群馬県の鳴神山〜吾妻山へ電車とバスで春の登山に行ってきました。
ゴールデンウィークはこの辺りにしか自生しない絶滅危惧種「カッコソウ」が咲く季節で、ツツジや新緑と合わせて春爛漫の景色を見ることができました。
山頂からの展望も素晴らしくて、赤城山や日光白根山、浅間山、八ヶ岳、そして富士山なども見渡せます。
自分の中で今年は両毛線界隈がホットスポットになっていて、岩船山~晃石山、大小アルプス、三毳山、足利アルプス、と毎月訪れているご贔屓山岳エリアです。
5月に狙っていたのは桐生市の鳴神山~吾妻山。「桐生アルプス」とも呼ばれている縦走コースです。
世界で唯一、絶滅危惧種の「カッコソウ(カッコウソウ)」が咲く山であり、5月上旬のゴールデンウィーク期間がちょうど開花時期にあたります。
お目当てのカッコソウは見れたのですが、それ以上にここの山域はミツバツツジやヤマツツジなど、つつじの群生が広がる花の山でした。
鳴神山に電車とバスの公共交通で行く場合、桐生駅か相老駅から出る吹上行きのバスを使うのが一般的です。
住んでいる沿線にも寄りますが、始発便で相老駅からのバスが間に合うのであればこちらがおすすめ。桐生駅発のバスよりも早く行動開始できます。
乗車する「おりひめバス」は少し小さめのバスですが、10人ほどの乗車人数で全員座れるくらいに空いてました。
20分ほどの乗車時間で終点の吹上バス停に到着。
運賃はたったの200円!利用するこちらが心配になるほどの格安設定です。バス停には簡易的なトイレがありました。
ここからしばらくは道なりに歩いて行って登山口を目指します。
登山口が近づいてくると、マイカー組の路駐の列が見えてきました。
カッコソウが咲く季節とあってやっぱり人気なんですね。登山ルートもここだけではないので、鳴神山周辺では多くの登山者と会いました。
こちらがハイキングコースの入り口。入口では「どこから来れましたか?」と入山者の調査をしていました。「東京です!」と高らかに答えていざ入山。
……ですが、鳴神山の登頂前にカッコソウの群生地に寄るため、ここは直進せずに左の赤柴登山口の標識の方へ進みます。赤柴登山コースから登るとカッコソウ群生地に良い感じで接続できて、最低限の寄り道で済ませられます。
登山口までは約2km。
ひたすら林道歩きですが、すぐ近くに綺麗な沢が流れて清涼感あふれる道になっています。
マイナスイオン全開で身も心も浄化されるような素敵空間でした。
しばらく歩くと古びた小屋があります。
今は使われてなさそうでしたが、見た目はまぁまぁ綺麗。かつての作業小屋か何かでしょうか。
その後もひたすら林道を登って行きます。
単調な道ですが水と新緑が美しいことこの上ない。しかも、着実に標高は稼げているので気分は悪くないです。
早いもので、もうこの辺りから下山者とすれ違うようになってきました。
そして、こちらが赤柴登山口。
ここからようやく登山道に入りますが、稜線までは残り高低差300mを切っています。
入口に早速あったカッコソウの案内板。
「国の宝」「罰金500万円」という文字からも希少性がうかがえます。
登山を始めてもう20年近く経ちますが、カッコソウにお目にかかるのは今回が初めてです。
登山道に入ってしばらくは道も緩やか。
新緑のフレッシュグリーンが美しく、前夜まで雨だったのもあってか余計に瑞々しく感じます。
稜線に出る手前がやや急登。
ですが、それほど長くはありません。
しかも、この辺りからヤマツツジも咲き始めました。
つつじのピークはこの先を登った稜線ですが、ハイキングコース全体を通してミツバツツジとヤマツツジの群生がとにかく凄かったです。
登って行くと両側に鹿よけのフェンスが出てきました。
これは小紫陽花の群落地を保護するためのものです。開花シーズンは6月中旬~下旬とのことで、まだアジサイは咲いていませんでした。
そうして稜線の分岐点、椚田峠に到着。
ここから右の稜線を伝って行けば鳴神山の山頂ですが、そこに行く前に寄るところがある。
そうです、カッコソウの群生地です。
ここから少し下ったところにフェンスで保護された群落ポイントがあります。
数分下ったところにあったカッコソウの群生地。
足元にポツポツとコザクラのような紫色の花が見えました。
こちらがカッコソウ。鳴神山界隈でのみ唯一自生する貴重な花です。
今年は雪が多かったからなのか、開花がやや遅くて満開までもう少しというタイミングだったようです。それでも、足元のすぐ近くにも咲いていたりと、カッコソウの雄姿はしっかりと目に焼き付けられました。
再び稜線まで登り返して鳴神山山頂を目指します。
先に鳴神山に登ってしまうと、ここまで下りてきたうえでカッコソウの群生地に行かないといけないので、吹上からスタートするのであれば赤柴登山コースで登るのが良いかと思います。
そしてこの先で咲き始めたのがミツバツツジ。
透明感ある上品な紫色がとても綺麗です。この先しばらくはミツバツツジの群生地で、登山道のあらゆるところで見れます。
さらに進むと展望も開けてきて、すぐ近くには群馬の名峰・赤城山を間近に見れました。
そして左手奥に見えている雪をかぶった山は浅間山。山頂部がまだ真っ白なので、この距離でもよく分かります。
さらに進んで行くとヒメイワカガミの群落ポイントがありました。
こちらの白い花がヒメイワカガミ。希少性はよく分からないですが、5月上旬に開花を迎えるのでカッコソウと時期が被って同タイミングで見ることができます。
山頂が近づくにつれてどんどん視界が開けてきます。
右の赤城山と浅間山は先ほどの場所からも見れてましたが、中央奥には八ヶ岳、さらに左には富士山の姿も見えるようになってきました。
肉眼で見ると、富士山と浅間山の風貌が非常によく似てます。
鳴神山は双耳峰となっていて、その1つ目のピークが鳴神山(仁田山岳)。
山頂には小さな鳥居と祠がありました。
山頂あたりもミツバツツジの群生地。
本当に山の中のいたるところで咲いています。
そうして最後にロープが設置された岩場を登ると、鳴神山(桐生岳)に到着。
関東百名山、新・花の百名山にも選定されているブランド力も兼ね備えた山です。
山頂からの展望はもう最高!360℃の大パノラマが見渡せます。
正面奥に見えているのは富士山。
こちらは中央に八ヶ岳、右に浅間山の方面。
雨上がりというのもあって、春の割には空気が澄んでいたように思えます。
低山でありながらもすぐ近くに大きい山がないので、各方面の名峰を望める絶好の展望台になっています。
スカイツリーはさすがに空気が霞んでいて見えませんでしたが、日光方面の展望も素晴らしかったです。
日光白根山や男体山、さらに手前に見えている山は2年前のゴールデンウィークに登った袈裟丸山。
その奥には皇海山も見えています。
山頂にもミツバツツジが咲く花の楽園。
ちょうどベンチが1つ空いていたので、ここで軽く休憩しました。
山頂から少し降りたところにあったのが雷神岳神社。鳥居や仏像、狛犬などが祀られた厳かな雰囲気がありました。
山頂はそこまで広くはないので、人がいっぱいであればこちらの広場で休憩するのが良いかと思います。
その脇にあったのがなるかみ小舎。
中を覗くとこたつのちゃぶ台に各種パンフレットなどがあって、どことなく生活感ありました。
ここが分岐点で左に下れば大滝登山口、右に下れば駒形登山口を経て吹上バス停に戻れます。
吾妻山を経て桐生駅を目指すのであればひたすら直進すべし!
吾妻山までは距離8.4km、時間にして3時間20分。
長丁場ですが、バス利用だからこそできる縦走ルート。頑張るぜ。
ここからしばらくは緩やかな稜線区間。
「桐生アルプス」とも呼ばれる縦走コースに入りました。今年何度目かのご当地アルプス登山。
アップダウンもそこまでなくて非常に歩きやすい道が続きます。
そして何よりここら辺でも紫色のミツバツツジのオンパレード。
あちらこちらに満開となって咲いていました。
さらに進んで行くと、紫のつつじは姿を消して朱色のヤマツツジが主役に。
鳴神山の山頂あたりではまだ蕾でしたが、ここから先はヤマツツジの群生が凄いことになってきます。
登り返しの急坂を越えると花台沢ノ頭というピークに到着。
部分的に急登で気温も上がってきましたが、風の通り道なのか吹く風が涼しくて不快指数は終始低めでした。
先へ進むとヤマツツジの群生ポイント再び。
今回のお目当てはカッコソウではありましたが、群生の規模で言えばツツジの方が圧倒的に咲いていました。
少し季節を早めるとアカヤシオも咲くそうなので、鳴神山~吾妻山はまさにつつじの山なんですね。
さらに歩いていくと、祠と仏様が祀られた三峰山というピークに登頂。
ここら辺まで来ると行き交う人も一気に減って、静かな登山道が続きます。
さらに稜線をひたすら南下して、大形山に到着。
ここら辺のピークは展望がないので、新緑のフレッシュグリーンな風景を目の保養として楽しみましょう。
さらに進んで萓野山に到着。
ここは正規ルートから少し外れたピークなので、道なりに進んで行くとスルーしてしまうかもしれません。
展望も特にないので無理に立ち寄らなくてもいいかと思います。
吾妻山まで残り2.2kmとなりました。
そして標識に出てきた「関東ふれあいの道」。登山中にたまに出会う関東ふれあいの道、自分がこれまで全体の何割くらい歩いているのか気になります。
その後、さらに進んで行くと伐採地に出て展望が開けるポイントに出ました。
奥に見えている小高い丘が山頂になっています。
岩木戸山に到着。
鳴神山以降、あまり視界が開けなかったですが、この山頂は展望にすこぶる恵まれています。
伐採地を眼前に周囲の山を一望。
気温も上がってだいぶ疲れてきたので、ここでしばし休憩。
伐採地を横目に下って行きます。
この先、下りメインだろうと思っていましたが、いやいや侮るなかれ。
結構なアップダウンが2回ほど控えています。
まず最初はこちらの階段。
歩幅が合わないので、脇の斜面の方をひたすら登って行きました。終わったと思ったら次の階段が出てきて、ここは結構疲れました。。。
登りきった先が女吾妻山。特に展望もなかったのですぐ先へ進みました。
吾妻山まで残り10分と書かれていますが、この10分の間にもアップダウンがあるので気を抜かぬようご注意ください。
2つ目の階段ゾーン。
こちらも歩幅が合わず、さらに距離も長いのでまぁ疲れます。そう簡単には登らせてくれない縦走路ですが、ここが最後の登りでもあるので頑張りましょう。
登りきった先が本日最後のピーク、吾妻山。
鳴神山から続く鳴神吾妻ハイキングコースを遥々歩いて、無事にたどり着けました。
ただ今の気温は21℃。
日差しは強いですが、吹く風が涼しくてそこまでの暑さは感じずに歩けたのは良かったです。
この日消費した水分は1Lほどでした。
山頂からは関東平野を一望!
桐生市の象徴ともいえる山とあって、街からの距離も非常に近いです。
ここから駅までは約1時間ほど。
下山路は吾妻公園の方へ行きますが、ここら辺の登山道は岩場が多めなのでややご注意ください。
途中、急な岩場の男坂と緩やかな道の女坂に分かれる箇所があるので、安全に行くなら下りは女坂が良いかもしれません。
30分ほどで登山口に下山。市民の憩いの場なのか、軽装で慣れた足取りで登りに来ている人たちも結構いました。
ここから少し林道を行くと再びハイキングコースに入ったのち、ようやく市街地に出ます。
大通りに出たら駅までは15分ほど。
時刻は14時過ぎ、さすがにこの時間の街歩きは暑かったです。アスファルトの照り返しはやっぱり強烈だわ。
桐生駅まで歩いて本日の登山が終了。
ゴールデンウィーク中というのもあって、JR両毛線の臨時便が多数出ていたので帰りの電車はスムーズでした。桐生駅では空いていた電車も、その先のあしかがフラワーパーク駅で凄い数の乗客が乗ってきました。(そういえば、あしかがフラワーパークの藤の花もちょうど開花シーズンだったか)
5月上旬に咲くカッコソウを求めて登りに行った鳴神山~吾妻山。
無事にその姿を見ることができましたが、縦走路全体で印象的だったのはやっぱりツツジ。いたる所に群生地が広がっていて、花と新緑が終始美しいハイキングコースでした。
山頂からの展望も素晴らしくて、日帰り登山として十分すぎるほどの満足度!ここもまた電車・バスの公共交通利用だからこそお勧めしたい縦走ルートでした。
【日程】
2025年5月3日
【コースタイム】
8:35 吹上バス停
9:30 赤柴登山口
9:50 カッコソウ群生地
10:20 鳴神山
11:45 三峰山
13:00 岩木戸山
13:40 吾妻山
14:50 桐生駅
東青梅駅〜塩船観音寺〜阿須丘陵〜加治丘陵〜仏子駅というルートで少し長めのハイキングに行ってきました。
メインは何といっても20種類2万本のツツジが咲き誇る塩船観音!色とりどりのつつじが一斉に咲く光景は圧巻で、毎年ゴールデンウィークに見ごろを迎えます。
東京と埼玉にまたがる緑豊かな登山道も歩きやすくて、道中ではカモシカとの出会いもありました。
東京都青梅市の塩船観音寺。
つつじが咲く寺として有名で、その数なんと20種2万本!都内でも屈指の規模を誇るツツジ寺で、例年4月下旬~5月上旬に見ごろを迎えます。
ちょうどゴールデンウィークと被るので連休中の観光スポットとしても人気で、私が訪れた29日も朝から大勢の人が訪れていました。
ここは登山と組み合わせることもできて、寺の裏から霞丘陵ハイキングコースが伸びています。今回は少し距離を伸ばして東京から埼玉へ、東青梅駅から仏子駅を繋いできました。
スタートとなるのは東青梅駅。
ここから塩船観音寺までは徒歩40分ほどになります。駅前には自分みたく塩船観音から丘陵地帯をハイキングしようと考えている登山客がチラホラいました。
塩船観音目指して、しばしの街中トレッキング。
後々調べてみたら、河辺駅からバスが出ているほか、駅から徒歩でも河辺駅の方が若干違いようです。(確かに、行きの電車でも河辺駅で結構な人が降りていた気が……)
大して変わらないと思うので、お好きな方をお選びください。
9時半過ぎに塩船観音に到着。
寺の周りに有料駐車場がいくつかあるのですが、どこもほぼ満車という盛況っぷりでした。
ゴールデンウィーク合間の祝日。つつじまつり開催中ともあって、朝から賑わっております。
受付で入場料300円を支払って境内へ。
すると早速見えてきた、メインのつつじ園。
こちらが塩船観音寺つつじ園。
す、すごい色付き!
白、赤、紫など、色とりどりのつつじが境内の周りの山肌に咲き乱れております。
出だしから凄まじい規模の群生を見せてくれるつつじ園。
境内中央にある大きな屋根が護摩堂で、正面奥の山の中に小さく見えているのが本堂です。
境内の奥に佇んでいるのが塩船平和観音。
高さ13mの大観音像で、トレッキングコースの入り口はあの観音様の裏手にあります。
観音様がいる高台に向かってつつじ園を散策。
多種多様なつつじを間近に見ながら歩いて行けます。
それにしても凄い景観!色とりどりでまるでパッチワークのよう。
こんなカラフルなつつじ風景を見たのは初めてです。人の手で作られた景観であっても、あまり気にしない。綺麗なものは綺麗、素晴らしいです。
1つ1つの木が丸くてマリモみたいだ。
こんな感じでつつじの中にも歩道があるので、色々と歩きながら鑑賞できます。ちびっ子たちは「迷路だ~」とか言いながら元気に駆け巡ってました。
見渡す限りどこもつつじだらけ。数年分のつつじを一気に見てしまったんじゃないかってくらい、つつじざんまいな景色が広がっています。
カラフルなつつじ園。赤の存在感がやっぱり目立ちますが、上品な雰囲気の紫や白が個人的には好きでした。
多様な品種のつつじはそれぞれで開花時期が微妙に異なるため、すでに散っているものもあればまだ蕾のものもあったりします。
全部が一斉に咲くタイミングというのはないですが、その分長く楽しめるのはいいですね。
咲き始めの木もたくさんあったので、5月に入ってもまだまだ見ごろは続くと思います。
高台に建つ塩船平和観音立像。
真下から眺めるとかなりの迫力で、その大きさは都内最大級。
手に持っているのは水瓶で、大慈大悲の功徳の水を人々に与えてくださっているそうです。
高台にあるので眺めが良く、なんと西側には富士山も見ることができました。
都心は前夜まで雨が降っていましたが富士山山頂付近では雪だったようで、4月下旬にしてもまだ真っ白。
上から見下ろすとこんな感じ。
塩船観音のつつじ園は中心部に向かって取り囲むように咲いているので、上部に来るとその様子を一望できます。
まだ緑も多いので、5月に入って訪れたらまた違った色の組み合わせが見れるんでしょうね。
しばしの塩船観音のつつじまつりでした。
境内が広くて売店もあったりして、じっくり歩くと軽く1時間はかかると思うので、ゆっくり見たければ先にハイキングを済ませて帰りに塩船観音に立ち寄るコースでも良いかと思います。
ここから登山編。大観音様の裏手がちょうど霞丘陵ハイキングコースの入り口になっています。
この接続の良さが素晴らしい。
書かれている通り入場券があれば再入場可能なので、良きところまでハイキングを楽しんで戻ってくるのも全然ありですね。
つつじのカラフルな景色から一転して、新緑のフレッシュグリーンが心地よい森の散策路。
霞丘陵ハイキングコースは自然公園内の遊歩道をひたすら歩く形になるので、ほとんど平坦で誰でも安心して歩けるようになっています。
平和な1本道をひたすら進んで行きます。
時折標識がありますが、七国峠と書かれている方へ進んで行けば、次に歩く阿須丘陵へと行くことができます。
道中にはツツジはもちろん、藤の花も咲いていました。
暑くもなく寒くもなく、花粉もそれほどひどくないこの季節は非常に歩きやすい。
しばらく歩くと最初のピーク、愛宕山に到着。
一応、山頂という扱いですが公園脇の坂を10秒も登ればたどり着ける山になってます。
山頂には愛宕神社と書かれていて、小さな祠もありました。
ここからしばらくは舗装路を歩く感じ。
すぐわきにハイキングコースもあったようですが、自分はこの道をひたすら進んで行きました。
ここら辺は大型自然公園の中という感じで、散歩している方も多かったです。
そんな道の傍らに突如現れた、こちらの木彫り像。
妙にリアルな造りで若干ホラーでした。(目が怖かったぞ……)
その後、道路を渡ってこちらの道から七国峠を目指します。
地図で言うと、ここから阿須丘陵七国コースになるようです。
この一帯は丘陵地だらけで、張り巡らされた登山道も多数。自分の体力に合わせていくらでもルートを組めます。
ここからほんの少しだけしっかりとした登り坂。
それでも全然長くは続かず、すぐにまた平坦で歩きやすい道となります。
登りきった先にあったのが七国見晴台。
見晴台となっていますが、それは葉が枯れ落ちている冬の話なのか、この時期は生い茂る樹々があたりを囲んで特に展望はありませんでした。
その後は平坦なトレイルとなり、自分は時計回りのルートで進んで行きました。写真は七国峠の分岐。
色々とルートが枝分かれがありますが、こんな感じで途中にはしっかりと標識が用意されています。自分みたく、加治丘陵に入って仏子駅を目指す場合は3番の方へ進んで行くことになります。(※先ほどの七国見晴台から反時計回りに進めば3番はすぐですが、あえて遠回りしています)
ストレートに仏子駅を目指すと時間を持て余すと思ったので、いくつかピークに立ち寄っておきます。
まずこちらは七国山。標高は235.4m。小数点が消えて2354mになっていましたが、それは群馬の百名山・四阿山の標高だ。
ここも本ルートは右ですが、左奥の道を進んで行くとその先に1つのピークがあります。
往復40分くらい。行って戻ってくることになるので、無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
こういうことを繰り返したもんだからトータルで20km超えになってしまい、下山時には足がプルプルで平和なハイキングとはかけ離れた疲労度で終わることになりました。
やや細い道をひたすら歩いて秋葉山に到着。
この山も山頂が神社になっていました。ここから下山するルートもありますが、それだと行きたい方向と真逆に下りてしまうので、来た道を戻ります。
分岐まで戻って引き続き時計回りに周回していきます。
こんな感じの平坦で広い道というのもあって、ここはマウンテンバイクのコースとしても人気のようです。自転車勢もたくさんいました。
不思議と走っている人は皆無でトレラン勢とは誰とも会わなかったですが、たまたまなのか、もしくは平坦すぎて張り合いがないということなのか。
緩やかな登り坂もありつつ、道を途中で戻ったりもして阿須木蓮寺山に到着。
山頂直下の道がややわかりづらかったですが、木彫りのフクロウの下には山頂の標識もしっかりと用意されていました。
そして、ここは埼玉県入間市最高地点とのこと。
その後は道なりに緩やかな道を下って行くのですが、これが結構長くて色々と寄り道もしたもんだからすでになかなかの疲労感。
そんな途中で出会ったのが、まさかのカモシカ。何も考えずに歩いていたので気づいたら目の前にいてビックリしました。写真を撮る前に立ち去ってしまったのが残念。
こうして阿須丘陵七国コースの登山口に一度下山。
道中でもカモシカ注意の看板を見かけたので、ここら辺はカモシカの生息域のようですね。
街から近い丘陵地なので、ちょっと意外でした。
その後、15分くらい道路沿いを歩いてこちらからJR八高線の線路を渡ります。
渡った先からすぐにハイキングコースとなります。
再び森に入っていきなり渡渉ポイント。
さすがにこの細い1本の丸太を渡るほどのバランス力は持ち合わせていないので、小石を伝って越えました。
大した水量ではないので難なく渡れます。
ここからは加治丘陵ハイキングコース。
霞丘陵、阿須丘陵に続いて本日3つ目の丘陵エリア。尾根に出るまでが本日一番の登り坂でした。
ふと何気なく気を見ると、こんな遊び心が。
歩き始めてだいぶ経ってから気づいたので、おそらくもっとたくさん木彫りの顔があったんだと思います。こういうアート作品、飯能界隈の山に多い印象です。
登った先にあったのが山の中の神社。
まだ下山報告をするには先が長いので、この先も無事に歩き通せるようにと参拝しておきました。
倒木にもアートな木の顔。
根っこをもじゃもじゃヘアーに見立てるとは、センスありますね。夜見たら怖そうですが。
その後、阿須赤城山というピークに到着。
展望は特にありませんでした。
ここから一度下って舗装路に出たのち、左奥の茂みから再びハイキングコースに入って行きます。
1つ1つの坂は決して長くはないですが、細かいジャブのようなアップダウンが結構つらくなってきました。
そこから登ると、突然視界が開けて芝生の公園に出ました。
桜山展望台の近くにある「山仕事の広場」と呼ばれる場所で遊具やベンチの他、トイレも用意されてました。
その後再び森の中に入って阿須山に到着。
こちらが本日最後のピークですが、ここから仏子駅まではまだ2km以上あります。
森を抜けたところが展望地になっていて、飯能市街地方面を一望できるポイントがありました。
東京の青梅から丘陵地を渡り歩いて埼玉までやってきたぜ。
あとは下るだけだと思っていましたが、この緩やかな道がなかなか下りに入らずに、その後も結構な距離を歩きました。
累積高低差こそ600m程度ですが、細かい登り下りの連続でだいぶヘトヘト。
こうして仏子駅まで歩いて本日のハイキングが終了。
登山口から駅までは割とすぐでした。
今回は欲張って塩船観音寺から霞丘陵~阿須丘陵~加治丘陵と歩けるだけ歩いてみましたが、一部だけでも十分楽しめると思います。
特に塩船観音のつつじ園は噂通り素晴らしい規模と華やかさで圧巻の光景でした。
ゴールデンウィークがちょうどつつじまつりのシーズンとも重なるので、春のハイキングと合わせてぜひ行ってみてください。
【日程】
2025年4月29日
【コースタイム】
9:00 東青梅駅
9:35 塩船観音寺
10:50 霞丘陵自然公園
11:40 七国峠
11:45 七国山
12:10 秋葉山
13:10 阿須木蓮寺山
14:00 阿須赤城山
14:30 阿須山
15:00 仏子駅