丹沢へ松田山ハーブガーデンの桜祭りと高松山登山に行ってきました。
2月下旬から3月にかけて河津桜と菜の花が満開となる季節で、ちょうど見ごろを迎えて春爛漫の景色が広がっていました。
高松山の広い山頂からは富士山や海が望めたり、山登りとしての面白さも十分にある人気のコース。
新松田駅から山北駅へ、電車のみのアクセスで行くことができます。
5年前に辿ったルートとほぼ同じコースで松田山ハーブガーデンのさくら祭りと高松山登山に行ってきました。
寒波の影響で河津桜の開花が遅れていたものの、一転して20℃近い春の陽気で、桜も菜の花もちょうど満開という開花状況。良い景色が見れました。
気温が上がったことで花粉との戦いにもなりましたが、前回スルーしていたピークも踏めて色々と面白かったです。
スタートは新松田駅。
なんだか久しぶりの小田急線登山。振り返って見たら丹沢はほぼ1年ぶりで、去年3月のミツバ岳以来でした。
同じ列車に乗っていた登山客は多かったですが、そのほとんどが西丹沢行きのバスに吸い込まれていきました。
新松田駅から松田山ハーブガーデンまでは徒歩15分ほど。祭り開催期間はシャトルバスも出ていますが、十分歩いて行ける距離です。
左奥に見えている山肌がピンク色に染まっている部分が桜まつりの会場。
松田山ハーブガーデンに到着。ここがメルヘンな世界への入り口。
階段を登って行くと、すぐにカラフルな河津桜の並木道になります。
こちらが松田山ハーブガーデンの河津桜。そしてその下に広がる一面の菜の花畑。
このピンクと黄色のコラボがここの桜祭りの真骨頂。
散策路の脇に広がる河津桜と菜の花。
どちらもちょうど満開で花という花の世界が広がっていました。
2025年最初の桜を愛でるお花見ハイキング。
暖色系に満ちた空間が心地よく、開花して間もない透き通った花びらがとても綺麗です。
河津桜がメインではあるものの、煌びやかな菜の花も素敵です。
南斜面に面しているので、朝早く訪れても日が照ってくれるのが良いところ。
会場全体を明るくしてくれます。
しばしの桜鑑賞。
山の斜面に散策路がつづら折りに伸びているので、それに沿って山の上の方へと進んで行きます。
マイクスタンドのような菜の花。
直立不動で凛々しい佇まい。
ここら辺はもう撮影大会で、立ち止まっては良いアングルを求めて皆さんカメラを構えておりました。
朝の8時台だったのでまだ空いている方でしたが、ここを立ち去る頃にはかなり混雑していたので、ゆっくり見たい場合は早めの時間帯に訪れた方が良さそうです。
山の上の方まで登ってくると展望も開けてきて、箱根方面の山も見えてきます。
この日は季節外れの陽気で、日中は20℃近くまで上がった1日。朝9時でも半袖でいいくらいの暖かさでした。
上まで行くとハーブガーデンのレストハウスなどがあります。
祭り期間中は出店などもあるようですが、朝の時点ではまだ準備中でした。
山頂にあったハイジになりきれそうなブランコ。
5年前にはなかったような気がします。注目の的になるからか、自分が見ている限りではハイジになっている人はいませんでした。
傍らには高尾山のおそうじ小僧に似たほうきを持ったお地蔵様がいらっしゃいました。
「いつも心にほうきを、訪れた人々に綺麗にする心を持ってほしいと願っている」という有難いお言葉が書かれています。
ハーブガーデンからは富士山も一望!
こんな感じで綺麗な富士の姿を見ることができます。
雲1つない快晴。この日は全国的に天気が良く、東北や上信越、北アルプスなども軒並み晴れ。ザ・登山日和ってやつでした。
散策路の頂上にあるこちらの展望デッキが絶好の撮影スポット。河津桜と菜の花に加えて前方は相模湾の海!
気温が高くて空気がだいぶ霞んでおり、綺麗なオーシャンブルーとはいかなかったですが眺めは最高です。
デッキの両側にはガラスの天使が飾り付けられており、SNSに上げてくれと言わんばかりの映えスポット。順番待ちが発生してました。
こうしてしばし河津桜と菜の花畑を鑑賞して、ハーブガーデンを後にします。
ここからは登山モードで、高松山を目指す場合は最明寺史跡公園の標識に従って進んで行きます。
ここからしばらく林道歩きが長いので要覚悟。
途中、登山道っぽいに森の中にも入ったりしますが、基本的にアスファルトの舗装路が続きます。
時間にして1時間ほど。頑張りましょう。
途中にあったのがコキアの里。
畑が広がるのどかな雰囲気で、ここも富士山と海の展望が素晴らしかったです。
ちなみに畑で栽培されているのはネモフィラのようです。シーズンはこれからですが、ちょっとだけ青い花が咲き出しているのが見れました。
林道をしばらく登って行くと分岐点に到着。
ここを左に行けば最明寺史跡公園で前回も左に行ったのですが、今回はここを右に行きます。
目指すのは松田山。
お恥ずかしいことにこれまでずっと勘違いをしていて、ハーブガーデンがあるところが松田山だと思っていたのですが、松田山の山頂はこの先にあるようです。
この5年間、松田山に登頂したものと思い込んでおりました。
10分ほど登って、こちらが松田山の山頂。
ちゃんと標識が用意されていて、5年前にスルーしたピークを無事に回収。
展望は少し戻ったところから富士山が望めました。
ここから最明寺史跡公園方面へ。
このピンクの花は桃でしょうか?途中には梅が咲いているポイントもあったりして、まさに春を感じさせるトレイルです。
春を感じさせるということは、あの宿敵「花粉」も動き出すということで、このあたりから自分のセンサーが敏感に反応して鼻水が止まらなくなりました。
樹々が黄色っぽくなっているのを見ると、本当に嫌になります。20℃近い陽気で花粉も一気に解き放たれたようで……
最明寺史跡公園を抜けると山間部の集落に到着。
ここら辺は道が入り組んでややわかりづらいので、GPS地図を頼るなり標識を見逃さないようにしましょう。
こちらが尺里峠(ひさりとうげ)。
ここを正面奥に登って行けば高松山ですが、右に行くと第六天というピークがあるようなので行ってみました。
こちらが第六天山頂。別名、水落山と言うらしい。
尺里峠からやや急登ですが、5分もあれば登って来れます。
山頂は片側が開けていて、ここからも海の展望が望めました。
ここも前回はスルーしたピークで初登頂になります。
尺里峠に戻って高松山方面へ。
ここから40分ほどの登りが続きます。
花粉が立ち込めているであろう森の中を登って行く。
この時期の登山は鼻水と目の痒さのダブルパンチがキツイ。なんで花粉症なのに山に突撃するのかと言われたら何とも言えないですが、登りたいんだから仕方ない。
すれ違う人の中には顔を完全防備して登っている人もいましたが、きっと仲間でしょう。(自分はマスクもせずにノーガードで登っちゃってますが)
こうして11時過ぎに高松山に到着。
山頂は御覧のようにとても広くて、開放感抜群です。
山頂の標識。標高は801mです。
山頂からの展望が素晴らしくて、富士山はもちろん箱根の山から海まで見渡せる大パノラマが広がっています。
相変わらず空気が霞んでいましたが、雲一つない快晴で良き眺望でございました。
山頂でしばし休憩。
お昼時と言うことで非常に多くの人が登りに来てましたが、なんせ山頂が広いのでのびのび休憩できます。
すぐ近くの大野山もそうですが、なだらかで広い山頂は居心地最高なので大好きです。丹沢でもお気に入りの山の1つ。
下山は山北駅方面へと向かいます。
標識でいうとビリ堂と書かれた方へ進めばOKですが、この分岐のすぐ先に1つピークがあったので寄り道しておきました。
分岐からすぐのところにあったのが太尾山。
標識は用意されていましたが、山頂は狭くて展望もほとんどなかったです。
戻ってビリ堂方面へ下山。
誰も写っていないですが、人気の山とあってお昼を過ぎても多くの人が登りに来てました。
ここら辺はやや急登なので、登っている方たちは結構辛そう。
こちらがビリ堂。
なんとも不思議な名前の場所で、石碑がいくつか置かれています。
名前の由来は案内板に書かれていたので気になる方は読んでみてください。ビリは文字通り、最後のビリっけつという意味らしい。
その後も歩きやすいトレイルを下って行きます。
松田山と違って高松山の下山路はある程度下までは登山道が続いているので、林道歩きもそう長くはないです。
登山口が近づいてくると新東名高速道路工事のための迂回路が出てきました。
この箇所はよく覚えています。5年前も迂回路が用意されていて、その当時は確か2023年ごろには開通予定だったはずですが、いまだに工事中。
果たして完成する日は来るのだろうか。
こんな感じの迂回路を下って行きます。
前回とは迂回コースが変わって、途中の臨時展望デッキなどもなくなっていました。
新東名高速道路を見上げつつ登山口に下山完了。
ここから山北駅まではひらすら舗装路になります。時間にするとだいたい40分くらい。
途中には梅林もあったりして、花も良く咲いてました。
春の丹沢はやっぱりいいですね。ヒルが出る前に、もう何回か登りに行きたいです。
山北駅まで歩くつもりでしたが、途中のバス停でちょうど新松田駅行きのバスが来たので、山北中学校入口バス停がこの日のゴールとなりました。
山北駅には日帰り温泉・さくらの湯があるので、お風呂に入って帰りたければ山北駅まで行くのが良いと思います。
こうして松田山~高松山の丹沢ハイキングが終了。
メインでもあったハーブガーデンの河津桜と菜の花はちょうど満開で、素晴らしい景色が見れました。途中からの富士山や海の展望も良かったです。
やや距離はありますが、新松田駅から山北駅へ電車のみのアクセスで駅から登山できるので、良ければ登ってみてください。
【日程】
2025年3月1日
【コースタイム】
7:20 新松田駅
7:40 松田山ハーブガーデン
9:40 松田山
10:30 第六天
11:15 高松山
11:40 太尾山
11:55 ビリ堂
12:35 高松山登山口
13:00 山北中学校入口バス停
東京の府中、調布にある浅間山~くじら山~カニ山へ超低山ハイキングに行ってきました。
ほぼ都会の散歩ですが、浅間山からは富士山が見えたり、途中の野川公園では梅やセツブンソウが咲いていたりと、展望と花を楽しめたトレイルでした。
街中トレッキングの1コースとしてお勧めしておきます。
東京の府中と調布。
こんなことを言ったら地元民に怒られそうですが、名前の響きが似ているうえに隣同士なんで、よく間違えてしまう両市。
この2つの市にある浅間山、くじら山、カニ山を駅から駅へ巡り歩いてきました。
東京都心部の街中トレイル。山に行くつもりが朝寝坊してしまった時の代替プランにどうぞ。
スタートはJR武蔵小金井駅。
目指すのは徒歩30分くらいのところにある浅間山公園。最寄り駅としては他に京王線や西武多摩川線の駅もあるので、アクセスのしやすさによってルートの組み方は色々あります。
駅を出たら南の方へ。
この日の最終目的地は吉祥寺のブックファースト。そこに向かうまでに5つの低山を越えながら20kmほどの道を歩いていきます。
30分ほどで浅間山公園に到着。
ここに来て初めて知った、「あさま」じゃなくて「せんげん」と読むってこと。すいませんでした。
入口の標識だけひらがな表記だったのは、「読み間違えるなよ」という意思を込めてのものだろうか。
公園というだけあって遊歩道が整備されて歩きやすく、途中にはベンチなどもたくさん用意されています。
この公園だけで3つのピークがあるので、順番に回って行きます。
一応、山とわかるくらいの傾斜はあるので、ほんの少しの登り坂はあります。
写真は登りきったところのピークからピークを繋ぐ間。いわゆる稜線か。
ここで1つの絶景ポイントがあって、それがこちらの富士山まで78kmと書かれた標識。
関東の富士見百景の1つにも選定されている、実はブランド力も兼ね備えた場所です。
こちらが「都立浅間山公園からの富士山」。
関東の富士見百景。選定基準はよく分からないですが、確かに富士山と都会のビル群が良く見える場所で、これぞ都心からの富士の展望という感じ。
左に見える山脈は丹沢の山々で、一番高いところが蛭ヶ岳。
そこから少し先へ行くと本日最初のピーク、前山に到着。
山頂の標識はしっかりと用意されていて、標高72.8mです。
残り2つのピークも踏むべく、三山縦走ルートを行く。
危険個所は一切ありません。当たり前ですが。
途中にあったのが梅の花。綺麗に咲いていました。
梅林というほどたくさん咲いているわけではないですが、こういう花の存在は季節を感じられていいですね。
ブログ的にも尺を稼いでくれます。
次なるピークが中山。標高74mで先ほどの前山よりも1.2m高いです。
そして今日登る山の中では一番山頂が広い。日当たりの良いベンチがたくさん用意されています。
まだまだ続く縦走路。
初めて来た公園ですが、結構広いですね。
公園の案内図があったので載せておきます。
マップにもちゃんと3つの山が載っています。ここはちょうど鞍部で傍らにトイレがありました。
そしてこちらが浅間山(堂山)。「あさまやま」ではなく「せんげんやま」です。
標高は79.6mで、本日の登山ルートの中では最高峰。
今日は標高100m以上には行きません。超低山ハイキングですから。
山頂に神社があったので参拝。
「あさまやまのつもりでやってきました、ごめんなさい」
山頂からの展望も悪くない。
特に何が見えるってわけでもないですが、眼下に見えているのは明治大学のグラウンド。
そこから下って「きすげ橋」というつり橋を渡って行きます。
ムサシノキスゲという希少植物がこの公園内に自生しているから名付けられたそうです。開花シーズンは5月上旬らしいので、その時期に訪れた際は探してみてください。
きすげ橋を渡った先にあるのが多磨霊園。
都立霊園としては最大規模を誇る霊園で、次の山に向かう場合はちょうど反対側の対角線上を目指す感じで歩いてきます。
かなり広かったです。
多磨霊園を挟んで浅間山公園の反対側にあるのが武蔵野公園。
この公園内にまた1つ、新たな山があります。
見えてきましたがわかりますかね。
左奥に見える小高い丘、あれです。
こちらが本日4つ目のピーク、くじら山。
例によってしっかりと標識が用意されているんだから、ここが山頂で間違いない。
標高は書かれていなかったですが、調べてみたら53mだそうです。
山頂からの展望。
高度感を一切感じさせない、安心感のあるの景色が広がっています。
くじら山の全容はこんな感じ。
なるほど、くじらの背に見えなくもないからそう名付けられたのかな。裾野から山頂まではだいたい徒歩10歩くらいです。
ここからはしばらく野川沿いを進んで行きます。
時刻も11時近くになって、徐々に公園内も賑わってきました。
しばらく進むと野川公園の自然観察園にたどり着きます。
ここは9月ごろの彼岸花の群生で有名で、このブログでも何度か登場している場所になります。
彼岸花は当然シーズン外ですが、この時期咲いているのがセツブンソウ。
2月中旬ごろに咲く花で、自然観察園の一画に群生地があります。
セツブンソウを狙ってきたわけではなく、たまたま覗いてみたら開花シーズンということだったのでじっくり鑑賞させてもらいました。
自然観察園には木道の散策路が用意されていて、エリアごとに植えられている花が異なるので、1年中何かしらの花は見れるようです。
梅も見頃でした。蝋梅エリアもありましたが、さすがに時期が遅くてもうほとんど散ってました。
ここから最後の山、「カニ山」へと向かうべく野川沿いをひたすら下流へ進んで行きます。
くじら山からのカニ山。特に2つの山に関連はなく、距離もそこそこ離れています。
しばし、川沿いの遊歩道を進んで行く。
この黒い鳥は何という名前でしょうか?
中央道の高架下あたりまで来たら、川沿いを離れて北側の市街地方面へ。
いつの間にか調布市に入って、深大寺自然広場というところを目指します。
こちらがカニ山の登山口。
山頂までの所要時間は3分ほどです。
多少の登りを経て、カニ山に到着。
山頂の標識にはカニが描かれていました。標高は50mでございます。
山頂は広くて、カニ山キャンプ場というバーベキューができる公園になっています。
カニ山の由来は、かつてここを流れていた小川にサワガニがたくさんいたからだそうです。
こうして本日5つ目のピークを無事に踏破。
カニ山からはひたすら北上して吉祥寺駅を目指します。
ここも距離が長いので、バスを使うなり最寄りの京王線沿線の駅から帰るのでも良いと思います。
吉祥寺駅までの途中にあった杏林大学、キャンパスの建物が神殿っぽくておしゃれでした。
吉祥寺駅が近づいてくると、ジブリ美術館や有名な井の頭公園が見えてきます。
前半の浅間山公園や武蔵野公園に比べたら、さすがに人気スポットとあって賑わっていました。
こうして吉祥寺駅まで歩いて終了。予定通り本屋で買い物しつつ、石井スポーツあたりも覗いて帰りましたとさ。
全行程20kmほどになったので、なかなかの歩き応えでした。
浅間山~くじら山~カニ山の超低山縦走ハイキング。
どの山も標高100mに満たないですが、すべての山頂にしっかりと標識が用意されていて登頂感ありました。
探してみると都心部にもまだまだ低山が散らばっているので、たまにはこんな街中トレイルもやっていこうと思います。
【日程】
2025年2月24日
【コースタイム】
9:10 武蔵小金井駅
9:50 浅間山公園入口
10:00 前山
10:05 中山
10:15 浅間山(堂山)
11:00 くじら山
11:20 野川公園・自然観察園
12:45 カニ山
14:00 吉祥寺駅
横浜市最高峰の大丸山へ港南台駅~金沢文庫駅というルートで低山ハイキングに行ってきました。
鎌倉にも近く、ビートルズトレイルや六国峠ハイキングコースとも呼ばれる道です。
低山でありながらも山頂からは海の展望が望めたり、途中の金沢自然公園には梅林もあって、ちょうど見ごろを迎えて満開の梅や菜の花を見ることができました。
縦走路もフラットで歩きやすく初心者にもおすすめ。2月でもお花見散策が楽しめます。
2月22日、3連休の初日。
ひっそりと雪山登山を狙っていたものの、雪国は大荒れ予報でやむなく断念。関東も昼頃から天候が崩れるということで、奥多摩や丹沢も微妙。
それなら海辺のトレイルにでもするかと三浦半島あたりの地図を眺めていたところ、横浜市最高峰なる山を発見。そこに至るまでのハイキングコースが面白そうで、しかも駅から直接アクセス可能。
もうこれしかないなと。
やや変則的ではありますが、港南台駅から金沢文庫駅へ向かうルートで行ってきました。
スタート地点は港南台駅。初めて降りました。そしてここはまだ全然都会な風景。
周りを見回してもハイカーらしき姿は見当たりません。
港南台駅からハイキングコース入口までは徒歩15分ほど。南方面に進路をとって、横浜栄高校へ向かうとたどり着きます。
写真の奥に見える丘がその登山口。見た感じ山には見えないですが、これが意外や意外に奥まで縦走トレイルが伸びる自然豊かな森の入り口でございます。
アスファルトの舗装路を登って山の中へ。
ここら辺は円海山という山に広がるハイキングスポットで、市民の森として遊歩道がしっかりと整備されています。
なので、この先ですれ違う人は多いものの、散歩がてらに普段着で歩いている人も結構いました。
登山道に入る直前で振り返って見ると、正面奥に薄っすらと富士山が見えました。
この後、予報通りに天気が崩れて富士山を眺められたのはこれが最後でしたが、晴れていれば途中途中に富士山が見れるポイントがあります。
いざ登山道へ。
アスファルトの舗装路がいつの間にか自然路になっていました。
今日のルートの大半は平坦な道で、登りという登りはほんのわずかしかありません。
低山トレイルでありながらも、展望に恵まれているのがこのコースの魅力。
景色が開ける箇所も多くて、写真左の丘陵地帯は鎌倉アルプス、右奥に見えているのは箱根の山々。
いっしんどう広場に到着。こんな感じの休憩ポイントが多数用意されているのもうれしいところ。
このあたりはハイキングコースが入り組んでいますが、随所に標識は用意されています。
今回のルートを辿る場合、大丸山までは鎌倉方面を示す標識に従えばOKです。
非常にフラットで身体に優しいハイキングコースが続きます。
低山トレイルとは名ばかりに、細かいアップダウンがある体力勝負な縦走路も多いですが、ここは本当に平坦。
なんたってここまで、厚着のダウンを着たまま街中気分で歩けてますから。
その後も快適な縦走路がしばらく続きます。
行き交う人はチラホラいましたが、ここら辺はハイカーよりも普段着の方が多かった印象です。トレランにも良さそうな道ですが、走っている人はそんなにいませんでした。
しばらく歩くと大丸山への登りの標識があるので、そちらへ向かいます。
山頂までは御覧のような階段。ここがこの日初めての登りと言ってもいい箇所です。
所要時間は1分ほど。非常に短いですが、緩やかな道に慣れた身体がびっくりしたのか、息上がりました。
登りきったところが大丸山の山頂。
こんな感じでベンチも用意されている広々とした場所になっています。
山頂からは海も望める絶好の展望!
街が近いあたり標高こそ低いですが、眺めは素晴らしいピークです。(ちなみに標高は157m)
標識にも書かれていますが、この大丸山は横浜市の最高峰でございます。
大丸山から下って再び縦走路へ。
肝となる分岐点がこちらで、標識にも書かれていますが左へ進めば金沢文庫駅方面へ、直進すれば鎌倉アルプスの太平山や天園へ通じています。鎌倉へ行く道が、通称「ビートルズトレイル」。
ビートルズも魅力的だったのですが、今回は全く歩いたことのない金沢文庫付近を探索すべく、左へと進みました。
しばらく歩くと高速道路(横浜横須賀道路)の陸橋が見えてくるので、それを渡って対岸へと進んで行きます。
登山中にたまに出てくる高速越え。高速を真上から見下ろすっていうのは、なぜかテンションが上がってしばらく見入ってしまいます。
高速を越えてしばらく並走したのち、こちらの階段を下って行くとたどり着くのが金沢自然公園の植物区エリア。
御覧のように木道敷かれた散策路が用意されています。これはまさしく、横浜市の尾瀬やないかぁ~
植物区の先にあったのが公園のレストハウス。
ここまで来るとトイレや売店もあって、しばしのクールダウンスポットです。
金沢自然公園のマップがあったので載せておきます。
こんな感じで非常に広い敷地で、動物園も併設されている大型公園です。
その中でも登山ハイカーとして見逃せないのは、梅林ではないでしょうか。小さいですが地図中央下のところが梅林エリアになっています。
そんなわけで早速目にした梅の花。
非常に綺麗に咲いていますが、まず飛び込んできたのが背後の黄色い絨毯。
金沢自然公園に広がる菜の花畑。
眼下に見える遊具エリアにはこの公園の主役ともいえる長いローラー滑り台が見えており、さらにその下が梅林になっています。
そして正面奥には海の展望。
期せずして見ることのできた菜の花畑。すごい規模!
金沢自然公園に菜の花の群生ポイントがあったんですね。全く知りませんでしたが、満開とも言えるちょうど見ごろのタイミングで来れて良かったです。
そして、こちらが梅林エリア。
事前にこの金沢自然公園に梅林があるとは露知らず、たまたまではあるものの素晴らしき満開の梅に出くわすことができました。
金沢自然公園の梅林。
こちらもちょうど見ごろという開花状況。白、ピンク、赤のカラフルな梅の花が満開となって咲いています。
偶然の巡り合わせてこういう風景が見れると嬉しいものです。
お初のルートは事前に良く調べておくタイプの人間ではあるのですが、ここ最近は仕事のストレスで前夜にエイヤで行き先を決めるスタイル。
事前知識がなかった分、感動上乗せで結果オーライではありました。
梅林の写真をつらつらと。山の斜面のたくさん梅の樹が植えられています。
ここの梅林は人も少なかったので、意外と穴場かもしれません。
2月、3月にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
たくさんの可愛げなメジロとも出会えて、良き時間を過ごせました。
まだここから駅までは少し距離がありますが、土日祝日のみバスが運行されているのでそれを利用することも可能です。
自然園の傍らにあった動物園。
3連休の初日ということで、親子連れが多かったです。
金沢自然公園を後にして、駐車場わきのこちらの登山道を引き続き歩いていきます。
少しわかりづらく、道路沿いにずっと行ってしまわないようにお気を付けください。
ところで、このルートを歩いているとおそらく誰もが森の中からガサゴソと生き物の音に気付くと思いますが、その正体は「タイワンリス」。名前の通り外来種です。
特に三浦半島あたりの山域で急速に数を増やしている困りもので、このルートでもそこら中で見かけました。遠くに見えたとかではなく、すぐ近くの木から木へ飛び移ったりして、普通に姿を確認できるレベルです。姿を隠そうともしない太々しさ、物音をしたら周りの木を探してみてください。しっぽが大きいのが特徴です。
その後のハイキングコースもしっかりと整備されていて非常に歩きやすかったです。
標識も随所に用意されていて、下山するのであればひたすら金沢文庫の方へ進めばよいですが、合間にバス停へのエスケープ路も用意されているので、疲れたらそちらへ脱出するのもありです。
御覧のように住宅街がすぐ近くにありながら、終盤までハイキングコースを歩けるというのが良いですね。
正面に見えている低い丘陵地帯は鎌倉アルプス。
ひと昔前までは鎌倉は神社仏閣の観光名所とばかり思っていましたが、調べれば調べるほどハイキングコースがいくつも整備されていると知ってすっかり魅了されています。
登山道わきに梅が咲いていたり、切通しの岩壁に挟まれた道があったり。
景色の変化に富んでいて非常に面白いトレイルじゃないか。
こうして登山口へ下山完了。
写真にある通り、ここは六国峠ハイキングコースの入り口で、ここから鎌倉まで向かうのが正規ルートになります。
自分みたく港南台駅から縦走する場合は、前半がビートルズトレイル、後半が六国峠ハイキングコースという構成。ややイレギュラーではありますが、これはこれで全行程歩きやすくて、見どころも豊富に用意されてました。危険個所もないので、強くおすすめしておきます。
ここから下山して金沢文庫駅に戻りますが、金沢文庫駅のすぐ近くに簡単に登れる低山が3つほどあるので、ついでに立ち寄ることにしました。
こちらの階段が登山口。三宝寺というお寺の入り口になります。
登り出しからやや急登ですが、距離は短いです。
登り始めて5分ほどで到着したのが金沢山。
御覧のような六角形の不思議な社が建てられた山頂でした。
標高76mの超低山ではありますが、山頂からの展望は抜群ですぐ目の前に海を臨むことができます。
左の尖がった三角形の建物は八景島シーパラダイス。
海が近くに見えるってだけで気持ちが一段上がりますね。
さらにその先にもピークがあるので縦走。
こちらが稲荷山。先ほどの金沢山から徒歩5分程度です。
さらにそこから徒歩2分のところにあったのが日向山。
山頂の標識は特になく、柵の向こうに石の祠がいくつか置かれていました。
そこから下山したところにあったのが称名寺。
庭園と池が広がる大きな寺院で、春の桜や秋の紅葉が綺麗らしい。
駅近ということで、観光客も結構いました。
そのお寺の脇にあったのが金沢文庫。
主に鎌倉時代の所蔵品を保管、展示している博物館です。なるほど、金沢文庫駅というのはここが由来だったんですね。
称名寺をグルっと1周して後にします。入口の仁王門が大きかった。
巨大建造物は、いつだって男心をくすぐるぜ。
こうして金沢文庫駅まで歩いて本日の縦走ハイキングが終了。
京急線に乗って東京へと帰りました。
港南台駅~大丸山~金沢文庫駅というルートでのんびりと低山ハイキング。想像以上に見どころが多くてとても楽しかったです。
特に金沢自然公園の梅林と菜の花。開花のタイミングもちょうど良く、期せずして花のトレイルとなりました。春先に訪れる際はぜひ立ち寄ってみてください。
全体的に道が良く整備されて歩きやすく、初心者にもおすすめできるハイキングコースでした。
【日程】
2025年2月22日
【コースタイム】
8:20 港南台駅
9:40 大丸山
10:30 金沢自然公園
12:00 六国峠ハイキングコース登山口
12:20 金沢山
12:30 称名寺
13:00 金沢文庫駅