【日程】
2025年3月22日
【コースタイム】
7:50 泉バス停
7:55 玉子サンド研究所
8:40 ミツマタ桃源郷
9:40 荻野高取山
10:30 経ヶ岳
12:00 仏果山
12:40 半原高取山
13:20 愛川ふれあいの村
13:45 撚糸組合前バス停
藤野駅から日連アルプスを周回登山してきました。
駅から直接登れて縦走ルートもそこまでのアップダウンがなくて非常に歩きやすい道が続きます。
降雪直後ということで雪景色が見れたり、麓の街には梅の花が咲いていたりと、3月らしい景色を見ることができました。
初心者の方にもおすすめのハイキングコースだと思います。
今月もやってまいりました、ご当地アルプスシリーズ。
今回は神奈川県藤野の「日連アルプス」。「ひづれあるぷす」と読みます。ずっと「にちれんあるぷす」と思ってました、ゴメンナサイ……。
全山登ってさらに青田山まで加えると、辿った軌跡が「あるもの」に見えるのが登山後のちょっとした楽しみ。
私も自分の軌跡でお絵描きしてきました。
スタートとなるのは高尾の2つ先の藤野駅。
ここもまた駅から登れるご当地アルプスで、都心からのアクセスも抜群です。
藤野と言えば「芸術のまち」としてもプロモーションしており、町の中には芸術作品が多数点在しています。
その中でも特に有名なのが「緑のラブレター」。山の斜面に置かれた巨大なラブレターで、駅からもはっきりと見ることができます。
ラブレターを目に焼き付けて出発しましょう。
日連大橋を渡って正面に見えている山が今回の日連アルプス。標高は低いですが、周回すると10km以上になるのでそれなりに歩き応えあります。
藤野駅では多くのハイカーが下りたのですが、ほとんどの人は陣馬山へ行く人たちでこちらに来る人は前後見渡す限りではいませんでした。
日連大橋渡ってしばらく道路沿いを歩いていくと、左手に見えてくる赤い鳥居。こちらが登山口です。
途中にローソンが一軒ありました。
入口にあった日連アルプスハイキングコースマップ。
この地図に書かれている登山道ルートと道路の白線を眺めていると、ぼんやりとある生き物の形が浮かび上がってくるかもしれません。
登山口からスタートすると、しばらくはつづら折りの登り坂。
今回のルートで一番体力使うのは最初のここだと思います。
この坂があっという間に感じる人は、このルートはもうお茶の子さいさい、余裕のよっちゃんだと思います。(どちらも死語ですかね)
途中にベンチがあるので、一息入れるならここでどうぞ。
山頂までの距離はそう長くはありません。
その後もしばらく登って行くと、本日最初のピーク「金剛山」に到着。標識に書かれていますが、ここは藤野15名山の1つ。
藤野には同名の金剛山が別にあるので、区別するために日連金剛山とも呼ばれているそうです。
山頂は比較的広いですが、展望を求めるならこの先に絶好の場所があるのでそちらがお勧めです。
金剛山からは杉峠・宝山方面の標識に従って進んで行きます。
山頂の奥の尾根道に行ってしまうと、赤沢バス停という方に下山してしまうのでご注意ください。
ここからアルプスの縦走路へ。
ここら辺から前日に降った雪が出てきました。都心部ではみぞれでしたが、山の上はやっぱり雪でしたね。
しばらく歩くと峯山頂への分岐点があります。所要時間1分、ここはぜひ立ち寄るべし!
こちらが峯山頂。峯って山頂という意味ですよね。つまり英語に直すと Peak of Peak とかになるのだろうか。カッコいいですね。
山頂はそこまで広くはないですが、本ルートで一番ともいえる展望が用意されています。
峯からの眺め。麓の街と中央本線沿線の山々を一望!
山の上はどこも白くなっていました。
終日晴れの予報だった割に雲が多かったのは、寒気の影響でしょうか。藤野は1日中晴れでしたが、吹く風は冷たかったです。
峯山頂からさらに奥に道が続いていて、八坂山というピークがあります。
こちらも所要時間数分なので立ち寄っておきましょう。
こちらが八坂山。
展望は特になかったのですぐに戻りました。
分岐まで戻ってきて引き続き縦走路を進んで行きます。
雪が残ってはいたもののアイゼンを付けるほどではなく、ここら辺は道も緩やかで非常に歩きやすいです。
次なる分岐に到着。
左奥が縦走路ですが、右に鋭角に曲がった先にも1つピークがあるので寄り道していきます。
向かうのは鉢岡山。所要時間は30分ほどで登ったら再びここに戻ってくることになりますが、こういった寄り道をした方が、日帰りハイキングとしてはちょうどいい行程になります。
鉢岡山までも山頂付近以外はほとんど平坦。
日が当たる箇所は雪も溶けてました。
途中、登山道わきにあった展望台。
階段から上へと登れるようになっていますが、木々に遮られて展望はイマイチでした。
そしてこの展望台のすぐ先に、日連アルプスでもちょっとした有名スポットがあります。
それがこちらの車の残骸。登山道わきのすぐ近くに白い廃車が投棄されています。
鉢岡山に行く場合は必ず目にすることになるので、登山レポでも良く写真がアップされている人気者。ランドマーク的な存在になっています。
いったいこの車はどうやってこの斜面まで来たのか、全くの謎です。
白い車のミステリーを考えていると、登山道も再び白くなってきました。
ここら辺が本日一番の積雪量でした。と言っても、部分的にくるぶし位まで埋まる程度ですが。
先行する足跡もないのでこの日はまだ誰も登っていなかったのかもしれません。
ザクザク踏みながら進む雪道が心地よかったです。
鉄塔が見えたらそこが鉢岡山の山頂。標高は460mで今日登る山の中では最高峰です。
山頂は広いですが、周りを樹々で遮られているので展望はあまりありません。
そしてここも藤野15名山の1つ。これで12座目で残り3つとなりました。いつか登り切りたいです。
山頂からは尾根伝いに下れる道がありましたが、あまり整備されてないルートで細かい枝が邪魔でした。
しかもちょうどこの写真を撮ったすぐ後にぬかるんだ泥に足を滑らせて盛大にコケるというオプション付き。ズボンとザックが泥だらけになっちまったよ……
自分みたいな間抜けな失態はしないよう、雪解けの坂道はお気を付けください。
来た道を戻ります。
この平坦な尾根道の右手に先ほどの白い車がありました。
分岐まで戻ってきて引き続き日連アルプスの縦走路へ。この先もフラットで歩きやすいです。
そして少し標高を下げるだけで雪が全くなくなり、緑も豊かなハイキングコースへと変貌。
冬と春が入り混じっているような景色の変化でした。
そうして、しばらく進んだ先が日連山の山頂。名前を見る限り、この日連アルプスの主役的立ち位置だとは思うのですが、特に展望が良いピークでもなかったです。
むしろこの先の宝山の方が眺めが良いです。
こちらが宝山。北側が開けていて、陣馬山方面の山なみを見渡せます。
日連アルプス、この界隈の山では珍しく富士山の展望がないのが少し残念なところ。
晴れていれば登山道途中の木陰から見えるポイントがあるのかもしれませんが、自分が歩いた限りでははっきりと見える場所はなかったです。
宝山から下山路になります。
標識にある通り、一部急坂でロープが設置された箇所があるのでご注意を。
とはいってもそこまで危険という感じでもなく、ロープも垂らされているのではなく手すりとして張られているもの。
特に問題なく歩けるところです。
下った先に最後の分岐点。日連アルプスハイキングコースとしてはここで終了で、藤野駅へ戻るのであれば左へ進めばOKです。
ただ時間があれば、ここはぜひとも右の青田方面へ進むのをお勧めします。
少し行くと登山口に出て、道路を右手に進んで行きます。
この先にもう一つ登れる山があって、そこが本日最後のピークになります。
少し行くと小さな集落が現れました。ここが青田地区。
地図で見るとわかりますが、相模湖に突き出た半島のような場所にあります。
数軒の家が立ち並ぶ静かな雰囲気で、畑の脇には梅も咲いていたりと癒し空間が広がっていました。
この先、相模湖の眺めが良いポイントもあるので、青田地区は立ち寄って損はない場所だと思います。
道なりに歩いていくと舗装路から竹林の遊歩道になり、さらに奥へ進んで行くと登山口があります。
半島の先端あたりまで来たところが登山口。
標識は特に用意されていないですが、この正面に湖畔が見渡せるベンチがあるのでそれが目印です。
ピンクテープもありました。
登山道がどんなものか少し不安でしたが、なんて事はなくここも非常に歩きやすい道が伸びています。
日差しも届いて非常に明るい雰囲気。
途中、キャンプ場のような広場がありました。
傍らにあった標識には「森のようちえん・てって」と書かれており、子どもたちが自然と触れ合うための場所のようです。
山頂までの登山道はひたすら1本道。途中、やや不明瞭なところがありますが、尾根伝いにまっすぐ進めばよいのでそこまで迷うことはないかと思います。
ピンクテープも所々に用意されてました。
登りきったこちらが青田山の山頂。標識はしっかりと用意されていました。
展望はなかったので、来た道を戻って登山口のベンチで休憩することにします。
こちらが登山口の正面にある休憩ポイント。
湖畔沿いの遊歩道なだけあって、すぐ目の前に相模湖を眺めることができます。
ここで食べるBLTサンドは美味かったぞ。最近、登山中にフレッシュ野菜が採りたくて各コンビニのBLTサンドを食べ比べてますが、個人的にはファミマが一番ですね。
そのあとは反時計回りに半島をグルっと一周して戻って行きます。
ここら辺もすぐわきに相模湖が見えるので気分は上々。近場の低山でも、まだまだ歩いたことのないルートがたくさんあるから登山は面白いです。
湖畔沿いをある程度進んで行くと、廃墟と化したラブホテルが立ち並ぶエリアに突入。
この写真の手前にも1軒廃業となったホテルがあって、ここもどうせ潰れてるんだろうと思ってましたが、右のホテルは絶賛営業中でした。
いにしえのホテル街を進んで行く。こんな場所にあって客は来るのかと思いますが、立ち並んでいるんだから、昔は人が訪れていたんでしょうね。
そんなことを考えながら進んで行くと、正面奥にパトカーを発見。このホテルの出入りを取り締まっているのかと思いましたが、そうではなかったです。
進んだ先にあったのが勝瀬橋。ここを渡っても藤野駅に戻れますが、最初に触れた軌跡のお絵描き計画を目論むならここはスルーして、行きと同様に日連大橋の方を渡りましょう。
ちなみに、先ほどのパトカーはこの橋の一時停止を監視していました。
こんなところで取り締まるかね、と思ってましたがすぐに1台捕まっていたので意外と多いのかもしれません。車で通過する際はお気を付けください。
この後は街中を歩きながら藤野駅へと戻って行きます。
道中には梅が咲いているところも多く、春らしい雰囲気を味わえました。
途中にあった日連神社。
日連アルプスを無事に縦走したということで、ありがとうございましたの一報を入れておきました。
途中の分岐点。
右に行けば藤野駅への近道ですが、ここはあえて左へ。何のことかわからないと思いますが後述。
日連大橋を渡って駅まで戻ります。
行きでは省略しましたが、橋から見渡す眺めもなかなかのもの。
ここはまだ相模湖に行き着く前の相模川ですが、それでも広大な川幅で景色は湖そのもの。
釣り人でしょうか。
エメラルドグリーンな川を下る姿は絵になりました。
こうして藤野駅まで歩いて本日の登山が終了。
駅から周回できる面白いハイキングコースでした。
そして本日歩いた軌跡がこちら。何に見えますかね?
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正解は「ティラノサウルス」。
これは自分が発見したわけでは決してなく、先人たちのたまもの。言われてみれば確かにそう見えるな、ということで自分もその軌跡を辿ってみました。
面白いのが、今回の7つのピークを踏んでいくと、自然とこの形になるところ。もちろん、多少意図したところはあって、最後の分岐を左に行くところは首筋の部分あたり。あえて遠回りしてくびれ感を出してみました。
そんなわけで、日連アルプスのティラノサウルスルート、良ければ歩いてみてください。
下山後の軌跡のお遊びはともかく、縦走路も非常に歩きやすくて初心者にもおすすめできるコースです。特に峯からの展望は素晴らしく、エメラルドグリーンの相模湖を一望できる青田地区も一押し。
ここもまた、素敵なご当地アルプスでした。
【日程】
2025年3月20日
【コースタイム】
7:40 藤野駅
8:00 金剛山登山口
8:25 金剛山
8:30 峯
8:35 八坂山
9:10 鉢岡山
9:45 日連山
9:50 宝山
10:40 青田山
12:00 藤野駅
関東屈指の広さを誇る越生梅林と大高取山へハイキングに行ってきました。
梅はちょうど満開を迎えていて、園内を華やかに彩る風景が素晴らしかったです。山登りも全体的に歩きやすくて眺めも良く、途中の虚空蔵尊さくら山では桜も開花していました。
電車のみのアクセスで越生駅から周回登山できます。
春になったら訪れたくなる奥武蔵。
都心からのアクセスが良いのに、奥多摩や丹沢と比べてやや地味な印象を持たれているように感じるのは気のせいでしょうか。
富士山の展望がないからなのかもしれませんが、春の花に関しては非常に恵まれていると思っていて、毎年3月から4月に登りに行きたくなります。
今回はちょうど梅が満開を迎えていると聞いた、越生梅林(おごせばいりん)とその周辺の山に登ってきました。
スタートとなるのは越生駅。
越生梅林と大高取山、およびその周辺の低山へは駅から直接アクセスできます。バスを使うこともできますが、ハイキングを目的に来たのであれば問題なく歩ける距離です。
乗り継ぎが順調すぎて、朝の7時過ぎというだいぶ早い到着となりました。
駅前のゲートをくぐって道路沿いを右へと進んで行きます。
「四季の花と香りのまち」と書かれている通り、この周辺の山は低山ながらもシーズンを通して色々な花が見れます。
越生駅は2年前にさくら祭りのシーズンに訪れたことがあって、今回が2回目。前回は桜が目的でしたが、今回は梅でございます。
越生梅林までは徒歩40分ほどかかるのですが、その道中にあったのが旧越生酒造の跡地。
酒造の面影はほとんどなく、不気味なアンティーク人形がたくさん置かれた奇妙で不思議なワンダーランドと化していました。
短パンにギター抱えたファンキーなサンタとか、もう夢に出てきそうですよ……。
こ、怖い……。
こいつの奏でる音楽は聖なる夜には似つかわしくないだろうな、きっと。
越生梅林に行く途中で少し寄り道。
こちらのこんぴら山公園に1つのピークがあります。階段を登ったすぐ先が山頂で1分もかかりません。
金比羅山に到着。
山頂には神社があったので今日の周回登山の安全祈願をしておきました。
越生梅林が8時30分から開園で、まだ少し時間があるのでさらにもう1つ寄り道。地図を見たら弘法山というのがあったので行ってみました。
山頂までの標高差は50mほど、5分程度で登れます。
ちなみにこの写真を撮っている背後にセブンイレブンがあるので、そこで買い出しも可能です。
山道を登って行くと神社に続く階段が出てくるので、そこを上がって行きます。
左のイラストは越生七福神・弁財天。ここ越生には「武蔵越生七福神めぐりコース」なるものがあって、こちらの弘法山がその1つでした。
梅林と合わせて七福神を巡るコースを歩くのも面白いかもしれません。
こちらが弘法山山頂。奥にあるのが諏訪神社。
標識に書かれていますがここは越生10名山の1つで、このあと登る大高取山と虚空蔵尊さくら山も10名山に選定されています。
寄り道のついでに立ち寄ったところが越生10名山というのは、何というか結果オーライな感じでした。
弘法山から下って越生梅林方面へ進んで行きます。
この先に待つ越生梅林はもちろん凄いのですが、その道中のあちこちに梅林があるので、正直なところそれだけでも十分梅の花を満喫できちゃいます。
道路わきの名もなき梅林でこの規模。
駅前にあった「花と香りのまち」というのは、本当にその通りですね。民家脇にも見ごたえある梅の樹がいくつもありました。
越生梅林のすぐ近くにある酒蔵・佐藤酒造店。
登山を先に済ませてその後に梅林に行く場合は、最後にここに立ち寄ってお土産の酒を買うのが良さそうですね。
そしてやってきました越生梅林。ちょうど開園時間となる8時半に到着。バス停が見える通り、駅からバスに乗っても来ることができます。
看板に描かれているのは「うめりん」。この先のハイキングコースでもチラホラ現れるご当地キャラです。
入園料500円を支払って入場。
目の前にいきなり現れたのは梅林のトンネル。すぐ頭上に梅の花がアーチとなって咲き乱れていました。
ちょうど満開と言ってよい見事な咲きっぷり。
例年であれば3月中旬は終盤という時期ですが、今年は開花が遅れて3月15日時点でまだまだ見ごろという開花状況でした。
梅林の散策路を奥へと進んで行きます。
この越生梅林は「関東三大梅林」の1つにも数えられていて、その広さは関東屈指。
かなり奥まで梅林が続いています。
青空の下で咲く梅の花が綺麗です。
この日はほぼ1日中曇り空だったのですが、朝のこの時間帯だけ晴れてくれたのは良かったです。
途中にあったのが福寿草園。
梅と開花時期が重なる早春の花です。
足元に黄色い花が群生となって咲いていました。
福寿草も登山界では割と人気者のイメージがあります。
一面の梅の花ロードを進んで行く。
あいにく花粉症マックスで鼻水が止まらない状態だったので、香りは楽しめませんでした。
目で楽しみましたが、その目もショボショボするんだからこの時期はつらいっす……。
入口付近は白梅が多かったですが、奥に行くと梅の色がカラフルになってきました。
特に見応えあったのがピンク色のしだれ梅。
こちらもちょうど満開と言ってよい状態で綺麗に咲いていました。
枝が垂れているだけで上品な感じがします。
こちらは緑萼枝垂(りょくがくしだれ)。
花びらが透き通った薄緑で、個人的にはこの品種が一番好きでした。
鮮やかな紅色の玉光しだれ。
曇り空の下でも、この濃い赤色は存在感が際立ってます。
梅まつりらしく、園内中央には出店スペースもありました。
朝早かったのでまだどこも準備中。お祭りムードという感じではなかったですが、その分観光客もまだ少なくて静かに見て回れたのは良かったです。
1時間ほどの越生梅林散策でした。
関東三大梅林に選定されているだけあって、広い園内に咲き乱れる梅の花は圧巻!品種も多種多様でとても見ごたえありました。
お祭り気分を味わいたいなら、先に登山を済ませて下山後に訪れるのが良いかもしれません。
越生梅林を後にしてここから山登り開始。
すぐ近くにあったのが梅園神社。二本の巨杉が印象的で独特の雰囲気がありました。
本来のハイキングコース入り口は道路沿いをしばらく進んだところにあるのですが、この神社裏手からも一応登山道(部分的に急登)が伸びていたのでここから登ることにしました。
途中、やや荒れた道があったものの、10分ほど登ると矢崎山に到着。
一般ルートは書かれていないですが、山頂の標識はしっかりと用意されていました。
展望はないので特に立ち寄らなくてもいいかと思います。
そこから尾根道を歩くと正規ルートと合流。
こんな感じの良く整備された1本道がひたすら続きます。
途中にあった神ノ座山。
こちらも展望は特になくて、標識がなければ山頂とは気づかずに通り過ぎてしまうようなところでした。
道は全体的に緩やかで最後の方でやや登らされる感じ。
丸太のベンチが見えてきたらそこが山頂です。
大高取山に到着。2年ぶり2回目の登頂です。
ここも越生10名山の1つに選定されていて、おそらく10名山の中では一番人気なんじゃないかなと思います。
奥武蔵の入門的な低山、特に駅から登れる山として良く雑誌なんかで紹介されてます。
大高取山からの下山路はたくさんあるのでお好みでどうぞ。一番ポピュラーなのは、西高取山を経由して大観山へ下りるルートでしょうか。
ロングルートを行くなら桂木観音を経由して鼻曲山~吾野方面へ下山するコースもあります。
今回はそこまでは行かずに、虚空蔵尊(こくぞうそん)方面へ下りてみることにしました。
ちなみに大高取山から少し先へ行ったところにあるのが桂木山。
ここも標識があるだけで特に展望はありません。
桂木山から虚空蔵尊方面の下山ルートへ。
ここは初めて歩いた区間ですが、非常に歩きやすい道が続きます。
途中にあったのが西山富士。
富士と名がつく山頂は得てして展望が良いところが多いですが、ここは残念ながらなし。
ただし、そこから少し下ると突然景色が開けます。
こちらが虚空蔵尊さくら山公園。その名の通り、春になると公園内に植えられた多種多様な桜が咲く公園です。高台なので眺めも最高!
主役の桜はまだこの時期は少ししか咲いてなかったですが、それでも品種が色々あるので、早咲きの桜はすでに見ごろを迎えているものもありました。
こちらは河津桜でしょうかね。
虚空蔵尊さくら山の山頂標識もあります。
こちらも越生10名山の1つ。今日だけで10個のうち3つのピークを踏めました。大観山、顔振峠、関八州見晴台も登っているから、これで計6つ。残り4つと考えると、近々踏破できるかもしれぬ。
一ヶ所、満開の桜の樹がありました。
品種はよく分かりませんが、ソメイヨシノにも似ているこれぞ春の桜っていう感じ。
梅のシーズンに訪れても何かしらは咲いているので、虚空蔵尊さくら山公園も時間があれば立ち寄ってみてください。
こちらが虚空蔵尊。
人の気配がなく静まり返っていましたが、その傍らから何やら強烈な視線を感じるので目を向けると……
ダ、ダルマ!?
しかもものすごい数。なんでこんなにダルマが置かれているのか、この時は全然わからなかったですが、しばらく下りて行くと張り紙を発見。
虚空蔵尊ダルマ市。
どうやら毎年開催されるだるまや飾り物が販売されるお祭りのようで、今年もちょうど1週間前に開催されていたそう。
ということは、さっきのダルマはその時の余りものか。
麓まで下山して越生駅方面へ。
ここから駅までの間にもかなり大規模な梅林があって、本当に越生は梅の樹が多いなぁ~と思いました。この規模の梅が当たり前のように立ち並んでいるのが凄いです。
このまま越生駅まで帰っても良かったですが、まだ12時前だったのでもうちょっと山歩きすることにしました。
こちらの正法禅寺入口へ入って行きます。
高取山へ登る道があるので、再び登山道へ。
本日の第2ラウンド。いったん街中に下山してからの登山再開はまぁまぁ疲れます。
しばらく登って高取山に登頂。
ここは初めて登った山で、山頂に神社がありました。展望も悪くはなかったですが、ここから西高取山へ登ると、もっと展望が良くなります。
さらに登って行くと、この界隈では珍しい岩場の道になります。
登りきった先が西高取山の山頂。
そして西高取山からの展望がこちら。
曇ってはいますが、地平線を感じられる大展望!素晴らしい眺めがここには用意されています。大高取山と合わせてぜひ登ってほしい山です。
山頂の標識は森の中にあります。
西高取山に登る場合、自分のようにわざわざ一度麓まで下山する必要はなく、大高取山から尾根道をたどって30分程度で来ることができます。
西高取山からもルートが複数ありますが、せっかくなので歩いたことのない東砥山方面へ行きました。
ここら辺も道が緩やかで歩きやすく、トレランしている人も結構いましたね。
こちらが東砥山。
標高は240mで展望はありません。
続けて尾根道を下っていると笹山に到着。
こちらも特に展望はないピークでした。
笹山から少し下ると五大尊つつじ公園に出ます。
5月ごろにはたくさんのツツジが咲くようですが、さすがにこの時期は全く咲いておらずそのまま町へ下山。
越生駅までは徒歩20分ほどです。
こうして越生駅まで歩いて本日の登山が終了。
越生梅林と合わせて駅から周回するようなコースを歩きました。
駅前のお店で買った梅酒が戦利品。
お疲れさまでした。
3月の越生梅林と大高取山ハイキング。
メインの梅はちょうど満開を迎えていて、色とりどりの梅の花を見ることができました。関東三大梅林の1つなだけあって、その規模はやはり凄かったです。
登山の方も低山で登りやすく、展望の良い山も多かったので楽しかったです。個人的には初めて登った虚空蔵尊さくら山が気に入りました。
越生駅から電車のみのアクセスで登れるお手軽コース。これからの桜の開花シーズンもおすすめなので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年3月15日
【コースタイム】
7:10 越生駅
7:30 金比羅山
8:00 弘法山
8:30 越生梅林
10:15 大高取山
11:00 虚空蔵尊さくら山
12:00 西高取山
13:00 越生駅
裏高尾の陣馬山と高尾梅郷ハイキングに行ってきました。
陣馬高原下バス停から陣馬山に登り、北高尾山稜を歩いて木下沢梅林から高尾駅までを縦走。
降雪直後の雪山登山となり、山頂からの霧氷と雲海、周囲の雪景色が素晴らしい景色でした。
下山後の梅の花も綺麗でしたが、満開まではもう少し。来週あたりが見ごろだと思います。
3月の山登り。
近場の低山では春の花が咲き始めつつも、まだまだ寒い日も続く冬山の瀬戸際シーズン。
過去に丹沢でも3月末に雪山が楽しめた年もあったりしましたが、今年もそのチャンスがやってきました。都内での雪予報。
「都内で雪=青梅しか降らない」なんて言われたりもしてますが、さすがに高尾界隈なら雪景色が見れるだろうと、もう何度目かの陣馬山に登ってきました。
高尾駅から陣馬高原下行きの始発バスに乗車して、7時半ごろに陣馬高原下バス停に到着。
路面凍結はなかったですが、辺りの山は見事なまでの雪景色。気温もまぁまぁ低くて、吐く息は白かったです。
降雪直後を狙っている人は多いだろうなと思ってましたが、意外とそこまで乗客は多くはなく30人くらい。満車と言うほどではなかったです。
バス停横にトイレもあるので、そこで出発の準備。
見上げる樹々がすでに真っ白!綺麗な霧氷に仕上がっていて、今日一番見たい景色が早くも見れました。
準備運動済ませてスタート。登山口までしばらく道なりに舗装路を歩いていきます。
バス停近くにあるお蕎麦屋さんがいつも気になるのですが、毎回早朝スタートとなるので、ここが営業しているのをいまだに見たことがありません。
林道を歩いていく途中で目にするホラーな景色がこちら。
首だけの石像が道脇に置かれています。
陣馬高原下からスタートする際は必ず横を通り過ぎるので見たことある人も多いでしょう。
何度見ても不気味です。雪をかぶった姿がシュールかと思いきや、涙を流しているようにも見えて怖い怖い……。
あの首の石像、何年も撤去されないところを見ると、もはやこのルート序盤のシンボル的存在になってしまっているような気がします。
そんな石像が置かれた林道をひたすら歩いて、こちらが登山道入り口。
標識を見逃して、そのまま林道を突き進まないようにご注意ください。
登山口からしばらくは単調な樹林帯の登り坂。
最初のうちは足元にも雪がそれほどなかったのですが、30分ほど登ると登山道も全体が雪道になってきました。
見上げる白い木々も美しい。
ここら辺から雪景色が綺麗になってきましたが、時間が過ぎるにつれて瞬く間に雪が溶けているのが分かったので先を急ぐ。ボトボトと雪が落ちてきて、晴れているのにレインウェアが欠かせない状況でした。
雪道のトラバース路。
ここまで来ると山頂も近いです。霧氷よ、どうにか溶けずに待っててくれっ!
そして目にした白銀の世界。
ここは北側斜面。朝8時を過ぎても日が当たらない箇所は寒い分、雪も溶けずに残ってくれていました。
モノクロの世界観も悪くない。
さらに進んで行くと陽の光を浴びた煌びやかな霧氷ゾーンへ。
ここら辺が本日の雪景色の真骨頂。3月の東京とは思えない美しい景色が広がっていました。
見上げる霧氷がとても綺麗です。
青空の霧氷風景っていうのはやっぱり映えますね。年に1回チャンスがあるかわからない高尾界隈の雪景色と思えば、なおさら見れて良かったです。大急ぎで登ってきた甲斐ありました。
ちなみに陣馬山の霧氷は5年前に一度見ていて、その時は1月だったのでさらに大規模な霧氷ワールドが広がっていました。
2020/1/19【東京】陣馬山~高尾山 霧氷の絶景雪山登山
見上げれば一面白い毛細血管だらけ。
さすがにこの時ほどの積雪量はなかったですが、3月でもこれだけの雪山ハイキングが楽しめるんだから、今後も数少ないチャンスを狙って登りに行きたいものです。
こうして森を抜けると陣馬山山頂の高原エリアに到着。
ここら辺もしっかりと雪が積もっていました。
そして見えた陣馬山のシンボル。
一見すると卑猥にも見えてしまうお尻をこちらに向けて、天高くそそり立っております。
こうして陣馬山に登頂。これが2025年最初の白馬とのご対面です。
今年も何度か登りに来ると思うので、どうぞよろしくお願いします。
山頂一帯は高原になっているので、非常に広くて展望も開けています。
茶屋も複数軒ありますが、まだ朝の早い時刻だったのでどこも営業していませんでした。
そして何より人が全然いない。陣馬山でこれほど静かなのも珍しいです。
さらに珍しかったのが都心方面の展望。
高尾山稜の向こうには一面の雲海が広がっていました。
高尾山界隈で雲海を見たのって、もしかしたらこれが初めてかもしれません。都心の高層ビル群もすっぽり雲に覆われてました。
西側方面も低い雲が漂う景色。
雲の位置が稀に見る低さなので、高山帯にいるような感覚にさせてくれます。
手前に見えているのは清水茶屋。もう間もなく開店なのか、営業の準備されてました。
陣馬山あたりは晴れているものの、周りを取り囲む雲の流れが凄まじかったです。
特に印象的だったのは丹沢方面の展望。雲の合間から見える山が真っ白で、いまごろあちらを登っている人も素晴らしい雪景色が見れているんだろうなぁ~と羨ましくなりました。
陣馬山からの展望と言えば富士山ですが、この日は低い雲が浮遊して頭だけが見える状態でした。
山梨方面でも前夜に雪が降ったのがわかるくらい真っ白。
今日はこの後のルート上では富士山を見れるポイントがないので、これが本日最後の富士の眺めとなりました。
静かな陣馬山山頂でしばし休憩。
さながら雲海テラスか。滅多に見れない陣馬山からの雪景色と雲海を見ながら遅めの朝食休憩。
陣馬山からは裏高尾縦走コースへ。
今日は高尾山までは歩かないですが、しばらくは景信山・高尾山の標識に従って進んで行きます。
しばらくは平坦な縦走路。
登山道も雪がしっかり積もっていて、ザクザク踏み進める感じが心地よかったです。
凍結箇所はなかったので、持ってきた軽アイゼンは履かずに済みました。
途中、縦走路から少し外れる南郷山、富士小屋山のピークを踏んでおく。
どちらも展望は特にないですが、ここはこれまでスルーしていた山頂だった気がするので、しっかりと標識を拝めておきました。
気温も上がってきて、木に積もっていた雪がどんどん溶けていきます。
登山道は雨が降っているかのような水滴ラッシュでしたが、溶けていく雪が煌びやかに輝く森はどこか神秘的でした。
裏高尾縦走路をひたすら進んで行く。
誰も写っていないですが、このような雪のコンディションでも走っているトレラン勢は結構いました。
明王峠に到着。
ここら辺でもまだまだ霧氷は健在で、辺りを取り巻く雪景色が綺麗です。
その後もフラットな縦走路を進んで行きます。裏高尾縦走路はアップダウンがそこまでなくて、本当に歩きやすいですね。
時間が過ぎるごとに登山客とすれ違うことも多くなってきました。
そしてやってきた重要な分岐点。
左に行けば北高尾山稜、右下に行けば景信山を経ての城山・高尾山方面。
今日は色々な思惑もあって左へ進みます。
北高尾山稜ルートに入ってすぐのところにあるのが堂所山。
景信山方面へ行く人の方が圧倒的に多いので、ここら辺から一気に人も減って静かになりました。
そして堂所山から先が初めて歩く区間。
ここから狐塚峠までが高尾山界隈の縦走ルートで唯一歩いたことのない区間で、ここを繋げば主要ルートはほぼ踏破と言っていいはず。
そんな思いで今日はこちらのコースを選択しました。
しばらく歩いたところにあったのが三本松山。
展望は特になかったので先へ進みます。
その後は徐々に標高を下げて行くので、進むにつれて雪も減ってきました。
人が少ないですが、高尾山界隈の縦走ルートらしく道が明瞭で歩きやすい。ここら辺から鼻がムズムズしてきたのは花粉の影響か……
次のピークが大嵐山。
ここも特に展望がなかったですが、この先の山が比較的広くて明るい山頂なので、休憩するならそちらがお勧めです。
それがこちらの湯ノ花山。
周囲を枯れ木で囲まれていますが、日差しが届くの明るく樹々の合間から展望も見れます。北高尾山稜コースの中ではお勧めの山。
その先にあるのが黒ドッケ。
こちらは残念ながら展望はなし。八王子城山まで4.3kmと書かれていますが、今日はそこまでは行きません。
黒ドッケからアップダウンを経ての杉の丸。
距離は短いですが、ここの山頂直下がまぁまぁな急登でした。
そうしてやってきたのがこちらの分岐、狐塚峠。
ここを右に下って行くと木下沢梅林へ行くことができます。そしてその木下沢梅林からここまで登ってきて八王子城山まで歩いたのが2年前。
これで北高尾山稜コースがすべて繋がりました。やったぜ。
今回はここから下山。
つづら折りの坂がひたすら続きます。2年前のここの登りはつらかった覚えがありますが、下りは楽ちん。
朝の雪が水滴となってあたりの草木を潤しています。乾燥肌にはうれしい保湿空間。
下りてきたところが開けた草原地帯になっています。ベンチも用意されているので休憩スポットとして最適です。
小屋は売店とかではなく作業場のもの。トイレも特になかったです。
そこから木下沢林道を40分ほど歩くと自然に木下沢梅林の入り口に到着します。
高尾梅郷の中でも特に大きな梅林で、開花シーズン中だけ開放されて入れるようになっています。
ただ、今年は梅の開花がだいぶ遅いのか、例年では満開となるこの時期でもまだ蕾多め。
翌週以降がピークかもしれません。
園内を一通り回って、いつもより早めに木下沢梅林を後にしました。
山頂あたりはもう少しで見ごろと言う感じ。晴れた週末ということで、観光客はとても多かったです。
木下沢梅林からはバス通りをひたすら歩いていきます。
高尾駅まで1時間ほどかかりますが、途中に梅林がいくつもあるので色々と寄り道しながら帰れるのが良いところ。
梅まつり開催中ということでどこも混んでました。小仏行きのバスも臨時便がたくさん出てフル稼働。
木下沢梅林よりも駅に近い梅林の方が見ごろを迎えてました。
この時期の高尾山登山は麓の梅郷ハイキングと合わせて巡れるので、良ければ行ってみてください。
まだ満開はこれからなので来週でも十分楽しめると思います。
こうして高尾駅まで歩いて終了。
お疲れさまでした。
高尾山界隈で雪が降ってくれたおかげで、久しぶりに近場の低山で雪山ハイキングが楽しめました。
山頂から眺める霧氷や雲海が美しく、下山後の梅林散策も良かったです。
高尾梅郷は来週あたりに満開を迎えると思うので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年3月9日
【コースタイム】
7:20 陣馬高原下バス停
8:30 陣馬山
9:50 堂所山
11:20 狐塚峠
12:10 木下沢梅林
13:30 高尾駅
丹沢へ松田山ハーブガーデンの桜祭りと高松山登山に行ってきました。
2月下旬から3月にかけて河津桜と菜の花が満開となる季節で、ちょうど見ごろを迎えて春爛漫の景色が広がっていました。
高松山の広い山頂からは富士山や海が望めたり、山登りとしての面白さも十分にある人気のコース。
新松田駅から山北駅へ、電車のみのアクセスで行くことができます。
5年前に辿ったルートとほぼ同じコースで松田山ハーブガーデンのさくら祭りと高松山登山に行ってきました。
寒波の影響で河津桜の開花が遅れていたものの、一転して20℃近い春の陽気で、桜も菜の花もちょうど満開という開花状況。良い景色が見れました。
気温が上がったことで花粉との戦いにもなりましたが、前回スルーしていたピークも踏めて色々と面白かったです。
スタートは新松田駅。
なんだか久しぶりの小田急線登山。振り返って見たら丹沢はほぼ1年ぶりで、去年3月のミツバ岳以来でした。
同じ列車に乗っていた登山客は多かったですが、そのほとんどが西丹沢行きのバスに吸い込まれていきました。
新松田駅から松田山ハーブガーデンまでは徒歩15分ほど。祭り開催期間はシャトルバスも出ていますが、十分歩いて行ける距離です。
左奥に見えている山肌がピンク色に染まっている部分が桜まつりの会場。
松田山ハーブガーデンに到着。ここがメルヘンな世界への入り口。
階段を登って行くと、すぐにカラフルな河津桜の並木道になります。
こちらが松田山ハーブガーデンの河津桜。そしてその下に広がる一面の菜の花畑。
このピンクと黄色のコラボがここの桜祭りの真骨頂。
散策路の脇に広がる河津桜と菜の花。
どちらもちょうど満開で花という花の世界が広がっていました。
2025年最初の桜を愛でるお花見ハイキング。
暖色系に満ちた空間が心地よく、開花して間もない透き通った花びらがとても綺麗です。
河津桜がメインではあるものの、煌びやかな菜の花も素敵です。
南斜面に面しているので、朝早く訪れても日が照ってくれるのが良いところ。
会場全体を明るくしてくれます。
しばしの桜鑑賞。
山の斜面に散策路がつづら折りに伸びているので、それに沿って山の上の方へと進んで行きます。
マイクスタンドのような菜の花。
直立不動で凛々しい佇まい。
ここら辺はもう撮影大会で、立ち止まっては良いアングルを求めて皆さんカメラを構えておりました。
朝の8時台だったのでまだ空いている方でしたが、ここを立ち去る頃にはかなり混雑していたので、ゆっくり見たい場合は早めの時間帯に訪れた方が良さそうです。
山の上の方まで登ってくると展望も開けてきて、箱根方面の山も見えてきます。
この日は季節外れの陽気で、日中は20℃近くまで上がった1日。朝9時でも半袖でいいくらいの暖かさでした。
上まで行くとハーブガーデンのレストハウスなどがあります。
祭り期間中は出店などもあるようですが、朝の時点ではまだ準備中でした。
山頂にあったハイジになりきれそうなブランコ。
5年前にはなかったような気がします。注目の的になるからか、自分が見ている限りではハイジになっている人はいませんでした。
傍らには高尾山のおそうじ小僧に似たほうきを持ったお地蔵様がいらっしゃいました。
「いつも心にほうきを、訪れた人々に綺麗にする心を持ってほしいと願っている」という有難いお言葉が書かれています。
ハーブガーデンからは富士山も一望!
こんな感じで綺麗な富士の姿を見ることができます。
雲1つない快晴。この日は全国的に天気が良く、東北や上信越、北アルプスなども軒並み晴れ。ザ・登山日和ってやつでした。
散策路の頂上にあるこちらの展望デッキが絶好の撮影スポット。河津桜と菜の花に加えて前方は相模湾の海!
気温が高くて空気がだいぶ霞んでおり、綺麗なオーシャンブルーとはいかなかったですが眺めは最高です。
デッキの両側にはガラスの天使が飾り付けられており、SNSに上げてくれと言わんばかりの映えスポット。順番待ちが発生してました。
こうしてしばし河津桜と菜の花畑を鑑賞して、ハーブガーデンを後にします。
ここからは登山モードで、高松山を目指す場合は最明寺史跡公園の標識に従って進んで行きます。
ここからしばらく林道歩きが長いので要覚悟。
途中、登山道っぽいに森の中にも入ったりしますが、基本的にアスファルトの舗装路が続きます。
時間にして1時間ほど。頑張りましょう。
途中にあったのがコキアの里。
畑が広がるのどかな雰囲気で、ここも富士山と海の展望が素晴らしかったです。
ちなみに畑で栽培されているのはネモフィラのようです。シーズンはこれからですが、ちょっとだけ青い花が咲き出しているのが見れました。
林道をしばらく登って行くと分岐点に到着。
ここを左に行けば最明寺史跡公園で前回も左に行ったのですが、今回はここを右に行きます。
目指すのは松田山。
お恥ずかしいことにこれまでずっと勘違いをしていて、ハーブガーデンがあるところが松田山だと思っていたのですが、松田山の山頂はこの先にあるようです。
この5年間、松田山に登頂したものと思い込んでおりました。
10分ほど登って、こちらが松田山の山頂。
ちゃんと標識が用意されていて、5年前にスルーしたピークを無事に回収。
展望は少し戻ったところから富士山が望めました。
ここから最明寺史跡公園方面へ。
このピンクの花は桃でしょうか?途中には梅が咲いているポイントもあったりして、まさに春を感じさせるトレイルです。
春を感じさせるということは、あの宿敵「花粉」も動き出すということで、このあたりから自分のセンサーが敏感に反応して鼻水が止まらなくなりました。
樹々が黄色っぽくなっているのを見ると、本当に嫌になります。20℃近い陽気で花粉も一気に解き放たれたようで……
最明寺史跡公園を抜けると山間部の集落に到着。
ここら辺は道が入り組んでややわかりづらいので、GPS地図を頼るなり標識を見逃さないようにしましょう。
こちらが尺里峠(ひさりとうげ)。
ここを正面奥に登って行けば高松山ですが、右に行くと第六天というピークがあるようなので行ってみました。
こちらが第六天山頂。別名、水落山と言うらしい。
尺里峠からやや急登ですが、5分もあれば登って来れます。
山頂は片側が開けていて、ここからも海の展望が望めました。
ここも前回はスルーしたピークで初登頂になります。
尺里峠に戻って高松山方面へ。
ここから40分ほどの登りが続きます。
花粉が立ち込めているであろう森の中を登って行く。
この時期の登山は鼻水と目の痒さのダブルパンチがキツイ。なんで花粉症なのに山に突撃するのかと言われたら何とも言えないですが、登りたいんだから仕方ない。
すれ違う人の中には顔を完全防備して登っている人もいましたが、きっと仲間でしょう。(自分はマスクもせずにノーガードで登っちゃってますが)
こうして11時過ぎに高松山に到着。
山頂は御覧のようにとても広くて、開放感抜群です。
山頂の標識。標高は801mです。
山頂からの展望が素晴らしくて、富士山はもちろん箱根の山から海まで見渡せる大パノラマが広がっています。
相変わらず空気が霞んでいましたが、雲一つない快晴で良き眺望でございました。
山頂でしばし休憩。
お昼時と言うことで非常に多くの人が登りに来てましたが、なんせ山頂が広いのでのびのび休憩できます。
すぐ近くの大野山もそうですが、なだらかで広い山頂は居心地最高なので大好きです。丹沢でもお気に入りの山の1つ。
下山は山北駅方面へと向かいます。
標識でいうとビリ堂と書かれた方へ進めばOKですが、この分岐のすぐ先に1つピークがあったので寄り道しておきました。
分岐からすぐのところにあったのが太尾山。
標識は用意されていましたが、山頂は狭くて展望もほとんどなかったです。
戻ってビリ堂方面へ下山。
誰も写っていないですが、人気の山とあってお昼を過ぎても多くの人が登りに来てました。
ここら辺はやや急登なので、登っている方たちは結構辛そう。
こちらがビリ堂。
なんとも不思議な名前の場所で、石碑がいくつか置かれています。
名前の由来は案内板に書かれていたので気になる方は読んでみてください。ビリは文字通り、最後のビリっけつという意味らしい。
その後も歩きやすいトレイルを下って行きます。
松田山と違って高松山の下山路はある程度下までは登山道が続いているので、林道歩きもそう長くはないです。
登山口が近づいてくると新東名高速道路工事のための迂回路が出てきました。
この箇所はよく覚えています。5年前も迂回路が用意されていて、その当時は確か2023年ごろには開通予定だったはずですが、いまだに工事中。
果たして完成する日は来るのだろうか。
こんな感じの迂回路を下って行きます。
前回とは迂回コースが変わって、途中の臨時展望デッキなどもなくなっていました。
新東名高速道路を見上げつつ登山口に下山完了。
ここから山北駅まではひらすら舗装路になります。時間にするとだいたい40分くらい。
途中には梅林もあったりして、花も良く咲いてました。
春の丹沢はやっぱりいいですね。ヒルが出る前に、もう何回か登りに行きたいです。
山北駅まで歩くつもりでしたが、途中のバス停でちょうど新松田駅行きのバスが来たので、山北中学校入口バス停がこの日のゴールとなりました。
山北駅には日帰り温泉・さくらの湯があるので、お風呂に入って帰りたければ山北駅まで行くのが良いと思います。
こうして松田山~高松山の丹沢ハイキングが終了。
メインでもあったハーブガーデンの河津桜と菜の花はちょうど満開で、素晴らしい景色が見れました。途中からの富士山や海の展望も良かったです。
やや距離はありますが、新松田駅から山北駅へ電車のみのアクセスで駅から登山できるので、良ければ登ってみてください。
【日程】
2025年3月1日
【コースタイム】
7:20 新松田駅
7:40 松田山ハーブガーデン
9:40 松田山
10:30 第六天
11:15 高松山
11:40 太尾山
11:55 ビリ堂
12:35 高松山登山口
13:00 山北中学校入口バス停
東京の府中、調布にある浅間山~くじら山~カニ山へ超低山ハイキングに行ってきました。
ほぼ都会の散歩ですが、浅間山からは富士山が見えたり、途中の野川公園では梅やセツブンソウが咲いていたりと、展望と花を楽しめたトレイルでした。
街中トレッキングの1コースとしてお勧めしておきます。
東京の府中と調布。
こんなことを言ったら地元民に怒られそうですが、名前の響きが似ているうえに隣同士なんで、よく間違えてしまう両市。
この2つの市にある浅間山、くじら山、カニ山を駅から駅へ巡り歩いてきました。
東京都心部の街中トレイル。山に行くつもりが朝寝坊してしまった時の代替プランにどうぞ。
スタートはJR武蔵小金井駅。
目指すのは徒歩30分くらいのところにある浅間山公園。最寄り駅としては他に京王線や西武多摩川線の駅もあるので、アクセスのしやすさによってルートの組み方は色々あります。
駅を出たら南の方へ。
この日の最終目的地は吉祥寺のブックファースト。そこに向かうまでに5つの低山を越えながら20kmほどの道を歩いていきます。
30分ほどで浅間山公園に到着。
ここに来て初めて知った、「あさま」じゃなくて「せんげん」と読むってこと。すいませんでした。
入口の標識だけひらがな表記だったのは、「読み間違えるなよ」という意思を込めてのものだろうか。
公園というだけあって遊歩道が整備されて歩きやすく、途中にはベンチなどもたくさん用意されています。
この公園だけで3つのピークがあるので、順番に回って行きます。
一応、山とわかるくらいの傾斜はあるので、ほんの少しの登り坂はあります。
写真は登りきったところのピークからピークを繋ぐ間。いわゆる稜線か。
ここで1つの絶景ポイントがあって、それがこちらの富士山まで78kmと書かれた標識。
関東の富士見百景の1つにも選定されている、実はブランド力も兼ね備えた場所です。
こちらが「都立浅間山公園からの富士山」。
関東の富士見百景。選定基準はよく分からないですが、確かに富士山と都会のビル群が良く見える場所で、これぞ都心からの富士の展望という感じ。
左に見える山脈は丹沢の山々で、一番高いところが蛭ヶ岳。
そこから少し先へ行くと本日最初のピーク、前山に到着。
山頂の標識はしっかりと用意されていて、標高72.8mです。
残り2つのピークも踏むべく、三山縦走ルートを行く。
危険個所は一切ありません。当たり前ですが。
途中にあったのが梅の花。綺麗に咲いていました。
梅林というほどたくさん咲いているわけではないですが、こういう花の存在は季節を感じられていいですね。
ブログ的にも尺を稼いでくれます。
次なるピークが中山。標高74mで先ほどの前山よりも1.2m高いです。
そして今日登る山の中では一番山頂が広い。日当たりの良いベンチがたくさん用意されています。
まだまだ続く縦走路。
初めて来た公園ですが、結構広いですね。
公園の案内図があったので載せておきます。
マップにもちゃんと3つの山が載っています。ここはちょうど鞍部で傍らにトイレがありました。
そしてこちらが浅間山(堂山)。「あさまやま」ではなく「せんげんやま」です。
標高は79.6mで、本日の登山ルートの中では最高峰。
今日は標高100m以上には行きません。超低山ハイキングですから。
山頂に神社があったので参拝。
「あさまやまのつもりでやってきました、ごめんなさい」
山頂からの展望も悪くない。
特に何が見えるってわけでもないですが、眼下に見えているのは明治大学のグラウンド。
そこから下って「きすげ橋」というつり橋を渡って行きます。
ムサシノキスゲという希少植物がこの公園内に自生しているから名付けられたそうです。開花シーズンは5月上旬らしいので、その時期に訪れた際は探してみてください。
きすげ橋を渡った先にあるのが多磨霊園。
都立霊園としては最大規模を誇る霊園で、次の山に向かう場合はちょうど反対側の対角線上を目指す感じで歩いてきます。
かなり広かったです。
多磨霊園を挟んで浅間山公園の反対側にあるのが武蔵野公園。
この公園内にまた1つ、新たな山があります。
見えてきましたがわかりますかね。
左奥に見える小高い丘、あれです。
こちらが本日4つ目のピーク、くじら山。
例によってしっかりと標識が用意されているんだから、ここが山頂で間違いない。
標高は書かれていなかったですが、調べてみたら53mだそうです。
山頂からの展望。
高度感を一切感じさせない、安心感のあるの景色が広がっています。
くじら山の全容はこんな感じ。
なるほど、くじらの背に見えなくもないからそう名付けられたのかな。裾野から山頂まではだいたい徒歩10歩くらいです。
ここからはしばらく野川沿いを進んで行きます。
時刻も11時近くになって、徐々に公園内も賑わってきました。
しばらく進むと野川公園の自然観察園にたどり着きます。
ここは9月ごろの彼岸花の群生で有名で、このブログでも何度か登場している場所になります。
彼岸花は当然シーズン外ですが、この時期咲いているのがセツブンソウ。
2月中旬ごろに咲く花で、自然観察園の一画に群生地があります。
セツブンソウを狙ってきたわけではなく、たまたま覗いてみたら開花シーズンということだったのでじっくり鑑賞させてもらいました。
自然観察園には木道の散策路が用意されていて、エリアごとに植えられている花が異なるので、1年中何かしらの花は見れるようです。
梅も見頃でした。蝋梅エリアもありましたが、さすがに時期が遅くてもうほとんど散ってました。
ここから最後の山、「カニ山」へと向かうべく野川沿いをひたすら下流へ進んで行きます。
くじら山からのカニ山。特に2つの山に関連はなく、距離もそこそこ離れています。
しばし、川沿いの遊歩道を進んで行く。
この黒い鳥は何という名前でしょうか?
中央道の高架下あたりまで来たら、川沿いを離れて北側の市街地方面へ。
いつの間にか調布市に入って、深大寺自然広場というところを目指します。
こちらがカニ山の登山口。
山頂までの所要時間は3分ほどです。
多少の登りを経て、カニ山に到着。
山頂の標識にはカニが描かれていました。標高は50mでございます。
山頂は広くて、カニ山キャンプ場というバーベキューができる公園になっています。
カニ山の由来は、かつてここを流れていた小川にサワガニがたくさんいたからだそうです。
こうして本日5つ目のピークを無事に踏破。
カニ山からはひたすら北上して吉祥寺駅を目指します。
ここも距離が長いので、バスを使うなり最寄りの京王線沿線の駅から帰るのでも良いと思います。
吉祥寺駅までの途中にあった杏林大学、キャンパスの建物が神殿っぽくておしゃれでした。
吉祥寺駅が近づいてくると、ジブリ美術館や有名な井の頭公園が見えてきます。
前半の浅間山公園や武蔵野公園に比べたら、さすがに人気スポットとあって賑わっていました。
こうして吉祥寺駅まで歩いて終了。予定通り本屋で買い物しつつ、石井スポーツあたりも覗いて帰りましたとさ。
全行程20kmほどになったので、なかなかの歩き応えでした。
浅間山~くじら山~カニ山の超低山縦走ハイキング。
どの山も標高100mに満たないですが、すべての山頂にしっかりと標識が用意されていて登頂感ありました。
探してみると都心部にもまだまだ低山が散らばっているので、たまにはこんな街中トレイルもやっていこうと思います。
【日程】
2025年2月24日
【コースタイム】
9:10 武蔵小金井駅
9:50 浅間山公園入口
10:00 前山
10:05 中山
10:15 浅間山(堂山)
11:00 くじら山
11:20 野川公園・自然観察園
12:45 カニ山
14:00 吉祥寺駅
横浜市最高峰の大丸山へ港南台駅~金沢文庫駅というルートで低山ハイキングに行ってきました。
鎌倉にも近く、ビートルズトレイルや六国峠ハイキングコースとも呼ばれる道です。
低山でありながらも山頂からは海の展望が望めたり、途中の金沢自然公園には梅林もあって、ちょうど見ごろを迎えて満開の梅や菜の花を見ることができました。
縦走路もフラットで歩きやすく初心者にもおすすめ。2月でもお花見散策が楽しめます。
2月22日、3連休の初日。
ひっそりと雪山登山を狙っていたものの、雪国は大荒れ予報でやむなく断念。関東も昼頃から天候が崩れるということで、奥多摩や丹沢も微妙。
それなら海辺のトレイルにでもするかと三浦半島あたりの地図を眺めていたところ、横浜市最高峰なる山を発見。そこに至るまでのハイキングコースが面白そうで、しかも駅から直接アクセス可能。
もうこれしかないなと。
やや変則的ではありますが、港南台駅から金沢文庫駅へ向かうルートで行ってきました。
スタート地点は港南台駅。初めて降りました。そしてここはまだ全然都会な風景。
周りを見回してもハイカーらしき姿は見当たりません。
港南台駅からハイキングコース入口までは徒歩15分ほど。南方面に進路をとって、横浜栄高校へ向かうとたどり着きます。
写真の奥に見える丘がその登山口。見た感じ山には見えないですが、これが意外や意外に奥まで縦走トレイルが伸びる自然豊かな森の入り口でございます。
アスファルトの舗装路を登って山の中へ。
ここら辺は円海山という山に広がるハイキングスポットで、市民の森として遊歩道がしっかりと整備されています。
なので、この先ですれ違う人は多いものの、散歩がてらに普段着で歩いている人も結構いました。
登山道に入る直前で振り返って見ると、正面奥に薄っすらと富士山が見えました。
この後、予報通りに天気が崩れて富士山を眺められたのはこれが最後でしたが、晴れていれば途中途中に富士山が見れるポイントがあります。
いざ登山道へ。
アスファルトの舗装路がいつの間にか自然路になっていました。
今日のルートの大半は平坦な道で、登りという登りはほんのわずかしかありません。
低山トレイルでありながらも、展望に恵まれているのがこのコースの魅力。
景色が開ける箇所も多くて、写真左の丘陵地帯は鎌倉アルプス、右奥に見えているのは箱根の山々。
いっしんどう広場に到着。こんな感じの休憩ポイントが多数用意されているのもうれしいところ。
このあたりはハイキングコースが入り組んでいますが、随所に標識は用意されています。
今回のルートを辿る場合、大丸山までは鎌倉方面を示す標識に従えばOKです。
非常にフラットで身体に優しいハイキングコースが続きます。
低山トレイルとは名ばかりに、細かいアップダウンがある体力勝負な縦走路も多いですが、ここは本当に平坦。
なんたってここまで、厚着のダウンを着たまま街中気分で歩けてますから。
その後も快適な縦走路がしばらく続きます。
行き交う人はチラホラいましたが、ここら辺はハイカーよりも普段着の方が多かった印象です。トレランにも良さそうな道ですが、走っている人はそんなにいませんでした。
しばらく歩くと大丸山への登りの標識があるので、そちらへ向かいます。
山頂までは御覧のような階段。ここがこの日初めての登りと言ってもいい箇所です。
所要時間は1分ほど。非常に短いですが、緩やかな道に慣れた身体がびっくりしたのか、息上がりました。
登りきったところが大丸山の山頂。
こんな感じでベンチも用意されている広々とした場所になっています。
山頂からは海も望める絶好の展望!
街が近いあたり標高こそ低いですが、眺めは素晴らしいピークです。(ちなみに標高は157m)
標識にも書かれていますが、この大丸山は横浜市の最高峰でございます。
大丸山から下って再び縦走路へ。
肝となる分岐点がこちらで、標識にも書かれていますが左へ進めば金沢文庫駅方面へ、直進すれば鎌倉アルプスの太平山や天園へ通じています。鎌倉へ行く道が、通称「ビートルズトレイル」。
ビートルズも魅力的だったのですが、今回は全く歩いたことのない金沢文庫付近を探索すべく、左へと進みました。
しばらく歩くと高速道路(横浜横須賀道路)の陸橋が見えてくるので、それを渡って対岸へと進んで行きます。
登山中にたまに出てくる高速越え。高速を真上から見下ろすっていうのは、なぜかテンションが上がってしばらく見入ってしまいます。
高速を越えてしばらく並走したのち、こちらの階段を下って行くとたどり着くのが金沢自然公園の植物区エリア。
御覧のように木道敷かれた散策路が用意されています。これはまさしく、横浜市の尾瀬やないかぁ~
植物区の先にあったのが公園のレストハウス。
ここまで来るとトイレや売店もあって、しばしのクールダウンスポットです。
金沢自然公園のマップがあったので載せておきます。
こんな感じで非常に広い敷地で、動物園も併設されている大型公園です。
その中でも登山ハイカーとして見逃せないのは、梅林ではないでしょうか。小さいですが地図中央下のところが梅林エリアになっています。
そんなわけで早速目にした梅の花。
非常に綺麗に咲いていますが、まず飛び込んできたのが背後の黄色い絨毯。
金沢自然公園に広がる菜の花畑。
眼下に見える遊具エリアにはこの公園の主役ともいえる長いローラー滑り台が見えており、さらにその下が梅林になっています。
そして正面奥には海の展望。
期せずして見ることのできた菜の花畑。すごい規模!
金沢自然公園に菜の花の群生ポイントがあったんですね。全く知りませんでしたが、満開とも言えるちょうど見ごろのタイミングで来れて良かったです。
そして、こちらが梅林エリア。
事前にこの金沢自然公園に梅林があるとは露知らず、たまたまではあるものの素晴らしき満開の梅に出くわすことができました。
金沢自然公園の梅林。
こちらもちょうど見ごろという開花状況。白、ピンク、赤のカラフルな梅の花が満開となって咲いています。
偶然の巡り合わせてこういう風景が見れると嬉しいものです。
お初のルートは事前に良く調べておくタイプの人間ではあるのですが、ここ最近は仕事のストレスで前夜にエイヤで行き先を決めるスタイル。
事前知識がなかった分、感動上乗せで結果オーライではありました。
梅林の写真をつらつらと。山の斜面のたくさん梅の樹が植えられています。
ここの梅林は人も少なかったので、意外と穴場かもしれません。
2月、3月にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
たくさんの可愛げなメジロとも出会えて、良き時間を過ごせました。
まだここから駅までは少し距離がありますが、土日祝日のみバスが運行されているのでそれを利用することも可能です。
自然園の傍らにあった動物園。
3連休の初日ということで、親子連れが多かったです。
金沢自然公園を後にして、駐車場わきのこちらの登山道を引き続き歩いていきます。
少しわかりづらく、道路沿いにずっと行ってしまわないようにお気を付けください。
ところで、このルートを歩いているとおそらく誰もが森の中からガサゴソと生き物の音に気付くと思いますが、その正体は「タイワンリス」。名前の通り外来種です。
特に三浦半島あたりの山域で急速に数を増やしている困りもので、このルートでもそこら中で見かけました。遠くに見えたとかではなく、すぐ近くの木から木へ飛び移ったりして、普通に姿を確認できるレベルです。姿を隠そうともしない太々しさ、物音をしたら周りの木を探してみてください。しっぽが大きいのが特徴です。
その後のハイキングコースもしっかりと整備されていて非常に歩きやすかったです。
標識も随所に用意されていて、下山するのであればひたすら金沢文庫の方へ進めばよいですが、合間にバス停へのエスケープ路も用意されているので、疲れたらそちらへ脱出するのもありです。
御覧のように住宅街がすぐ近くにありながら、終盤までハイキングコースを歩けるというのが良いですね。
正面に見えている低い丘陵地帯は鎌倉アルプス。
ひと昔前までは鎌倉は神社仏閣の観光名所とばかり思っていましたが、調べれば調べるほどハイキングコースがいくつも整備されていると知ってすっかり魅了されています。
登山道わきに梅が咲いていたり、切通しの岩壁に挟まれた道があったり。
景色の変化に富んでいて非常に面白いトレイルじゃないか。
こうして登山口へ下山完了。
写真にある通り、ここは六国峠ハイキングコースの入り口で、ここから鎌倉まで向かうのが正規ルートになります。
自分みたく港南台駅から縦走する場合は、前半がビートルズトレイル、後半が六国峠ハイキングコースという構成。ややイレギュラーではありますが、これはこれで全行程歩きやすくて、見どころも豊富に用意されてました。危険個所もないので、強くおすすめしておきます。
ここから下山して金沢文庫駅に戻りますが、金沢文庫駅のすぐ近くに簡単に登れる低山が3つほどあるので、ついでに立ち寄ることにしました。
こちらの階段が登山口。三宝寺というお寺の入り口になります。
登り出しからやや急登ですが、距離は短いです。
登り始めて5分ほどで到着したのが金沢山。
御覧のような六角形の不思議な社が建てられた山頂でした。
標高76mの超低山ではありますが、山頂からの展望は抜群ですぐ目の前に海を臨むことができます。
左の尖がった三角形の建物は八景島シーパラダイス。
海が近くに見えるってだけで気持ちが一段上がりますね。
さらにその先にもピークがあるので縦走。
こちらが稲荷山。先ほどの金沢山から徒歩5分程度です。
さらにそこから徒歩2分のところにあったのが日向山。
山頂の標識は特になく、柵の向こうに石の祠がいくつか置かれていました。
そこから下山したところにあったのが称名寺。
庭園と池が広がる大きな寺院で、春の桜や秋の紅葉が綺麗らしい。
駅近ということで、観光客も結構いました。
そのお寺の脇にあったのが金沢文庫。
主に鎌倉時代の所蔵品を保管、展示している博物館です。なるほど、金沢文庫駅というのはここが由来だったんですね。
称名寺をグルっと1周して後にします。入口の仁王門が大きかった。
巨大建造物は、いつだって男心をくすぐるぜ。
こうして金沢文庫駅まで歩いて本日の縦走ハイキングが終了。
京急線に乗って東京へと帰りました。
港南台駅~大丸山~金沢文庫駅というルートでのんびりと低山ハイキング。想像以上に見どころが多くてとても楽しかったです。
特に金沢自然公園の梅林と菜の花。開花のタイミングもちょうど良く、期せずして花のトレイルとなりました。春先に訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください。
全体的に道が良く整備されて歩きやすく、初心者にもおすすめできるハイキングコースでした。
【日程】
2025年2月22日
【コースタイム】
8:20 港南台駅
9:40 大丸山
10:30 金沢自然公園
12:00 六国峠ハイキングコース登山口
12:20 金沢山
12:30 称名寺
13:00 金沢文庫駅
栃木県足利市の大小アルプスへ登ってきました。
ルートは富田駅~大小山~妙義山~大坊山~あしかがフラワーパーク駅という周回コース。山頂からの展望が素晴らしく、稜線の岩場は歩き応えもあって非常に面白かったです。
電車アクセスで駅から登山できるのも最高!
自分の体力に合わせて色々とルートを組める、魅力的なご当地アルプスがここにもありました。
ただいま、ご当地アルプスに非常にハマっております。その理由は察してくれる人もいるかもしれませんが後ほど語るとして、今回のアルプスは栃木県足利市の大小アルプス。
最初に言っておくと、とても面白かったです。これまでの低山アルプスとは少し異質の岩場メインでしたが、非常に歩き応えありました。
ここもまた、積極的に推していきたい。
ご当地アルプスは公共交通だけで登れるところが多いですが、今回もアクセスは抜群。
両毛線の富田駅から直接登ることができます。先月登った晃石山~太平山のスタート地点、岩舟駅の2つ隣。
下りた人は数名いましたが、ハイカーらしき人は自分だけでした。
駅の北側に見える丘陵地帯へ進んで行くと、徐々に標識が現れてきます。
富田駅から登山口までは徒歩30分程度。それほど遠くなく、途中では色々と寄り道も可能です。
途中にあったのが三柱神社。
ここは大小アルプス縦走とはあまり関係ないですが、この裏手から山の斜面を登って行くと1つのピークがあります。
それがこちらの駒場山。
登山道はあまり整備されておらず、山頂目指して無作為に登って行く感じでしたが標識はしっかりと用意されていました。そしてここで初めて「足利百名山」なるものを知る。
標識に書かれていますが、駒場山は第74座だそうです。足利市だけで100個もの山を選定できるってすごいですね。色々と開拓し甲斐がありそうで。
駒場山から下りて先へ。
大小アルプスの1つの目印となっているのが大小山の「大小」という看板。実は駅からもその文字が見えていて、写真のように遠目に確認することができます。
大小アルプスに登りたければ、あの文字の方角へ進めば良し。
大小山入口の標識も増えてきました。
正面に見えているこんもりとした山は西場富士。一応、あの山も大小アルプスに含まれているようだったので、寄り道して登ることにしました。
こちらの稲荷神社の鳥居が登山道への入り口。
民家脇の犬に吠えられながら入山しました。
こちらの動物よけの扉を開けて登山道へ。
山頂までは1本道ですが、急登が続くので頑張りましょう。所要時間15分程度の短期決戦です。
こちらが西場富士。この山も足利百名山に選定されているようです。
山頂では樹々を伐採している人たちがいて賑やかでした。
山頂からの展望はなかなか良いですが、この先のピークを思えばこれは序の口よ。
けたたましいチェーンソーが鳴り響く山頂で少し休憩。
ここから稜線伝いに妙義山へ目指すこともできますが、自分は何となく大小山登山口から登りたかったので来た道を戻ることにしました。
市街地歩きも気持ち良いもので、途中には蝋梅(ロウバイ)の花もまだ咲き残っていました。
甘い香りを嗅いでエネルギーチャージ。
こちらが大小山登山口の駐車場。
マイカー組はここに車を停めて周回する方が多いようです。
駐車場を見て、その人気っぷりに驚きました。なかなかの車の数です。
実際、この先の登山道ではたくさんの人とすれ違って、ご当地アルプスのブランド力を身に染みて感じました。
ところで、ここに来るまで大小山の由来なんて全然知らずにやってきたのですが、駐車場隣の鳳仙寺のタヌキ様が教えてくれました。
赤い大天狗+青い小天狗=大小天狗、というのが山名の由来だそうで。
勉強になります。
駐車場を過ぎたところが大小山の登山口。
ルートは二手に分かれていますが、自分みたく大小山~妙義山を登って大坊山方面へ縦走したいなら左の見晴台経由の方が良いです。
大小アルプスでよく見る、ステンレス製の「大小」の看板を真下から見れるポイントもこちらにあります。
序盤は階段の登りが続く道。
歩幅の合わない階段は地味に疲れる。
少し登ると女坂、男坂の分岐点。
ここはどちらでも良かったですが、すぐ下からマダムグループが登ってきて、何となく女坂へ行くのが恥ずかしかったので右へ進みました。(赤字で女坂って書かれると、なんか女性用みたい)
ちなみに、マダムたちも男坂を選択。
男坂ルートにあったのが大小山仙間神社。
ここは少し道を間違いやすいですが、大小山経由で登るのであれば写真左の方へ延びるルートを進みます。右へ延びるルートもありましたが、それはどうやら妙義山へ行く道だったようです。
ここら辺から岩場が出始めて部分的に鎖場もありました。
この先もそうですが、岩場の難易度は全然大したことはなくて、足場もしっかりしているので歩きやすいです。ここも鎖は使わずとも難なく登れますが、鎖が登場するだけでテンション上がるのは登山あるあるか。
その先で女坂と合流。少し登ると、麓から見えていてた大小の看板を真下から見れるポイントに到着しました。
大小アルプスでは良く目にするアングル。大小山へ登った証として、ここからの写真も納めておきましょう。
ハシゴを登って行くと山の稜線部に出ます。
ここから少し登れば山頂。
こちらが大小山の山頂。
もちろん、ここも足利百名山に選定されていますが、さらに1ランク上の栃木百名山にも選定されておりました。
山頂からの展望は抜群!低山とは思えないほどの開放感で、特に目を引くのが西側。
右奥に見えているのが赤城山、左奥には薄っすらとですが浅間山も見えています。
中央正面に見えているこんもりした山が大坊山。これから稜線をグルっと右から回ってあちらへ向かいます。
大小山から妙義山までは10分ほどの距離ですが、この区間が岩場のアップダウンで面白い。
足場がしっかりしているのでそこまで危険ではなく、岩場オンチの自分でもアスレチック感覚で登って行けました。
妙義山に到着。標高は313m。
大小アルプスの主役級の山で、先ほどの大小山以上に展望が凄いです。
まずここにきて初めて見えるのが北側の景色。
中央正面に見えているのが男体山。この日は全国的に天気が良くて、日光方面はもちろん新潟辺りまで綺麗に見えてました。
こちらが東側の展望。
先月登った晃石山~太平山も良く見えてます。特に岩船山は特徴的な形をしているので、標高が低くてもその姿をはっきりと捉えることができます。
岩船山に登った方はその山容を覚えておいて、ぜひここから探してみてください。
南側も関東平野が広がる大パノラマ!
まだ大小アルプスの序盤ですが、すでに景色は十分堪能できております。
この日は気温が高くて霞んでいましたが、肉眼では実は右奥辺りに富士山も見えてます。
大小アルプスのポテンシャルの高さを存分に感じながら次へと進む。
アルプス縦走としてはむしろここからが本番で、まずは西側の稜線伝いに坂を下って行きます。
そこからしばらくは緩やかな縦走路。
低山でありながらもアルプスという名にふさわしい稜線ハイクを堪能できます。
大小アルプスは展望の開けるポイントが本当に多くて、山頂以外からも麓の街並みを一望できます。
例によって写真ではわからないですが、画面奥の方には富士山が見えておるのだ。
こまめなアップダウンが続くので、途中にはピークも多い。
こちらは中岳山頂。枯れ木に囲まれているものの、木々の合間からは展望をのぞき見することができます。
その少し先にあったのが毛野山。
こちらも左奥に男体山が見えている通り、日光や群馬方面の展望に恵まれています。
まだまだ続く、大小アルプスの縦走路。
展望が開ける箇所が多くて、本当に楽しく歩けてます。
随所に現れる岩場の数々も面白い。
まさにゴジラの背のような岩場もあったり。まさにここは、足利の穂高連峰やぁ~
岩場を登ったり下ったりして、次なるピーク「あいの山」に到着。
「あい」というのがどういう意味なのかと思いましたが、標識の下にLOVEと書かれていたので一目瞭然。ひらがな表記に優しさを感じました。
ここまでだいぶ色々なピークを踏んできましたが、まだ先は長い。
御覧のような稜線を進んで行きます。左奥の山が大小アルプスのゴールともいえる大坊山。あそこに行くまでにも、見どころポイントが豊富に用意されています。
次なるピークが、こちらの越床山。
ここに1つの寄り道ポイントがあります。
それがローソク岩。標識に書かれている通り「足利のマッターホルン」だそうで。
そこまで言われちゃ行くしかないぜ。
ローソク岩までは片道10分ちょっと。行きは下り坂で帰りが登りになります。
道は明瞭なので迷う心配はありません。縦走路からは逸れますが、立ち寄っている人が多かったです。
そして、こちらがローソク岩。別名、足利のマッターホルンでございます。
目の前に巨岩がドンと鎮座しておりました。
これがマッターホルンかと言われると賛否両論はありそうですが、大小アルプスの岩稜帯に相応しい風景であるのは間違いない。そのシンボルともいえるローソク岩、時間があればぜひ立ち寄ってみてください。
越床山まで戻って引き続き稜線ハイク。
本当にこの縦走路は面白い。岩場あったりアップダウンありつつも、歩きやすい平坦な道も多くて眺めも最高。終始飽きずに歩けております。
ある程度下って越床峠に到着。
疲れた場合はここから足利病院経由で麓へエスケープできるようです。縦走を続けるなら直進あるのみ。
越床峠からは直登の体力勝負区間。
距離は長くはないですが、ストレートに登って行くので太ももが悲鳴を上げておりました。
そんな坂を登った先にあったのがこちらの看板。
どなたか書いているのか知らないですが、リアルタイムな情報をわざわざここまで登ってきて手書きで更新してくれてるんですね。有難いことです。
2月15日は「春一番」名づけの日だそうですが、注目すべきは文章の後半。『大小アルプス、足利アルプスの記事が山と渓谷2月号にのってますよ!!そのせいか、県外からの方も増えています』と。
その県外からの一人がまさに私です。山と渓谷でご当地アルプス特集をやっていたのももちろん知っています。
雑誌の特集に触発されて、こうしてアルプス巡りに興じているミーハーなのです。
地元の人からしたら人が増えて嫌なのかもしれませんね。。。すいません、お邪魔しております、静かに歩かさせてもらいます。
これまで歩いてきた稜線を一望。
一見すると樹林帯に包まれていそうな稜線ですが、実際に歩いてみると岩場が多くて展望に恵まれているのがわかります。
稜線のアップダウンを経てたどり着いたのがつつじ山。5月ごろにはツツジが咲くのでしょうか。
花というよりは岩山という感じの高度感あふれるピークでした。
群馬方面の展望。
眼下に見えるゴルフ場が目立ってますが、注目すべきはその奥に見える低山エリア。
あれが足利アルプス。次にひそかに狙っているご当地アルプスです。
この後も岩場の連続。
危険個所は全然なくて、誰でも楽しめる岩登りフィールドが用意されています。
こういうのが好きなんです。足場がしっかりしていて高度感もそれほどない、こういう岩場で自分は十分楽しめます。
そうしてたどり着いたのが大小アルプスの終着点、大坊山。
山頂にはデカデカと「おれ!大坊山!」と言わんばかりの自己主張の強い標識が用意されていました。
山頂は広くて展望にも恵まれています。
この日は気温も暖かくて、ゆっくり休憩するにはもってこいの場所でした。
山頂は大山祇神社の奥宮。
右奥に見えてる社が奥宮ですが、入口の狛犬の眼力が凄かったのでこちらを主役にして写真を1枚撮っておきました。
大坊山からは参道を通って下山。
この後は樹林帯に入って行きますが、距離はそこまで長くはないです。
下山したところが大山祇神社。
こちらの駐車場も大盛況で、改めて大小アルプスの人気っぷりを実感しました。
駐車場わきに小さいですがトイレあります。
ここからはしばし舗装路歩き。
歩いてきた大小アルプスの稜線を眺めながらの下山。
このまま舗装路を大通り方面へ歩いて駅を目指してもいいですが、地図を見てみたら山を越えるルートもあったので、そちらから帰ることにしました。
写真前方の山がそれですが、見た目に反してこれが地味に辛かった。
再び登山道に入って直登。
これが時間にしたら15分ほどですが、この日一番かと思うほどの斜度で太ももがパンパンになりました。
余計な寄り道だったかもしれませんが、この先にも2つの足利百名山があります。
1つ目はこちらの新田山。
電波塔の奥に山頂の標識があります。展望は残念ながらなし。
新田山から戻った先にあるのが浅間山(三足富士)。
こちらは展望に恵まれていて麓の街を一望できます。右下に見えている丘陵地帯はあしかがフラワーパーク。南にのびる登山道を下ってあちらを目指します。
再び町まで下りてやってきました、あしかがフラワーパーク。ここは紫色の藤の花(大長藤の藤棚)で有名な観光スポットですが、藤が咲くのは4月下旬頃。
まだ時期ではないので、園内は閑散としてました。
あしかがフラワーパーク駅がすぐ近くにあるのですが、次の電車まで40分ほどあったのであしかがフラワーパーク裏の低山もついでに登っておきました。山頂まで10分程度。
こちらの展望デッキが建つのが多田木山。こちらも足利百名山の1つだそうで、期せずしてこの日10個近くピークを踏めました。
藤の花はまだでしたが、園内には梅の花が咲いてました。
もう間もなく梅も満開となる季節。来週あたりは梅を見にどこかの梅林登山でもしたいです。
こうしてあしかがフラワーパーク駅まで歩いてこの日の登山が終了。
藤の花推しということで、駅前の階段はメルヘンな装いになってました。
初めての大小アルプス縦走登山。
花の長瀞アルプス、海の湘南アルプスとするなら、ここはまさに岩の大小アルプス。
低山ながらも岩場が多くて展望も素晴らしく、ハイキングコースがしっかりと整備されたご当地アルプスでした。かなり気に入ったので、機会があればまた登りに来たいと思います。
富田駅、あしかがフラワーパーク駅から電車のみのアクセスで登れます。
【日程】
2025年2月15日
【コースタイム】
8:40 富田駅
9:10 駒場山
9:35 西場富士
10:20 大小山
10:35 妙義山
11:20 あいの山
11:35 越床山
11:45 ローソク岩
12:30 つつじ山
12:40 大坊山
13:00 大山祇神社登山口
13:50 浅間山(三足富士)
14:25 多田木山
14:40 あしかがフラワーパーク駅
川原宿大橋バス停〜大六天〜八王子城山〜富士見台〜高尾駅というルートで北高尾へ縦走登山に行ってきました。
全体的に道がよく整備されて歩きやすく、山頂からは都心の高層ビル群やスカイツリー、富士山を一望できました。
高尾山界隈としては比較的空いていて、静かな低山ハイキングを楽しめます。
今年最初の高尾エリアで山登り。
高尾山そのものには登ってないですが、まだ歩いたことがなかった北高尾の縦走ルートに行ってみました。
個人的に一押しだったのが「大六天」。いかつい名前の山頂は絶好の展望台でした。
スタートは川原宿大橋バス停。高尾駅北口からバスに乗って移動します。
1番乗り場から出るほとんどのバスが川原宿大橋を通るので、10分に1本くらいの頻度であるのが嬉しいところ。
特に時間を決めずに、駅に着いたタイミングで待っていた宝生寺団地行きのバスに乗車しました。
乗車時間8分ほどで川原宿大橋バス停に到着。頑張れば駅からでも歩けなくはない距離です。
通りの向かい側にファミリーマートがありました。
バス通りを少し戻って、こちらの心源院というお寺の曲がり角を曲がります。
登山口までは5分程度ですが、標識のようなものは特に見当たりませんでした。
こちらが心源院。
思っていた以上に大きなお寺です。有難いことに綺麗な公衆トイレがあったので使わせてもらいました。
こちらの鳥居が登山道入り口。
ルートは2つありますが、自分は「神社コース」という方から登りました。
鳥居をくぐって左手の階段を登って行きます。
階段を登った先にあったのが秋葉神社。
ここ最近の登山は登り始めて早々に神社に出くわす山が多い。低山とはいえ、舐めてかからないように安全祈願しておきます。
秋葉神社の裏手から本格的な登山道に入って行きます。
目指すのは八王子城山を経ての富士見台。
最初は緩やかな1本道。
初めて歩くルートなのでどんなもんなんだろうと思ってましたが、高尾エリアらしく踏み跡明瞭で良く整備されています。
こちら、樹齢200歳の栂の木。
200歳という年頃が珍しいのかはわかりませんが、苔をまとう姿に貫録を感じました。
しばらく登ると向山砦という山頂に到着。標高は286m。
こちらが本日最初のピークです。
ベンチが置かれた山頂ですが、ここから10分先のところに絶好の見晴台が用意されているので、休憩するならそちらがおすすめです。
道も緩やかで大した登りはありません。
こちらが見晴台。
大六天という2つ目のピークで、ここがまさに森から突き出た展望台になっています。
北から東にかけて広がる大パノラマ!
低山とは思えないくらい、地平線を感じられる眺めが用意されていました。
写真ではわかりづらいですが、左奥には筑波山までくっきり見えます。
そして正面奥に見えるのが東京都心の摩天楼。
ここ数年、視力が低下気味の私でも高層ビル群の奥にスカイツリーをはっきりと見ることができました。冬のハイキングは寒いけど、空気が澄んでるのが良いですね。
もうあと1ヶ月もしたらこうはいかない。あの憎き花粉が飛び交う季節が来ちまうぜ……。
こちらは奥多摩方面の展望。
奥多摩の山々はもうだいぶ登っていますが、俯瞰して見るとどれがどの山かがイマイチわかりません。
北アルプスの槍ヶ岳のような、目印となるランドマーク的な山はどれですか?
この後もひたすら続く1本の尾根道。
道こそ広くはないものの、緩やかでとても歩きやすい。そして何よりとても静か。
ここまで出会ったのはまだ2人だけです。
3つ目のピーク、深沢山。
標高は342m。少しずつ標高を上げていきます。
展望はなかったので休まず先へ進みました。
その後、何度かのアップダウンを経て柵門跡の分岐に到着。
ここから先は2年前の木下沢梅林〜八王子城山ハイキングで一度来たことがあります。
八王子城跡の領域に入ってきました。
山頂までは御覧のような石段の階段。
距離はそこまで長くはないですが、ここまでが割と緩やかな道だったので、体感的には結構登らされてる感じがしました。
山頂目前というところで一ヶ所開けるポイントがあります。
こんな感じで再び東京都心方面を見渡せる絶好の展望台!ここでも、肉眼ではっきりとスカイツリーを見ることができました。
こちらが八王子城山の山頂部。
奥に見えるのがこの山のシンボルともいえる社殿です。
八王子神社。
木の枠組みで守られた社。風化防止でしょうか?
八王子神社の裏手の道から山頂に登れるようになっているので、ぜひ立ち寄っておきましょう。
こちらが八王子城跡本丸。八王子城山の山頂とされているところです。
先ほどの場所から5分もかからず登って来れます。
本丸から下りてきて、神社前にあるこちらのベンチで休憩。
展望が素晴らしい絶好の休憩スポットになっています。
東京都心部はもちろん、右手には高尾山も見渡せました。
冬晴れの祝日・建国記念日。きっと今頃、高尾山は賑わっているんでしょうね。
こちらはというと、この時間に山頂にいたのは5名程度。とても静かで、登山道でもほとんどすれ違うことがなかったです。
八王子城山で休憩したのち、次なるポイント富士見台を目指す。
距離1kmちょっとですが、そこそこアップダウンあります。おそらく本ルートで一番登り応えを感じられるのが、この八王子城山~富士見台間。
途中にあったのが天守閣跡。
麓の八王子城跡に行くとかつての城の名残をまざまざと感じることができますが、山の中にもかつての城の跡地が点在しています。
アップダウンありつつも平坦な道も多い。
ここら辺は高尾界隈の縦走路らしく歩きやすい道でしたが、そういえば今日はトレランしている人に全然会いませんでした。
こうしてベンチが1つ置かれた富士見台に到着。
一見すると樹林帯に囲まれているように見えますが、ちょうど富士山方面だけが開けています。
富士見台から眺める富士山の展望。
今年は去年に比べると雪も多くて、富士山の白さも気持ち割り増し。
本ルートでは展望の良い山頂がいくつかありますが、富士山が見れるのはここだけです。なので、しっかりと富士の姿を拝んでおきましょう。
富士見台からは熊笹山方面へ下山しますが、狐塚峠方面へ5分ほど行くと杉沢ノ頭という山頂があります。
展望はないですが、この可愛いお地蔵さんが描かれた標識がチャームポイント。前回訪れてこの標識だけはよく覚えていたのでついでに立ち寄っておきました。
富士見台まで戻って熊笹山経由で下山。
ここら辺は北高尾山稜と呼ばれる登山コースで、この先の区間は今回歩くのが初めてです。
一見するとただの登山道に見えるこちらが熊笹山。
ここの下山路も非常に静かな雰囲気で、数名ほどしかすれ違いませんでした。
アップダウンはあるものの、緩やかなところも多くて歩きやすい北高尾山稜。
北高尾、南高尾、奥高尾……。高尾山周辺は色々とハイキングコースが張り巡らされていますが、総じてどこも歩きやすいですね。
珍しくトレラン勢に全然会わなかったですが、北高尾山稜も前回は走っている方が多かったです。
下山しながら太鼓曲輪ノ頭というピークに到着。
ふりがなを振ってくれなければ間違いなく読めなかった山頂です。くるわ、って読むんですね。
また来るわ、なんて言いそうになりましたが何とかこらえました。
この後も適度なアップダウンありつつ、次なる唐沢山に到着。ここは展望もなくて山頂も狭かったです。
こんな感じでいくつかのピークを踏みつつ、少しずつ標高を下げて行きます。
さらに先にあったのが地蔵峰というピーク。
名前の通りお地蔵様が祀られていました。
ピークとしては地蔵峰が最後で、あとはひたすら下って行きます。
ところどころ急斜面で道幅が狭い箇所もあるのでお気を付けください。
最後に中央高速道路の高架下をくぐっていきます。
高速道路視点では小仏トンネルを抜けたあたり。渋滞がいったん解消されて長いストレスから一時解放されるところですね。
こうして登山口へ下山。
登山口から高尾駅までは徒歩20分程度です。
高尾駅まで歩いて登山終了。
全行程4時間ほどの半日登山でしたが、仕事の合間の祝日はこれくらいがちょうど良かったです。
北高尾エリアを川原宿大橋バス停~大六天〜八王子城山〜富士見台~熊笹山~高尾駅というルートで歩いてみました。
全体的に歩きやすくて低山ながらも展望の良いピークもあって面白かったです。
特に大六天あたりは人も少なくて非常に静かな雰囲気でした。良ければ登りに行ってみてください。
【日程】
2025年2月11日
【コースタイム】
8:35 川原宿大橋バス停
9:00 向山砦
9:05 大六天
9:25 深沢山
10:00 八王子城山
10:40 富士見台
10:50 杉沢ノ頭
11:10 熊笹山
11:30 太鼓曲輪ノ頭
12:10 登山口
12:30 高尾駅